両手に収まる小さなPCにUSB4とOCuLinkで外付けGPUをつないでみた 「AYANEO AG01 Starship Graphics」の性能をじっくり検証(1/4 ページ)

» 2025年02月06日 17時00分 公開
[渡辺まりかITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 「ポータブルゲーミングPCやミニPCを買ったはいいが、自宅でゲームをするにはスペック不足が否めない」──そんなお悩みを持っている方はいるだろうか。

 「通常のデスクトップPCと違って、グラフィックスカードを載せ替えるわけにもいかないし……」と思ってしまうところだが、そんなお悩みを解決してくれるのが、外付けGPUボックス(eGPU)だ。

 前回、中国AYANEOが発売した「AYANEO AG01 Starship Graphics Dock」(以下、AG01)を紹介したが、今回は実際にポータブルゲーミングPCと接続し、どれだけパフォーマンスを上げられるか検証していきたい。

「AYANEO AG01 Starship Graphics Dock」 検証する「AYANEO AG01 Starship Graphics Dock」。見た目が宇宙船のようだ

→・赤い宇宙船で3倍速い!? eGPU「AYANEO AG01 Starship Graphics」をポータブルゲーミングPCと接続した

2つの接続方式、2つのTGPを切り替えられるAG01

 AG01は、ホスト(グラフィック性能を強化したいPC)との接続方式が2つある。USB4とOCuLinkだ。

 USB4でつなげれば、ホストに最大100Wの電力供給と、外部ディスプレイへの映像出力、SDメモリーカードスロット、PCI Express 3.0対応スロットに挿入したSSDの読み書きも行える。

 というわけで両方の接続方式を試すために、フル機能のUSB4端子を搭載する「AYANEO SLIDE」と、OCuLink端子を搭載する「ONEXPLAYER X1 mini」をホストとして検証してみよう。

 各機種の主なスペックは以下の通りだ。

機種名 CPU GPU メモリ
AYANEO SLIDE Ryzen 7 7840U Radeon 780M 32GB(LPDDR5X)
ONEXPLAYER X1 mini Ryzen 7 8840U Radeon 780M 32GB(LPDDR5X)

 どちらの機種にもパフォーマンスの設定を簡単に行うための設定アプリがインストールされている。いずれもMAXに設定してからベンチマークテストを行った。

AYANEO SLIDE AYANEO SLIDEにはゲームパフォーマンスを変更するためのAYASettingがある。ここでCPUのTDPなどをMAXにしておく
ONEX Console ONEXPLAYER X1 miniにはONEX Consoleがあり、こちらも簡単にパフォーマンスの設定変更を行える

 AG01は、グラフィックボードの最大消費電力(TGP)をワンタッチで切り替えられる「Turbo Knob」を搭載している。左に回せば100W、右に回せば120Wだ。

Turbo Knob TGPをワンタッチで切り替えられるTurbo Knob

 Turbo KnobはLEDリングで囲まれており、デフォルトでは100Wで白、120Wで赤く光る。

Turbo Knobのリング Turbo Knobを囲むLEDリング。視界の隅で確認できるのが良い

 Turbo Knobの右側にある上向き三角のボタンを押すと、LEDのオン/オフを切り替えられる。また、下向き三角のボタンでLEDのカラーを赤/青/緑/レインボー/赤系のグラデーションへと切り替えることができる。3秒間の長押しでデフォルトに戻すことも可能だ。

こちらはレインボー レインボーへと切り替えた状態
AG01のTurbo Knobを120Wにした状態で、LEDリングのRGBを切り替えている様子。下向き三角ボタンを短押しすると、色を変えることができる

 というわけで、AYANEO SLIDEはUSB4ケーブル、ONEXPLAYER X1 miniはOCuLinkケーブルで接続し、それぞれでTGPを100W/120Wで切り替えたときの違いなども見ていく。

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年12月25日 更新
  1. 高コスパNASから小型スマホの救世主まで! 2025年にグッと来た「デジタル仕事道具」ベスト5 (2025年12月24日)
  2. “家中どこでもコンセント”を実現 日常で使いたくなる実売1.5万円のポータブル電源「BLUETTI AORA 10」を試す (2025年12月24日)
  3. クラウドストレージの金銭的負担が増してきた 回避策としてTerraMasterのNASキット「F2-425」を使ってみた【セットアップ編】 (2025年12月23日)
  4. Ryzen 5 3500U搭載のミニPC「GMKtec NucBox G10」が20%オフの3万4999円に (2025年12月23日)
  5. 最大25Gbps! NTT東日本が国内最速インターネットサービス「フレッツ 光25G」を2026年春から提供 (2025年12月23日)
  6. なぜ発売? ドローン規制が厳しい日本でInsta360の新ドローン「Antigravity A1」が登場 その背景は (2025年12月23日)
  7. ヨドバシ限定、180Hz駆動の“ブラウン管風”ゲーミングディスプレイが9980円で販売中 (2025年12月24日)
  8. マウスコンピューターがWebサイトにおけるパソコンの受注を停止 2026年1月4日まで (2025年12月23日)
  9. PS5やPCで使えるハンコン「Logicool G G29」が35%オフの3万2800円に (2025年12月23日)
  10. 「秘伝のたれ」を捨て、ルンバは生まれ変わる――iRobotチャプター11申請も「ワクワクしかない」とアイロボットジャパン新社長が語る理由 (2025年12月23日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー