レノボ・ジャパンは3月18日、ノートPC「ThinkPad」の新モデルを発表した。同日から直販サイトなどで販売を順次開始しており、直販限定のカスタマイズ(CTO)モデルは全て5G/LTE(4G)またはLTE対応のモバイル通信モジュールを追加可能 だ。ただし、CTOオプション(構成)によっては発売が後日となることもある。
今回発表した新しいThinkPadのラインアップ
ラインアップの位置付け
2025年モデルの主な特徴
3月18日に開催された発表会に登壇したレノボ・ジャパンの塚本泰通副社長。ThinkPadの研究/開発を担う横浜事業所(大和研究所)の責任者でもある
同社の元嶋亮太氏(企画本部 製品企画部 マネージャー)は、新製品の特徴を説明した
同社の橋倉誠氏(大和研究所 機構設計)は、モバイルモデル(ThinkPad X/X1シリーズ)の設計上の特徴を解説した
「ThinkPad X13 Gen 6」は、13.3型モバイルノートPC「ThinkPad X13」の第6世代に相当する。Core Ultra 200U/Hプロセッサを搭載する「Intelモデル」と、Ryzen AI PRO 300シリーズを搭載する「AMDモデル」を用意しており、AMDモデルは「Copilot+ PC」に準拠している。
先代(Gen 5) からさらなるコンパクト化と部材の軽量化を進め、Intelモデルの最軽量構成は約933g(標準バッテリー構成) とXシリーズ初の1kg切りを実現した。Intelモデルは5月上旬以降、AMDモデルは6月中旬以降の発売を見込んでおり、価格は発売のタイミングで公表される。
ThinkPad X13 Gen 6(IntelモデルのUSキーボード構成)
Intelモデルの最軽量構成は約933gで、発表会に展示されていた日本語キーボード/標準(41Wh)バッテリー構成は実測で935gとなっていた。ちなみに、大容量(54.7Wh)バッテリー構成の場合は最軽量で約968gになるという。
先代との重量比較。あらゆる部材において軽量化を重ねることで1kgを切る重量を実現した
主な仕様は以下の通りだ。
CPU/APU(★印はIntel vPro/AMD PROに対応)
Intelモデル:Core Ultra 5 225U/Core Ultra 5 235U★/Core Ultra 7 255U/Core Ultra 7 265U★/Core Ultra 5 225H/Core Ultra 7 255H
AMDモデル:Ryzen AI 5 PRO 340★/Ryzen AI 7 PRO 350★
メモリ:16GBまたは32GB(LPDDR5X規格:増設/換装不可)
ストレージ:SSD(PCI Express 4.0接続SSDで最大2TB)
ディスプレイ:13.3型IPS液晶(1920×1200ピクセル/ノングレア)
Webカメラ:約500万画素(プライバシーシャッター付き)
ポート類
左側面:HDMI出力端子、Thunderbolt 4(USB4)端子×2、イヤフォン/マイク端子
右側面:スマートカードリーダー(オプション)、nanoSIMスロット(モバイル通信対応構成のみ)、USB 3.2 Gen 1 Standard-A端子
ワイヤレス通信:Wi-Fi 7/Bluetooth対応
オプションで5G/LTE対応モジュールまたはLTE対応モジュール搭載可能
バッテリー:標準(41Wh)または大容量(54.7Wh)
ボディーサイズ:約207(幅)×99.3(奥行き)×9.85〜17.75(厚さ)mm
最軽量構成の重量:約933g(Intelモデル)/約968g(AMDモデル)
ThinkPad X13 Gen 6は、全構成でユーザーによるバッテリー交換に対応する。バッテリーモジュールの二次元コードを読み取ると、交換方法を解説する動画にアクセスできる
ThinkPad X1シリーズの2025年モデルは、Intelと共同開発した「Lenovo Aura Edition」として登場する。既に一部販売を開始しているが、今回の発表に合わせてラインアップの拡充が行われる。
Core Ultra 200Vプロセッサを搭載し、Copilot+ PCの要件を満たす構成が固定構成のみ先行発売 された「ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Edition」については、4月下旬以降にCore Ultra 200U/Hプロセッサを搭載する構成が追加される。価格は発売のタイミングで明らかになるという。
Core Ultra 200Vプロセッサ搭載構成についても、今回のタイミングでCTOモデルを用意し、選択できる構成を拡大する。最小構成の標準価格は37万6200円だ。
ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura EditionのUSキーボード/触覚タッチパッド構成
主な仕様は以下の通りだ。
CPU(★印はIntel vProに対応)
Core Ultra 200Vプロセッサ:Core Ultra 5 226V/Core Ultra 7 256V/Core Ultra 7 258V/Core Ultra 7 266V★/Core Ultra 7 268V★
Core Ultra 200U/Hプロセッサ:Core Ultra 5 225U/Core Ultra 5 235U★/Core Ultra 7 255U/Core Ultra 7 265U★/Core Ultra 5 225H/Core Ultra 5 235H★/Core Ultra 7 255H/Core Ultra 7 265H★
メモリ
Core Ultra 200Vプロセッサ:16GBまたは32GB(LPDDR5X規格:増設/換装不可)
Core Ultra 200U/Hプロセッサ:16GB/32GB/64GB(LPDDR5X規格:増設/換装不可)
ストレージ:SSD(PCI Express 4.0接続SSDで最大2TB)
ディスプレイ:14型
IPS液晶構成:1920×1200ピクセル(ノングレア/タッチ対応)
有機EL構成:2880×1600ピクセル(グレア)
Webカメラ:フルHD撮影/顔認証対応(USB接続)または4K撮影/顔認証対応(MIPI接続)
いずれもプライバシーシャッター付き
オプションで顔認証機能を追加可能
ポート類
左側面:USB 3.2 Gen 1 Standard-A端子、Thunderbolt 4端子×2、nanoSIMスロット(モバイル通信対応構成のみ)
右側面:イヤフォン/マイク端子、USB 3.2 Gen 1 Standard-A端子、HDMI出力端子
ワイヤレス通信:Wi-Fi 7/Bluetooth対応
オプションで5G/LTE対応モジュールまたはLTE対応モジュール搭載可能
バッテリー:57Wh
ボディーサイズ
IPS液晶構成:約312.8(幅)×214.75(奥行き)×14.37〜17.95(厚さ)mm
有機EL構成:約312.8(幅)×214.75(奥行き)×14.37〜16.75(厚さ)mm
最軽量構成の重量
Core Ultra 200Vプロセッサ:約986g(有機EL構成)/約1.1kg(IPS液晶構成)
Core Ultra 200U/Hプロセッサ:約1.01kg(有機EL構成)/約1.1kg(IPS液晶構成)
タッチパッドはTrackPoint用のクリックボタン付きも選択可能だ(これはThinkPad X1 2-in-1 Gen 10 Aura Editionも同様となる)
一部海外では発売済みのコンバーティブル式の2in1モデル「ThinkPad X1 2-in-1 Gen 10 Aura Edition」も、日本で発売されることになった。Core Ultra 200Vプロセッサ搭載モデルは既に販売を開始しており、最小構成の標準価格は39万7100円となっている。
4月下旬以降にはCore Ultra 200U/Hプロセッサを搭載する構成が追加される見通しで、価格は発売のタイミングで公表される。
ThinkPad X1 2-in-1 Gen 10 Aura EditionのUSキーボード/触覚タッチパッド構成
主な仕様はThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Editionと同様だが、差異のあるポイントのみ以下に記す。
CPU:Core Ultra 5 225H/Core Ultra 5 255Hは選択不可
ディスプレイ:14型(タッチ操作/ペン入力対応)
IPS液晶(1920×1200ピクセル)
ノングレア
ノングレア/電子プライバシーフィルター付き
反射抑制
有機EL(2880×1800ピクセル)
ボディーサイズ:約312.8(幅)×217.65(奥行き)×15.49(厚さ)mm
最軽量構成の重量
Core Ultra 200Vプロセッサ:約1.3kg
Core Ultra 200U/Hプロセッサ:約1.35kg
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