「スナドラPC」って絵師にはどうなの? ついに利用可能になったワコムドライバで実用性をチェック:ある日のペン・ボード・ガジェット(1/4 ページ)

» 2025年03月27日 12時00分 公開
[refeia,ITmedia]

 こんにちは! refeiaです。今日はお絵かき用途のArm版Windowsの夢を見ていこうと思います。

 2024年の6月、IntelでもAMDでもないArm命令セットのCPU「Snapdragon X Elite」「Snapdragon X Plus」を搭載したノートPCが各社から一斉に発売され、個人向けの「Surface Pro」と「Surface Laptop」もArmになりました。MicrosoftがArm版Windowsを主要な選択肢の一つにする強い自信と決意を持っているのが分かる動きです。

 ユーザー的には、優れたバッテリー持続時間と低発熱/高い性能を享受できるのに加えて、長期的には競争の活発化による恩恵があります。ですが、当面は互換性の問題があり、積極的に選ぶにはある程度の覚悟が必要というのが、現在のArm版Windows PCの立ち位置です。

 そのような中、2月にワコムがArm対応ドライバをリリースし、ワコム製の液タブや板タブが利用できるようになりました。

 じゃあ、お絵描に使えるじゃん! ということで、実用性を見ていきましょう。

refeia 日本マイクロソフト Surface Arm Snapdragon X Elite SoC ワコム ドライバ ネタバレですが、普通に最後まで描けます

Arm版Windowsの互換性問題とは

 まずは「Arm版Windowsには互換性の問題がある」について、おさらいしておきましょう。こんなイメージです

  • 普通のWindowsはx86/x64という“言葉”を使って動作している
  • Arm命令セットのCPUはその“言葉”を理解できない
  • Windows on Armにはその“言葉”を翻訳して動かす機能(エミュレーション)があるが、制限もある

 この制限の部分が互換性問題になり、ユーザーの体験としては、アプリやドライバが動かない、動いているように見えるけど怪しいという形で現れます。一般的なアプリはほとんどそのまま動きますが、特にドライバや、システムと深くかみ合わなくてはいけないアプリは正しく動かない場合があり、タブレットドライバもその類いでした。

refeia 日本マイクロソフト Surface Arm Snapdragon X Elite SoC ワコム ドライバ 2024年7月時点での、手元のアプリの動作状況

Arm対応のワコムドライバが登場

 Surface Proのような、元々筆圧ペンに対応したモデルはあるとはいえ、2024年までは外付けの板タブや液タブを使うのは難しい状況が続いていました。当時のワコムドライバも、Arm版Windowsではインストール自体をさせない動作になっていました。

refeia 日本マイクロソフト Surface Arm Snapdragon X Elite SoC ワコム ドライバ 製品によっては、インストールできるけれども正常に動かない、というパターンもあります

 それが、2月12日から配信されているバージョンはArm対応がうたわれています。現状の動作制限として「Wacom Center(ワコムセンター)からタブレットドライバまたはファームウェアを更新することはできません」と書かれてある以外は、これまでのWindowsドライバの機能全てが使えるようです。

 せっかくなので、他の主要なペンタブメーカーもざっと眺めておきましょう。

  • Huion:非対応(原稿執筆時点:開発中)
  • XPPen:対応(2025年1月ごろ〜)
  • Xencelabs:対応(2024年9月ごろ〜)

 Huionについては、記者の立場で問い合わせたら速攻で開発版ドライバのインストーラーが飛んできたぐらいなので、それほど長期間待つことなく使えるようになるでしょう。つまり、ワコムを含む液タブ/板タブメーカーの主要4社がおおむねArm対応できている状況といえます。

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