こんにちは! refeiaです。今日はお絵かき用途のArm版Windowsの夢を見ていこうと思います。
2024年の6月、IntelでもAMDでもないArm命令セットのCPU「Snapdragon X Elite」「Snapdragon X Plus」を搭載したノートPCが各社から一斉に発売され、個人向けの「Surface Pro」と「Surface Laptop」もArmになりました。MicrosoftがArm版Windowsを主要な選択肢の一つにする強い自信と決意を持っているのが分かる動きです。
ユーザー的には、優れたバッテリー持続時間と低発熱/高い性能を享受できるのに加えて、長期的には競争の活発化による恩恵があります。ですが、当面は互換性の問題があり、積極的に選ぶにはある程度の覚悟が必要というのが、現在のArm版Windows PCの立ち位置です。
そのような中、2月にワコムがArm対応ドライバをリリースし、ワコム製の液タブや板タブが利用できるようになりました。
じゃあ、お絵描に使えるじゃん! ということで、実用性を見ていきましょう。
まずは「Arm版Windowsには互換性の問題がある」について、おさらいしておきましょう。こんなイメージです
この制限の部分が互換性問題になり、ユーザーの体験としては、アプリやドライバが動かない、動いているように見えるけど怪しいという形で現れます。一般的なアプリはほとんどそのまま動きますが、特にドライバや、システムと深くかみ合わなくてはいけないアプリは正しく動かない場合があり、タブレットドライバもその類いでした。
Surface Proのような、元々筆圧ペンに対応したモデルはあるとはいえ、2024年までは外付けの板タブや液タブを使うのは難しい状況が続いていました。当時のワコムドライバも、Arm版Windowsではインストール自体をさせない動作になっていました。
それが、2月12日から配信されているバージョンはArm対応がうたわれています。現状の動作制限として「Wacom Center(ワコムセンター)からタブレットドライバまたはファームウェアを更新することはできません」と書かれてある以外は、これまでのWindowsドライバの機能全てが使えるようです。
せっかくなので、他の主要なペンタブメーカーもざっと眺めておきましょう。
Huionについては、記者の立場で問い合わせたら速攻で開発版ドライバのインストーラーが飛んできたぐらいなので、それほど長期間待つことなく使えるようになるでしょう。つまり、ワコムを含む液タブ/板タブメーカーの主要4社がおおむねArm対応できている状況といえます。
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