ThinkPad X9 14 Gen 1 Aura Editionは、Intel製のSoC「Core Ultra 200Vプロセッサ」(開発コード名:Lunar Lake)を搭載している。CTOモデルでは「Intel vProプラットフォーム」対応のものを含め5種類から選択可能だが、いずれも「Copilot+ PC(新しいAI PC)」と「Intel Evo Editionプラットフォーム」に準拠している。
今回のレビュー機が搭載するCore Ultra 5 226Vは、本製品における最小構成となる。16GBのLPDDR5Xメモリを統合しており、CPUコアはパフォーマンスコア(Pコア)と低消費電力高効率コア(LP Eコア)を4基ずつ搭載する。GPUコア(Intel Arc 130V GPU)とNPUコア(Intel AI Boost)も統合されている。
製品名に付加されている「Aura Edition」は、設計段階からIntelとの共同開発を行っていることを示す。これによるアドバンテージとしては、熱設計や省電力回りの最適化が挙げられる。
性能の持続性や静音性、バッテリー駆動時間、スリープ、休止状態からの復帰などのレスポンスなど、従来機から「ただプロセッサを載せ替えただけ」の製品とはひと味違う仕上がりとなっている。
Core Ultra 200Vシリーズには、ピーク時に40〜48TOPS(毎秒40兆回)のAI演算性能を持つNPU「Intel AI Boost」が搭載されている。エントリークラスのCore Ultra 5 226VのAI Boostはピーク時に40TOPSという性能となるストレージはPCI Express 4.0接続のOPAL(自己暗号化)対応SSDを搭載している。CTOモデルの場合、容量は256GB/512GB/1TB/2TBから選択可能だが、今回のレビュー機は256GBのモジュールを搭載していた。
本製品は、アスペクト比16:10の14型の有機ELディスプレイを搭載している。CTOモデルの場合、パネル解像度は1920×1200ピクセル(タッチ非対応)か2880×1800ピクセル(タッチ対応)から選択可能で、今回のレビュー機は1920×1200ピクセルパネルを搭載していた。
このパネルの最大輝度は400ニトで、色域はDCI-P3を100%カバーしている。ブルーライト低減仕様で、VESAの「DisplayHDR 500 True Black」認証も取得している。
有機ELディスプレイ採用機は光沢仕上げが多いが、本製品では非光沢パネルを採用している。照明などの映り込みを抑える一方、有機ELディスプレイならではの黒の締まった鮮やかな映像、優れた色再現性、階調表現は健在で、ビジネスにおける使いやすさもしっかり確保している。
画面の上部ベゼルには、顔認証対応のWebカメラを搭載する。CTOモデルではフルHD(1920×180ピクセル)撮影対応のカメラか、約800万画素のMIPI接続カメラを選択できるが、今回は通常のフルHDカメラを搭載していた。
本製品はCopilot+ PCに準拠している。そのこともあり、AIでカメラ映像にリアルタイムに効果を適用する「Windows Studio エフェクト」は追加機能も含めて全機能を利用できる。省電力なNPUを活用するため、バッテリー駆動時間への影響を最小限に抑つつ、いろいろな効果を加えられるのもメリットだ。
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