外観チェックはこれくらいにしておいてOmniBook 7 Aero 13-bgの中身、パフォーマンスについて詳しく見てみよう。
なお、今回手元に用意したモデルはRyzen AI 5 340を搭載したスタンダードモデルを元にチェックしている。主な構成は下記の通りだ。
| 評価機の主なスペック | |
|---|---|
| CPU | AMD Ryzen AI 5 340 |
| メモリ | 16GB(LPDDR5x/オンボード実装) |
| ストレージ | 512GB(PCIe 4.0対応NVMe M.2 SSD) |
| 内蔵グラフィックス | AMD Radeon 840M |
このAMD Ryzen AI 5 340は、Copilot+ PCのハードウェア要件である40TOPS(1秒間に実行できる演算回数を1兆回単位で表したもの)を優に超える最大59TOPSのNPUを内蔵する。
現状、サードパーティー製のアプリではこのNPUを活用できる機能はわずかではあるものの、近々実装予定の「Windows Recall」を使ったPC操作の大きな生産性向上もOmniBook 7 Aero 13-bgであれば、スタンダードモデルでも体験可能だ。
その他にも、文字入力からペイントアプリで画像生成可能な「Image Creator」、ビデオ通話やストリーミング動画の会話内容の字幕をリアルタイムで生成できる「Live Captions」などCopilot+ PCの機能を活用できるので、生成AI時代に備えた非常にお買い得な製品だ。
評価機のSSDには、Western Digitalの3D QLC NANDフラッシュを採用したSN5000Sシリーズが採用されていた。QLCと聞くと、SSD登場のころからPCに触れている人からすると耐久性にやや疑問が残りがちだが、SN5000SシリーズはハイブリッドSLCキャッシュを併用することでパフォーマンスを高めつつ、メモリセルの消耗を最小限に抑え、寿命を向上させる「nCache 4.0」という仕組みを採用している。
また、DRAMキャッシュは搭載されていないが、その代わりとしてPCのメモリから64MB分をDRAMキャッシュとして利用する、HBM方式を採用している。
今回SN5000Sシリーズのパフォーマンスを測るため、ストレージのアクセス速度を計測する定番ベンチマークアプリ「CrysitakDiskMark」を利用して、それぞれ読み出し速度と書き込み速度を測定してみた。結果は以下の通りだ 。
これらの結果を見てみると、筆者自身もQLCのSSDとは思えないくらいのパフォーマンスを発揮しており、QLCに対するイメージが大きく変わることとなった。
これほどのパフォーマンスを発揮しながら、コストを安く抑えられるのであれば、いよいよクライアント向けのSSDがMLCからTLCにメインストリームが置き換わった時期と同じく、今後はQLCのSSDがメインに置き換わるのではないかと感じる。
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