続いて、OmniBook 7 Aero 13-bgに搭載されているRyzen AI 5 340とRadeon 840Mのパフォーマンスを、ベンチマークテストを通してチェックしていこう。
まずは、3DレンダリングによってCPUの性能をテストする「CINEBENCH R23」を実行し、Ryzen AI 5 340の実力を測ってみた。結果は以下の通りだ。なお、Ryzen AI 300シリーズの最上位クラスにあたる、Ryzen AI 9 HX 370の結果が手元にあったので、参考までに比較している。
手元にあったRyzen AI 300シリーズのベンチマークテスト結果が、Ryzen AI 9 HX 370のデータしかなかったため、大きな隔たりが発生しているものの、Ryzen AI 5 340はRyzen AI 9 HX 370と比較してコア数とスレッド数ともに半分でかつ、最大ブーストクロックは0.3GHzほど低い。
その点を踏まえると、マルチコア性能はRyzen AI 9 HX 370比で約49%、シングルコア性能が約75%と、Ryzen AI 5 340はコストパフォーマンスの高いCPUと言えるのではないだろうか。
続いて、さまざまなアプリケーションを実行して総合的なパフォーマンスを測定できる「PCMark 10」を実行し、Ryzen AI 5 340とRadeon 840Mの普段使いのシナリオでの総合的な実力を試してみた。結果は以下の通りだ。
Webブラウジングやビデオ会議、アプリ起動時間などから一般的なPCなどで利用時のパフォーマンスを測定するEssentialsテストはRyzen AI 9 HX 370比で約92%、グラフィックス性能に依存する一般的なオフィス作業や、簡単なメディアコンテンツ制作時のパフォーマンスを計測するProductivityテストは約85%、写真編集やビデオ編集、3Dレンダリングなど、よりグラフィックス性能に依存するDigital Content Creationテストは約82%と、CINEBENCH R23と比べてそこまで大きくスコア差がつくことはなかった。
これらの結果を考えると、持ち運びが楽な軽量モバイルPCでこのスコアを得られるのであれば、Ryzen AI 5 340を搭載したOmniBook 7 Aero 13-bgのスタンダードモデルであっても、非常にコストパフォーマンスの高いモデルとなっている。
なぜPCに「AI」が必要なのか? HPのキーマン2人に聞く
13.3型AI PC「HP EliteBook 635 Aero G11」で2カ月過ごして分かったこと 1kg切りの軽さでも納得のテストスコア
Intel×AMD×Qualcomm! 3プラットフォームの14型AI PC(Copilot+ PC)を検証 バッテリーの持ちが良くて静かなモデルはこれだ
実は採用モデルが多いって知ってた? 「Ryzen AI 300」搭載PCから「FUJITSU-MONAKA」のモックアップまで見られるAMDのイベント「Advancing Al & HPC 2024 Japan」に行ってきた
今なら渋谷で「なりたい自分を、見つけられる?」 日本HPがAI PCだけをそろえて体験にこだわる理由Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.