なぜASUSはユニークなモデルを出し続けるのか? 「今後も果敢なチャレンジは続けていく」と語る同社幹部に聞く:COMPUTEX TAIPEI 2025(1/3 ページ)

» 2025年06月19日 12時00分 公開
[鈴木雅暢,ITmedia]

 日本でASUS JAPANを展開するASUSTeK Computer(ASUS)は、「COMPUTEX TAIPEI 2025」の期間中に台北の本社でイベントを開催したが、その際に日本メディアが経営幹部にグループインタビューする機会を得られた。

 ここではAI PCへの取り組みや、日本市場におけるASUS JAPANの製品展開などについて興味深い話を聞くことができたので、その内容をお届けする。

ASUS JAPAN ASUSTeK Computer VIP インタビュー エグゼクティブ COMPUTEX TAIPEI 2025 今回のグループインタビューはASUSTeK Computerの本社で行われた
ASUS JAPAN ASUSTeK Computer VIP インタビュー エグゼクティブ COMPUTEX TAIPEI 2025 お話を伺ったASUSの幹部メンバー

シェア獲得のため新しいセグメントへ積極的に切り込む

―― PCのプロセッサベンダーとして、IntelやAMDに続きQualcommが加わりました。御社としてはこの3社をどのようなバランスで、どのように使い分けていくと考えているのでしょうか。

ピーター・チャン それぞれのベンダー、プロセッサの強みがあります。我々はトータルソリューションプロバイダーを目指しています。ユーザーにとってのメリットを考えて製品を企画し、そのコンセプトにあったプロセッサを選択し、提供していきます。

 例えば、日本市場向けに開発した「Zenbook SORA」では、電力効率に優れ、薄型軽量のPCを設計しやすいQualcommのSnapdragon X Elite/Snapdragon X Plusを選択しました。

 一方、ゲーミング向け製品では、QualcommのArmアーキテクチャよりも、x86/x64アーキテクチャにアドバンテージがあると考えており、IntelおよびAMDのプロセッサを採用しています。

ASUS JAPAN ASUSTeK Computer VIP インタビュー エグゼクティブ COMPUTEX TAIPEI 2025 ASUS システム部門 アジア太平洋地域ジェネラルマネージャー ピーター・チャン(Peter Chang)氏

―― 日本のPC市場で上位シェアのベンダーの壁が厚い状況が続いていますが、ASUS JAPANがこれまで以上に存在感を示すために考えていることはありますか。

ピーター・チャン 我々がすべきことは2つあると考えています。1つは、日本市場をより深く理解することです。日本市場向けに開発したZenbook SORAでは、日本の生活習慣、通勤事情などを知ることから始めて、日本の会社員や学生が何を好み、何を求めているか、それに合わせて設計を行うことで一定の成果を挙げることができました。

 もう1つは、新しいセグメントへの積極参入です。例を挙げると、2024年から登場したCopilot+ PCです。この市場では我々がトップのシェアを獲得しています。これからもこういった新しいセグメントが出来るようなことがあれば戦略的に積極参入し、そこで実績を挙げながら、長期的にはメインストリームの市場においてもシェアを獲得したいと考えています。

アルヴィン・チェン ASUS JAPANでは、ここ数年、日本のユーザーをより深く理解するため、リサーチを続けています。ゲーミング製品、AI PC、Copilot+ PCなどジャンルを問わず、日本のユーザーが何を求めているのかというところを調査し、製品に反映していく取り組みを進めているところです。

ASUS JAPAN ASUSTeK Computer VIP インタビュー エグゼクティブ COMPUTEX TAIPEI 2025 ASUS JAPAN 代表取締役社長 アルヴィン・チェン(Alvin Chen)氏

―― 近年の日本市場は経済が低迷し、コンシューマーユーザーの購買力は低下していると感じます。現在の日本市場をどう捉えていますか。10年前と傾向や戦略が変わっているということはあるのでしょうか。

ピーター・チャン 10年前も今も、日本市場は我々が注力している市場の1つであることは変わっていません。その時代に合わせて、日本市場で受け入れられる製品を売っていきたいと考えています。10年前ではスマートフォンの「ZenFone(現Zenfone)」や「ROG Fone」、タブレットの需要があり積極的に展開しました。現在はコンシューマ向けのノートPC、GIGAスクール構想のChromebookといったものが中心になっています。

―― 御社はコンシューマ向けのノートPCとして「Zenbook」「Vivobook」「ROG」「TUF」などのブランドを展開していますが、その中で今一番売れているブランドはどれでしょうか。

ピーター・チャン 数量ベースでいえば、Vivobookが最も多く販売されています。我々のメインストリームブランドであり、市場規模も大きく、買いやすい価格で展開していることが理由です。当社の製品には優位性があると自負していますので、今後は高付加価値のZenbookシリーズやROGシリーズも訴求していきたいと考えています。

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