「XR・メタバース総合展」で見つけたユーザー思いの製品あれこれ 日本Xrealは新型ARグラス「XREAL One Pro」の日本発売を発表(2/4 ページ)

» 2025年07月04日 17時00分 公開
[渡辺まりかITmedia]

「変な人がいる」と思われない薄さ――体験して分かったこと

 XREAL One Proの体験会は、XR・メタバース総合展内のXREALブースで行われた。

 発表会に参加したほぼ全ての報道関係者たちが訪れたため、現場には長い列ができるほど盛況であったが、筆者も5分ほどという短い時間であったが体験する機会を得た。

XREALブース XR・メタバース総合展のXREALブース。会場の入り口から最も近い場所に構えていた
ごった返す 発表会直後のメディアタイムということもあり、報道関係者たちでごった返すXREALブース

 ちなみに、筆者は本製品が登場する直前まで“最新製品”だったXREAL Oneを持っており、出先での作業における“サブディスプレイ”として重宝している。しかし、カフェなどのサードプレイスでつかっていると「変な人」と見られているようだ。

 理由をいろいろ考えて見ると、サングラス部分と顔との距離が離れており、大きめサイズのグラスがさらに大きく見えるという点が結構大きいように感じる。

XREAL One こちらはXREAL Oneをかけているところ。顔(というか目)とサングラス部の間に距離があり、いろいろな意味でかなり“浮いてる”

 しかし、XREAL One Proでは映像をディスプレイ(プロジェクター)部から目に届ける光学モジュールがスリムなX Prismとなったおかげで、サングラス部分と顔との距離が、一般的なサングラスに近づいた

 これなら出先で作業していても、「(どこを見ているかはわからないが、)サングラスをかけている人」と見られるに違いない。変な人に見られることなく、老眼にも優しい作業環境を構築できそうだ。

XREAL One Pro こちらはX Prismを採用したXREAL One Pro。普通のサングラスをかけている様子にかなり近くなった

 発表会では、XREAL OneとXREAL One Proでは光学モジュールの形状が異なるだけでなく、部品も追加されたと説明していた。「減光する分が増えて、明瞭度が低下するのではないか?」と予想していたが、前モデルと変わらずクリアだった。

実際の映像 Steam Deckと接続したXREAL One Proが映し出す映像。鮮やかで、文字などもクリアに見えている

 操作方法はXREAL Oneを踏襲しているので、乗り換えても戸惑うことはなさそうだ。また、高氏が公開しているスキンパネル(前面フレームパネル)の3Dデータも、そのまま利用可能だ。手作りのスキンパネルがある場合、その資産も活用できるだろう。

X Prism 新採用のX Prism
新旧モデル比較 新旧モデルの比較。左がXREAL One、右がXREAL One Proを上から見たところ
新旧モデル比較 真横から見てみた新旧モデル。左がXREAL One、右がXREAL One Proだ。厚みの違いがよりはっきり伝わると思う
新旧モデル比較 下側から見た新旧モデル。こちらも左がXREAL One、右がXREAL One Pro。Birdbathを光学モジュールに採用しているXREAL Oneでは、下方からの光を受けやすくなっているので「そりゃ、映り込みもありますよね」という感じだ。光学モジュールが長方形のプリズムになったXREAL One Proでは、映り込みはほぼ皆無だ
フレームの形状はほぼ同じだ 居合わせた記者の私物のXREAL One向け自作前面パネルをXREAL One Proに装着した。カッチリとハマるので、自作済み資産を今後も活用できる

 7月23日までの予約期間中にXREAL One Proを予約すると、ホスト端末に電力を供給しながら仮想空間ディスプレイを楽しめる「XREAL Hub」(5980円相当)が特典としてプレゼントされる。

予約特典 期間中に予約することで、「XREAL Hub」をもらえる

Android XR搭載ARデバイス「Project Aura」についても言及

 Xrealの発表会には、スペシャルゲストとして中国XREALの徐馳(チー・シュー)CEOも登壇した。徐CEOはXREALの創業者でもある。

XREAL徐馳CEO XREALの徐馳CEO

 徐CEOは「Project Auraについて知りたいと考えている人も多いことでしょう」と話した上で、その概要を語り始めた。

 Project Auraは、Google/Qualcommと共同で開発を進めているARグラスで、VR/ARデバイスに最適化されたOS「Android XR」を搭載している(参考記事)。

Project Aura Project Aura

 Project AuraのARグラスは、視野角がさらに広がり約70度になること、GoogleのAIエージェント「Gemini」をグラスで使えること、またX1チップを強化した「X1Sチップ」を搭載することで現行モデル比で25%高速なマルチタスクを行えるという。

Geminiを利用できる Geminiを搭載するため、グラスでAIを使えるようになる
X1Sチップ さらに性能アップしたX1Sチップを搭載する

 徐CEOによると「X1Sチップの開発は完了しており、あと少しでゴールにたどり着くというところまで来ている。(Project Auraは)2026年内に登場予定だ」という。「確実に日本で初めてのAndroid XRデバイスとなるので、期待していてほしい」とも語った。

2026年に登場予定 2026年に登場予定だ。「年内のできるだけ早いうちに」と質疑応答で徐CEOが回答していたので、年末近くにならないことを願いたい

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