ゲーミングPCは「ゲームも動かせるだけの性能を持ったPC」の総称だ。高性能なパーツで組み上げた自作PCも、ある意味では「ゲーミングPC」といえる。
だが、メーカー製のゲーミングPCならではの体験も見逃せない。
その1つが、まずは独自アプリ「Legion Space」だ。上位ブランドとなるLegionの名を冠しているが、レノボのゲームPCに共通のポータルアプリとなる。
Legion Spaceで特に便利なのが、インストールされたゲームタイトルをライブラリとしてまとめてくれる「ランチャー機能」。ゲームの購入元やインストールソースが異なる場合でも、まとめてライブラリ化してくれるのはありがたい。
PCで色々なゲームで遊ぶようになると、「デスクトップに複数のゲームのショートカットが並んでいて散らかってしまう」「遊びたいゲームをどこで買ったか思い出せず、ゲームストアのアプリを立ち上げ探す」といった面倒なことが起こりやすい。「遊びたいゲームにすぐにたどり着ける」という観点で、この手のランチャーはとても助かる。
PC全体の設定変更やアップデートは、レノボ製のコンシューマー向けPC共通のユーティリティーアプリ「Lenovo Vantage」を用いる。
Lenovo Vantageではさまざまな設定を行えるのだが、本機を据え置き中心で使う場合は「バッテリー充電の上限値」の設定を行っておくことをお勧めしたい。内蔵バッテリーの劣化を抑えることができるからだ。
この設定は最近でこそ当たり前の機能の1つなのだが、高額なゲーミングノートPCだからこそ、少しでもトラブルを減らし長く使えるよう設定できるのはユーザー目線でもうれしい。
また、Lenovo Vantageからは内蔵マイクのノイズキャンセリング設定も行える。ゲーム中、ボイスチャットでマイクを使う機会は多いだろうし、日中は仕事でビデオ会議にも本機を使うことは十分に考えられるため、ノイズキャンセリングで余計な音を抑えて通話できるのはありがたい。
それ以外にも“自分の使い方”に合わせた設定変更を、多数行うことができるため、Lenovo Vantageは必ず利用し、カスタマイズしていくべきだ。
Lenovo LOQ 15IRX10の今回試した構成は、CTOでほぼ同じ構成にすると20万3060円で、メモリを倍の32GBにした場合も22万5060円となる。これでも価格に対する満足度の高さは十分に高いが、セールイベントを狙えばもっと手頃な価格で入手可能だ。
搭載されているGeForce RTX 5060 Laptop GPUの位置付けを考えると、一昔前であればエントリークラスのゲーミングノートPC……なのだが、ここ数年の値上げトレンドの影響もあり、同様の構成でより高価なゲーミングノートPCは珍しくない。
筆者も実際に「予算は20万円以内、できれば10万円台中盤で……」と相談を受けることも多いのだが、その価格帯ではオススメできるモデルが少なく、最近は「もう少し、予算を」と回答することが増えた。
その点、LOQ 15IRX10は最小構成で16万円弱から購入できる。今回の構成と似たCTOモデルでも22.5万円程度となれば、「お買得で、満足度も高い」とお勧めしやすい。
テスト結果の通り、今回の構成なら多くのゲームを遊ぶには十分な性能を備えている。普段使いのPCとしても満足でき、USBポートの数など周辺機器をつなぐ拡張性にも富んでいるため、総じて取り回しのしやすいことも評価したい。
性能、価格、どちらも他の製品と比べる際のベンチマーカー的存在として、要チェックの1台だ。
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