数え切れないほどPC/ガジェットに触れてきたが「本質は変わっていないのでは?」と気が付く、私のPC遍歴30年私のPC遍歴30年(2/5 ページ)

» 2025年07月24日 18時00分 公開
[石黒直樹ITmedia]
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自作PCの道へ

 さて、オンラインゲームなどにいそしんでいたわけですが、そもそも型落ちモデルを使っていたわけで性能が足りません。お小遣いの中でなんとかパーツを強化しようと考えるも、PC-9821では狙った機能の拡張ボードがなかったり、異様に高かったり、そもそも拡張できる空きスロットが少なかったりと、限界がありました。何も分からない中、PCショップの店員さんに質問攻めしていた記憶があります。

 はっきり言ってどうにもならなかったので、拡張性の低い手持ちのPC-9821ではなく、PC/AT互換機(DOS/V)のPCに変えることにしました。パーツを組み合わせて作る、いわゆる自作PCです。

 今では想像しづらいかもしれませんが、メーカーのPCを購入するのと比べ、自作PCであれば50〜70%くらいの金額で同等スペックのPCが作れたのです。プロセッサはIntelのPentium IIやIIIの時代です。

photo Intel Pentium II。速度は300“MHz”前後でしたね(@ITの記事より引用

 周囲の友人もそろそろPCに興味が出てくる頃です。メーカー品を買うよりそんなに安くなるのであれば、ということで、数え切れないくらい友人の自作PCを一緒に作っていました。

 このあたりで、PCのパーツ構成やOSのインストールなどにもかなり詳しくなりました。コンピュータの構成要素は、昔から変わっていませんね。

 以降、マザーボードを変えたり、GPUだけ変えたりと、パーツを流用しながらパワーアップさせていく、ということをしていたと思います。

初めてのノートPCは「Inspiron 2650」

 大学時代になると、PCを使うゼミに所属していました。ノートPCがないと不便なことも多く、どうしても必要になりました。まだまだノートPCが高価な時代。アルバイトなども含め、なんとか手にしました。

 最初に手にしたのは確かデルコンピューター(当時)の「Inspiron 2650」だったはずです。デルのPCであれば注文時にある程度カスタマイズできたのと、割安だったのが決め手です。ノートPCをカスタマイズできるのは珍しかった気がします。DVD-ROMドライブを搭載していたので「どこでも映画が見られる!」とテンションが上がりました。

 当時から、デスクトップPCとノートPCを併用していました。当然、クラウドやNASといったデータを共有できるような仕組みはないので、Zip/MO/CD-RWといったメディアを活用しながらデータを使い回していた気がします。

 当時は携帯電話が普及し始めて、「写メ」という言葉も生まれた頃です。NTTドコモのN503iのような“パカパカケータイ”が手になじんでいましたね。ちなみに、この時点でもまだ20年以上前のお話です。

photo デル公式サイトのマニュアルより抜粋。大きくて重かったですが、「外でPCが使える!」というのは夢のような世界でした。もっとも、ノートPCとしての形は、今でも大きく変わらないですね

自作PCでサーバを立てる

 この頃、自宅でサーバを立てていました。OSはLinux系です。具体的に何を選択したのかは覚えていないですが……

 ミドルタワーの自作PCだったのは覚えていますが、パーツ類は何だったか全く覚えていません。サーバなので、かなりとがったスペックの構成にしていたと思います。「グラフィックスカード(GPU)はポンコツでヨシ」など、余っていたパーツも活用し、追加投資は数万円レベルに抑えて組み立てていたと思います。

 「Apache」と「Tomcat(Java)」でシステムを作り、iモード(ガラケーからインターネットに接続するサービス)で外出先からアクセスしていました。スケジュール&タスク管理システムのようなものを作り、仲間内で情報共有にも使っていました。蛇足ですが、この仕掛けが就職活動の面接でも非常に評判が良かったことを覚えています。

モバイルの先駆け、Zaurus

 さて、もう1つ忘れてはいけないのが「PDA」(携帯情報端末)です。iモードは、やはりガラケーとしての使い勝手にすぎません。PCのように「外出先からサーバにアクセスしたい……」という思いは膨らみます。

 そこで手にしたのが、シャープの「ザウルス SL-C750」です。

photo ポケット入れて持ち歩くだけでワクワクしました

 この品番は確実です。というのも、Amazonで異様に安いのを発見して購入したもので、Amazonの購入履歴に残っていました。2004年購入、3万781円でした。調べたところ、通常販売価格は6万円前後だったようです。

 学生時代であり、そんなに買い物をしなかったということもありますが、ECサイトはまだまだ身近ではない時代。初めてAmazonで購入した商品のようです。21年前の購入履歴が残っているAmazonも、少し恐ろしいものがありますね……。なお、Amazonの日本語サイトがオープンしたのは2000年らしいです。Zaurusを手に、私はこの後、社会人となっています。

 さて、このZaurusですが、非常に使い勝手がよかったです。通信カードを挿せば街中でインターネットにも接続できましたし、どこかの電子書籍ストア(忘れました)で電子書籍を購入し、端末で読んでいました。ボリュームボタンでページ送り/戻りもでき、電車の中でも片手で本を読んでいた記憶があります。物理キーボードを搭載しているので、今のタブレットよりも使い勝手は上だったかもしれません。スタイラスペンも使えました。

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