数え切れないほどPC/ガジェットに触れてきたが「本質は変わっていないのでは?」と気が付く、私のPC遍歴30年私のPC遍歴30年(5/5 ページ)

» 2025年07月24日 18時00分 公開
[石黒直樹ITmedia]
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Windowsマシンは?

 Appleシリコン化したことによる最大のデメリットが、Windowsがネイティブに動かなくなったことです。Appleシリコンでも動かせないことはないのですが、Windowsはx64系アーキテクチャでないと互換性の問題が出てきます。自身の業務としても、例えばシステムの稼働テストを行う際などはやはり怖いものがあります。

 そうしたことからWindows機を手にすることが多くなりました。Windowsも使いやすいなと感じ、最近はMacではなくWindows機の方がややメインとなってきています。

 Macと違い、Windows端末はラインアップが山ほどあります。把握しきれないくらい買い換えていますが、特徴的なものをいくつかご紹介します。

 13型なのに世界最軽量で約634gと、驚きの軽さとなる「LIFEBOOK WU-X/G2」。10型にもかかわらず、2in1モデルで高性能だった「OneMix4」。Surfaceタイプも久々に良いなと感じ、購入した「Surface Pro 9」。17型の大画面なのに約1.35kgと軽量な「LG Gram 17Z90S」。高性能なGPUが必要な場合に使用する「DELL Alienware X17 R2」。そして、ポータブルゲーミングPCの「ASUS ROG Ally X 2024」──売却や買い換えなどを行いつつも、これらは利用用途によって使い分けています。

photo 「OneMix4」(ONE-NETBOOK 日本公式サイトより)。小さいのですが軽くはなかったので、手放してしまいました。また、小型デバイスはキーボードの配列がどうしても窮屈になりがちですね……

 そして、デスクトップ機でメイン利用しているのはマウスコンピューターの「DAIV FX-I9G90シリーズ」です。業務上、GPU性能が必要なこともありますが、ノートPCだと排熱処理に難が多い上に性能比では割高感があります。

 よって「Intel Core Ultraシリーズのデスクトップ版が発売されたらデスクトップを買おう」と決めていました。ようやく発売されたので、2024年末に購入しました。

 少なくとも5年は使おうと、Intel Core Ultra 9 285K/NVIDIA GeForce RTX 4090という構成で奮発しました。ただ、現状ではさまざま記事で指摘されている通り、主にゲーム用途ではCore Ultra 9 285Kは期待外れともいわれるようなパフォーマンスのようで……。ゲーム性能を求めているわけではないので実務的には非常に快適に使えていますが、なんとなく残念感は漂いますね。

 なお、今だと「AMD Ryzen系にすればよいのでは?」とも考えましたが、ThunderboltやUSBといったインタフェースの拡張性がIntelの方が高く、実務的にはこちらの方が重要なので、Core Ultraにしました。

photo 右の大きいボディーがDAIVです。左はUPS(無停電電源装置)。他社のカスタムPCはゲーミングPCが多く、LEDライトなどが搭載されています。DAIVはクリエイター用でピカピカしていないのが気に入っています

 そして持ち運びのノートPCは「ASUS Zenbook Duo」です。この2画面モデルの利便性は圧巻です。当連載でもレビューした2024モデルと、追加で買い増した2025モデルの両方を使っています。

photo 特に出張時は本当に便利です。MacBook Proの重さと同等ながら、フルの2画面を使用できます

 そして、手元に自社用のサーバが欲しいということから、ミニPCである「Minisforum UM890 Pro」を使い、サーバを構築しています。決め手は、メモリを96GBも搭載できることです。サーバはCPUコア数とメモリ量が決め手になります。置き場所はコンパクトにしたかったため、ミニPCで、かつスペックが高くできるものを選定しました。もちろん、消費電力も気にしながら選定しています。

 今の時代らしく、仮想化して複数のサーバを稼働できるようにして使っています。システムテスト用サーバや、自社内サービスに使っています。特に、自社データをクラウドにも出さずに高性能に大容量に使える、というのは貴重な環境です。

photo デスク足元の壁棚(無印良品の「壁に付けられる家具」)に設置しています。全てネットワーク経由でのアクセスなので、電源コードとLANケーブルのみです。サイズ感が分かるように、マウスも一緒に映しています

 PC USERでレビュー連載を開始したこともあり、ここ最近は輪をかけていろいろな端末に触れています。とがったコンセプトのガジェットは面白いですね。

→・「目指せ↑ワンランク上の仕事術」デジモノ探訪記

未来を垣間見る

 AR/VR/MRにも積極的にトライしています。Xreal、Meta Quest、Apple Vision Proといったガジェットですね。

 AR/VR/MRは個人的にもかなり期待している未来ではありますが、常時利用するにはハードウェアがまだまだネックです。そして現在の実務的には、主な利用用途がPC/Macのディスプレイ用途にすぎません。まだまだこれらのガジェットの必要性/価格を正当化する何かしらの大きなものが必要になりますね。

 なお、3Dが関係するエンタメ要素としては、かなりの完成度に達しているかと思います。特にVision Proの3D感はすごいですね。

photo ずっと発売を楽しみにしていたApple Vision Pro。置き方に悩みましたが、今はスタンドにかける形に落ち着いています

手の中に、周囲に、快適なコンピューティングを

 長々となりました。書き切れていないガジェットもまだまだあるのですが、それはまた別の機会があれば書き残そうと思います。

 本企画をきっかけに、あらためて小さい頃から振り返ってみました。感じたのは「自分がやりたい本質は昔から変わっていないのでは?」ということです。

 コンピュータを活用して、データを収集、管理、整理したい。そして、それらを快適に使いたい。デジタルコンテンツやゲームを楽しみたい。ガジェットの大きさや形は変わり、システムは高度化していますが、やりたいこと自体は何も変わっていない気がします。

 逆に、こうした点が「この新しいガジェットは良くなっているのでは?」と思うことにつながり、最新のガジェットへの興味が尽きないのではとも感じました。例えば、データ管理が好きではない人は、その必要性がなければ使わないでしょうし、必要性があっても最低限できれば今のガジェットで問題なし、で済む話でしょう。

 私は、この先も、最新のガジェットを追いかけていきたいと思います。何が出てくるか、楽しみですね。

photo 一向に消滅する気配のない、最強の入力デバイス「キーボード」。キーボードが不要になる日は来るのでしょうか。写真はREALFORCE RC1です。
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