上下最大80Gbps(理論値)の通信が可能な「USB4 Version 2.0」。Intelが提唱する「Thunderbolt 5」規格は、このUSB4 Version 2.0の規格に完全準拠している。
2025年に入って、Thunderbolt 5対応のPCや周辺機器がじわじわと増えつつある。しかし、「Thunderbolt 5対応って本当にメリットあるの?」と懐疑的な人もいると思う。そこで本記事では、昨今登場したThunderbolt 5対応SSDの実機を使って、そのメリットを探っていきたい。
USB4 Version 2.0では最大通信速度(理論値)が40Gbpsから80Gbpsと倍増している。そのため、パフォーマンス呼称を使う場合には同規格を「USB 80Gbps」と表記する。PCI Express規格の伝送を行う場合は、Revision 4.0(PCI Express 4.0)にも対応するのが特徴だ。
また本規格ではオプションで「非対称通信モード」が用意されており、片方向に限り最大通信速度(理論値)を120Gbpsまで引き上げられる(その代わり反対方向は最大40Gbpsとなる)。
Thunderbolt 5はUSB4 Version 2.0に完全準拠することが特徴で、ホストデバイス(PC)側ではThunderbolt 3/4やUSB 2.0/3.2との後方互換性を備えている(※1)。
USB4 Version 2.0にしてもThunderbolt 5にしても、従来のUSB4/Thunderboltと比べて高速通信できることが最大のメリットだ。高速なストレージデバイス、あるいは外付けグラフィックスアダプター(GPU)を一層生かしやすい。
(※1)USB 3.2では、Gen 2(USB 3.1 Gen 2/USB 10Gbps)への対応は必須だが、Gen 2x2(USB 20Gbps)への対応はオプションとなっている
USB4 Version 2.0は2022年10月、Thunderbolt 5は2023年9月に規格の詳細が明らかとなったが、対応商品が初めて登場したのは2024年後半で、2025年に入ってその裾野が広がり始めた。
ホストデバイスたるPCでは、ハイエンドのゲーミングノートPCやモバイルワークステーションを中心にThunderbolt 5対応モデルが出ている。また、Macでもハイエンドユーザー向けのMacBook Pro/Mac Studio、そしてMac miniにThunderbolt 5対応モデルが用意されている。
今回のレビューでは、ASUS JAPANの「ROG Strix SCAR 18 G835」を使ってThunderbolt 5対応SSDの実力をチェックしていく。本機は2基のThunderbolt 5ポートを備えている。
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