Snapdragon Xシリーズの台頭で、再び日の光が当たったWindows on ARM(以降Arm版Windows)だが、Snapdragon Xシリーズを搭載したPCの価格は比較的高く、導入前に検証機を手配するハードルは少し高い。
以前であれば、Windows 開発キット 2023のような比較的安価な検証機が発売されていたが、搭載されているSoCがSnapdragon 8cx Gen 3であることや、既に販売が終了しているという問題がある。
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Snapdragon X Eliteを搭載したSnapdragon X Dev Kit for Windowsの発売が停止されてしまったこともあり、検証機を用意するのであれば、Copilot+ PCの購入が必要だ。
「検証機の調達コストをある程度、抑える方法はないのだろうか」と考えていたところちょうどいいデバイスを見つけたので紹介したい。
Arm版Windowsのお手頃な検証機としておすすめしたいのが「Lenovo IdeaPad Slim 5x Gen 9」だ。実売価格は10万円以下、セール期間中となると8万円程度で収まるタイミングもあるので、検証機として入手するのに適している1台だ。
今回はArm版Windowsの検証機として実際にIdeaPad Slim 5x Gen 9を購入してみたので、外観やベンチマークテストを基に本機の詳細をチェックしていこう。
今回購入したモデルには、Copilot+ PCが初めて発売された時点で最廉価だった8コアのSnapdragon X Plusである「X1P-42-100」が搭載されている。後になってさらに安価なSnapdragon Xが発売されることで、最廉価の立ち位置から脱したものの、Snapdragon Xシリーズの中で見ると、廉価モデルに当たる。
左側面にはUSB 3.2 Gen2 Type-Cポート、HDMI出力ポート、USB 3.2 Gen2 Type-Cポート、マイクロフォン/ヘッドフォンコンボジャックが1つと、非常にシンプルな構成となっている。
左側面のUSB Type-Cポートは、USB PD(Power Delivery)、DisplayPort出力機能が備わっている。
右側面を見てみると、microSDメモリーカードスロットとUSB 3.2 Gen1 Standard-Aポートが2つ備わっており、最低限ノートPCに必要なインタフェースは一通りそろっている。
ボディーサイズは約312(幅)×221(奥行き)×16.99(高さ)mm(最薄部)のいわゆるA4サイズの14型ノートPCで、重量は約1.48kgと軽量モバイルノートPCと比べると大きくて重く感じるが、決して持ち運べないサイズではない
本体カラーはクラウドグレーと呼ばれるメタリックシルバーで、Mac mini M4と似たカラーが採用されており、思ったよりスタイリッシュなデザインだ。
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