4K/タッチ/キャリブレーターまで「全部盛り」で約20万円! HUION「Kamvas Pro 24 (Gen 3)」はどこまでワコムに迫ったかある日のペン・ボード・ガジェット(3/4 ページ)

» 2025年12月22日 12時00分 公開
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パームリジェクションに対応したタッチ機能

 本機は10点マルチタッチに対応しているのも注目ポイントです。Windowsは古くからOSネイティブのタッチ対応が進んでいて、マウスより素早く、楽にできる操作は沢山あります。また、ノートPCやモバイルディスプレイはともかく、大型で高品質な4Kディスプレイがタッチ対応していることはまれなので、本機自体が貴重な仕様のタッチディスプレイでもあります。

HUION 23.8型 最新 液タブ Kamvas Pro 24 Gen 3 上位モデル 4K マルチタッチ タッチ対応の様子を撮ろうとしたら、液タブに指で描画のようなありえないユースケースになってしまいました……

 また、過去のモデルではパームリジェクションがなく、ペンをホバーさせている間にタッチを無視する処理に頼る必要がありましたが、本機はパームリジェクションに対応しています。

 手の側面をペタッと置いたときには、ほぼ問題なくタッチを除外してくれます。

HUION 23.8型 最新 液タブ Kamvas Pro 24 Gen 3 上位モデル 4K マルチタッチ 素早くペタッと置き、素早くサッと離れる癖をつければ誤爆を減らせます

 一方で、細やかな完成度という面ではワコムの「Cintiq Pro」のタッチ対応ほどではないです。

 Cintiq Proでは、右手でペンを画面にかざしていても左手のタッチ操作は受けつけてくれたり、一度手のひらと判定された後は手が完全に離れるまでは除外し続けて誤爆を防ぐといった、操作性と信頼感を上げる工夫が盛り込まれていますが、本機はそこまでではないです。タッチ操作のオン/オフスイッチの操作性もCintiq Proの方が上です。

まさかのカラーキャリブレーター付属

 さて……。本機の付属品の中で一番プロっぽいデバイスが、専用のカラーキャリブレーターです。

HUION 23.8型 最新 液タブ Kamvas Pro 24 Gen 3 上位モデル 4K マルチタッチ 設定アプリとカラーキャリブレーター

 耳慣れない人のために説明すると、カラーキャリブレーターは、画面表示の色合いや明るさを測るデバイスで、主に2つの役割があります。

  • ディスプレイの発色特性を測ってPCに知らせる
  • ディスプレイを、目標とする発色特性に整え直す

 正確な色表示や、デバイス間の色の互換性のために大事な機能で、本機は後者の機能が使えます。ですが、現代のディスプレイは出荷時に発色が調整済みで、sRGBやAdobe RGB、Display P3など、主だった発色特性をプリセットから選べるモデルが多く、本機もその類いです。

HUION 23.8型 最新 液タブ Kamvas Pro 24 Gen 3 上位モデル 4K マルチタッチ OSDから発色のプリセットを選べます

 なので、ほとんどのユーザーにとってすぐに使う意味は薄いです。何年も使ってディスプレイに経年変化があった場合には、助けになってくれる可能性が高いです。ただし計測器はデリケートなため、湿気が少ない冷暗所に保管するよう心がけておくとよいでしょう。

お絵描きで実用チェック

 では実用チェックをしていきましょう。今回もいつもの魔女さんで各工程をチェック済みですが、余勢を駆ってラクガキしていきます。

HUION 23.8型 最新 液タブ Kamvas Pro 24 Gen 3 上位モデル 4K マルチタッチ 最近は出番が若干減りましたね

 まずはラフから見ていきます。大画面で腕を使ってストロークを散らしながら探っていく描き方はやはり気持ちがよいです。作業効率のために自分は中型モデルをメインにしていますが、大型モデルならではの楽しみや、大型に合った運筆はやはりあります。

HUION 23.8型 最新 液タブ Kamvas Pro 24 Gen 3 上位モデル 4K マルチタッチ 今回も角っ娘にしたい気持ち

 Keydial Remote K40を使用してはみたものの、操作に習熟したとしてもキーボードの方が速くて快適なのは容易に想像できたので、しばらく使用感を確かめた後はキーボードに切り替えました。

 線画も、大きなサイズと4Kの画質で線質を確認しながら描けるのは楽しいです。筆圧の反応も素直なので、強弱をつけながら描きやすいと感じました。

HUION 23.8型 最新 液タブ Kamvas Pro 24 Gen 3 上位モデル 4K マルチタッチ 何かメカニカルになりました

 ただ、線画の工程でタッチの誤爆が増えたため、タッチ操作をオフに切り替えました。自分には画面に手を乗せたままペンを上げて絵を確認する癖があり、ワコムのモデルではそういった甘えが許されるものの、本機では小指の関節が誤爆を引き起こしているようでした。

 彩色も快適です。最近のHUION製品のレビューではたびたび触れていますが、現行のペンシステムになってからはほとんど違和感なく描けるようになりました。大型機はドバッと腕を振る気持ちよさもあるので、画面作りにいつもと別の味つけがしやすい気がしました。

HUION 23.8型 最新 液タブ Kamvas Pro 24 Gen 3 上位モデル 4K マルチタッチ 髪の毛や斜めのラインを腕を引くように描けるのは、気分が良いです

 全体として、描き味や作業中の集中の保ちやすさには満足したものの、左手デバイスやタッチ対応の完成度が惜しいという、先のチェック通りの感想になりました。

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