プロナビ

“AI時代のThinkPad”をレノボ・塚本氏に聞く 新設計のフラグシップからコンセプトモデルまでCES 2026(2/3 ページ)

» 2026年01月09日 12時15分 公開

ThinkPad X1シリーズの課題だった「メンテナンス性」も改善

 スペースフレーム構造を採用することで、新しいThinkPad X1シリーズはメンテナンス性が大きく改善した。

 筆者は1990年代から2000年代にかけて、ThinkPadをかなりヘビーに使っていた。使い方が使い方だけに、故障や部品の脱落はしょっちゅうあったのだが、ThinkPadの素早い修理サポートや部品入手の容易さにはかなり助けられた記憶がある。こうしたメンテナンス性の高さは、ThinkPadの大きな特徴の1つであった。

 一方で、近年のスリム化への要望やトレンドの変化の中で、その特徴であるメンテナンス性が損なわれてしまった面もある。特にThinkPad X1シリーズは「CRU(Customer Replaceable Units)」と呼ばれるユーザー交換可能な部品が他のThinkPadと比べると少なく、他のThinkPadなら部品を取り寄せ自分で交換できるところ、X1シリーズだと修理拠点に送るか、オンサイト修理を依頼しなければならなかった。

 だが今回、塚本氏が「ThinkPadの真髄に戻った」とコメントしているように、新しいThinkPad X1シリーズでは、メンテナンス性が大きく向上している

 例えば先述の「他のThinkPadなら自分で交換できるのに……」というパーツの象徴だったキーボードユニットの交換を簡単に行えるようになった。これはスペースフレーム構造によって、ボディーが底面カバーとキーボードユニットによる「サンドイッチ構造」となったことが大きく貢献している。底面カバーとキーボードユニットはネジを数本外すだけで着脱可能で、バッテリーやキーボードを容易に交換できる。

 またキーボードについては、従来は1つのキーが破損すると全体を交換しなければならなかったが、新しいThinkPad X1シリーズではツールを使うことで特定のキーキャップのみ交換できる設計とした。

 ThinkPadのキーボードは複数のサプライヤー(メーカー)から供給されているが、塚本氏によるとサプライヤーごとに異なっていたキートップ下のパンタグラフやスイッチの構造を、今回はLenovo独自のキー構造を全サプライヤーに採用してもらって共通化し、サプライヤーを問わず同じキートップを使えるようになったことで、キー単位での交換を実現したという。

 キー単位での交換は、特に日本で要望が多かった仕組みだという。修理コストの削減と廃棄物の抑制というサステナビリティーの観点からもメリットがあり、新たな特徴としてアピールしている。

 なお、交換可能なのはキーボードやバッテリーのみならず、着脱の繰り返しで壊れやすいUSB Type-Cポートを始めとするI/Oポート群もその対象であり、ボディーへの再生素材の活用と合わせ、製品を長く大事に使いたいというニーズに応えている。

キー交換 新しいThinkPad X1シリーズでは、キーボードユニット丸ごとの交換だけでなく、キー単位での交換も可能となった

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年05月18日 更新
  1. 湿気の多い日本はガラス製が人気? マウスパッドの最新トレンドと季節外れの桜電源などアキバ新作パーツ事情 (2026年05月18日)
  2. IntelとAppleがチップ製造で暫定合意か/Microsoft製品の「Copilot」アイコンがフローティング表示に共通化 (2026年05月17日)
  3. 8TB SSDがまさかの50万円超え!? 連休明けのアキバで目立つストレージ高騰と注目の特価マザー (2026年05月16日)
  4. ノートPCの作業領域を劇的に広げる「15.6型 折りたたみトリプルディスプレイ」がタイムセールで8万982円に (2026年05月15日)
  5. 持ち運べる21型相当のディスプレイ! 14型×2画面でコスパに優れるアイ・オーのモバイルディスプレイ「LCD-YC1412DX」を試す (2026年05月14日)
  6. 「MacBook Neo」は「イラスト制作」に使えるか? Appleが仕掛ける“価格の暴力”を考える (2026年05月12日)
  7. 万人向けではない、だからこそ愛せる 格子配列40%のアルミ削り出しキーボード「EPOMAKER Luma40」レビュー (2026年05月18日)
  8. PCの自作やアップグレードに適した「CORSAIR VENGEANCE RGB DDR5-6000 32GBキット」が15%オフの6万3490円に (2026年05月15日)
  9. 高騰続くパーツ市場、値札に衝撃を受ける人からDDR4使い回しでしのぐ自作erまで――連休中のアキバ動向 (2026年05月11日)
  10. ノートPCもキーボードも丸ごと運べる! 収納付き膝上テーブル「デスクエニウェア2」を試す (2026年05月15日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年