デル、最新AMD Ryzen AI/Ryzen 100シリーズ搭載のCopilot+ PC「Dell S」などを発売 発表会レポート(4/4 ページ)

» 2026年06月03日 13時00分 公開
[渡辺まりかITmedia]
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入門機としても使いやすい「Alienware 15 Gaming Notebook」

 続けて王氏は、5月15日に発売されたばかりのゲーミングノートPCのエントリーモデル「Alienware 15」を紹介した。同モデルは、Alienwareブランドならではの洗練されたデザインとゲームに必要な高いパフォーマンスを維持しながらも、幅広いユーザーが手に取りやすい価格帯を目指して開発されたという。

「Alienware 15 Gaming Notebook」 「Alienware 15G aming Notebook」。概要と価格も紹介された

 プロセッサには「AMD Ryzen 7 260」を搭載。グラフィックスは「NVIDIA GeForce RTX 3050」から最新の「GeForce RTX 5060」まで、予算や用途に合わせて柔軟にカスタマイズできる。ディスプレイには、165Hzの高リフレッシュレートと輝度300ニトをクリアした15.3型液晶(1920×1200ピクセル)を採用する。

 冷却システムには、上位モデルから継承した高効率サーマルテクノロジー「Alienware Cryo-tech」を投入。デュアルファンと銅製ヒートパイプがCPUとGPUの熱を強力に排出する他、一部の構成では底面の吸気量を高める「Cryo-Chamber構造」も導入されている。

効率的な冷却設計 効率的な冷却設計が施されている

 インタフェースは、USB 3.2 Gen 1 Standard-A×2基、USB 3.2 Gen 1 Type-C、DisplayPort Alternate Mode対応のUSB 3.2 Gen 2 Type-C、HDMI 2.1出力、ギガビット有線LANなどを網羅。ワイヤレス通信はWi-Fi 6とBluetooth 5.2に対応する。

 2万回の開閉に耐える180度開閉ヒンジや、4万回のタイピングテスト、45.7cmからの落下試験、約60mlの液体をこぼす防滴テストなどをクリア。日々のハードな使用環境にも耐えうる卓越した頑丈さを備えている点が強調された。

 王氏は「片手でスムーズに開閉できるVレールや、長時間の作業でも手首に負担がかかりにくいラウンド形状のパームレスト、背面突起(サーマルシェルフ)を省いたコンパクトなボディー設計を採用した。さらに最大100WのUSB PD(Power Delivery)充電にも対応しており、場所を選ばず活用できるため学生の方にもおすすめしたい」と語った。

普段使いしやすい 堅牢性が高く持ち運びやすいため普段使いしやすい

 構成と価格は以下の通りだ。

  • Ryzen 7 260/RTX 3050/メモリ:16GB(DDR5-5600MT)/SSD:512GB(M.2 PCIe Gen 4)/130W/TPP:85W/19万9980円
  • Ryzen 7 260/RTX 4050/メモリ:16GB(DDR5-5600MT)/SSD:512GB(M.2 PCIe Gen 4)/130W/TPP:85W/22万7810円
  • Ryzen 7 260/RTX 5050/メモリ:16GB(DDR5-5600MT)/SSD:512GB(M.2 PCIe Gen 4)/180W/TPP:110W/29万5980円
  • Ryzen 7 260/RTX 5060/メモリ:16GB(DDR5-5600MT)/SSD:512GB(M.2 PCIe Gen 4)/180W/TPP:110W/32万620円

AMDは「AI Everywhere」へ

 イベントの後半では、日本AMDの関路子氏(代表取締役副社長)が登壇した。同社が掲げるビジョン「AI Everywhere」と、それを具現化する最新プラットフォームの優位性について説いた。

関路子氏 日本AMDの関路子氏(代表取締役副社長)

 関氏は、生成AIの爆発的な普及にともない、従来のクラウド依存型システムから、デバイス単体で処理を完結させるローカル(エッジ)環境へと需要が大きくシフトしている現状を指摘した。

 その背景として、機密性の高いプライベートデータやリアルタイム性が求められる用途の増加に加え、クラウド運用に付随するトークンコストの発生や、消費電力の増大に対するユーザーの懸念が高まっていることが挙げられるという。

 ローカルAIは、データを外部に送信せずセキュアに運用できる上、低遅延での応答が可能という大きな利点がある。実際の検証では文書作成で63%、画像生成で90%、アプリ開発で82%の作業時間を短縮した実績を挙げ、関氏は「クラウドベースの生成AIで発生しがちな待ち時間をローカル処理によって劇的に削減でき、生産性が向上する。あらゆる職種で確実なメリットを享受できる」と強調した。

Ryzen AIの実力 Ryzen AI搭載PCを使うことで、作業時間を短縮できる

 AMDの製品ラインアップが今後“3桁”シリーズへと統一される方針を改めて説明。関氏は「100シリーズは『Everyday Computing』、200シリーズは『メインストリーム市場』、300および400シリーズは『プレミアム市場』向けだ。エントリーから最上位まで、あらゆるニーズを完全にカバーしている」と自社ポートフォリオの強みを解説した。

ポートフォリオ 3桁シリーズのAMD Ryzenでは、ほぼ全てのニーズをカバーする

 競合製品との比較では、「AMD Ryzen AI 9 HX 470」と「Intel Core Ultra 9 386H」を対比させ、マルチスレッド性能で1.17倍、コンテンツ制作で1.14倍、ゲーミングで1.27倍の高速処理を実現しているとアピール。さらに、高い省電力性によるモバイル適性の高さや、高速なNPUがもたらす優れたAI体験についても強調した。

最高峰のAMD Ryzen AI 400シリーズ 400シリーズは他社プロセッサと比べても引けを取らない

 最後に、AMD Ryzen AI 400シリーズの全ラインアップが紹介された。関氏は「下位の4コアから上位の12コアまでをサポートし、メインストリームからスーパープレミアムな製品までを網羅している。デルの新製品にも、Ryzen AI 7 445とRyzen AI 5 430を採用いただいた。いずれもNPU性能は50TOPSに達しており、現時点で最高クラスのAI体験を提供できると自負している」と締めくくった。

400シリーズ AMD Ryzen AI 400シリーズのラインアップ
デルが採用したもの ラインアップ中、今回発表されたデルの製品に採用されたプロセッサ。いずれもNPUの演算処理性能が最大50TOPSとなっている

ファーストインプレッション

 発表会場の実機展示コーナーには、新製品のDell 14S、Dell 16S、Dell 15に加え、Dell タワー、Dell スリム、Alienware 15 Gaming Notebookがそれぞれ出展されていた。

 Dell 14SやDell 16Sは、フラグシップのXPSシリーズほどの高級感こそないものの、良好なキータッチを持つキーボードや、標準搭載されたOLEDディスプレイの鮮やかで美しい発色が非常に印象的だった。

Dell 14S Dell 14S
Dell 14Sのキーボード部 Dell 14Sのキーボード部。XPSシリーズと異なり、アイソレーションキーボードを採用しているので、ネイルのおしゃれをしたい大学生にも向いていると感じた
左側 左側面のインタフェース類
右側 右側面のインタフェース類。有線マウスの取り回しがしやすそうだ
Dell 16S Dell 16S
キーボード部 Dell 16Sは広い面積を生かして、テンキーを搭載している

 エントリークラスに位置付けられる「Dell 15」は、ボディーに樹脂素材を採用しているものの、決して安っぽさを感じさせない落ち着いた仕上がりになっていた。

Dell 15 Dell 15
Dell 15のキーボード部 キーボード部。こちらもテンキーを搭載する
左側面 必要なポートがほぼそろっている印象だ

 デスクトップの「Dell タワー」と「Dell スリム」は、頻繁に抜き差しする周辺機器の利便性を考慮し、主要なインタフェースをフロント側に集中配置している設計が秀逸であった。

Dell タワーとDell スリム Dell タワー(写真左)とDell スリム(写真右)。搭載しているほとんどのインタフェースをフロントに配置することで、抜き差しの多い周辺機器を扱いやすくなっている
背面 もちろん背面にも搭載している

 Alienware 15 Gaming Notebookは、キーボードのRGBバックライトこそゲーミングPCらしさを主張しているが、ボディー自体は落ち着いたスタイリッシュなデザインにまとまっている。ゲーム用途にとどまらず、オフィスやキャンパスでの普段使いとして違和感なく持ち込める汎用性の高さを感じさせた。

Alienware 15 Gaming Notebook Alienware 15 Gaming Notebook
キーボード RGBバックライトを備えたキーボード
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