続けて王氏は、5月15日に発売されたばかりのゲーミングノートPCのエントリーモデル「Alienware 15」を紹介した。同モデルは、Alienwareブランドならではの洗練されたデザインとゲームに必要な高いパフォーマンスを維持しながらも、幅広いユーザーが手に取りやすい価格帯を目指して開発されたという。
プロセッサには「AMD Ryzen 7 260」を搭載。グラフィックスは「NVIDIA GeForce RTX 3050」から最新の「GeForce RTX 5060」まで、予算や用途に合わせて柔軟にカスタマイズできる。ディスプレイには、165Hzの高リフレッシュレートと輝度300ニトをクリアした15.3型液晶(1920×1200ピクセル)を採用する。
冷却システムには、上位モデルから継承した高効率サーマルテクノロジー「Alienware Cryo-tech」を投入。デュアルファンと銅製ヒートパイプがCPUとGPUの熱を強力に排出する他、一部の構成では底面の吸気量を高める「Cryo-Chamber構造」も導入されている。
インタフェースは、USB 3.2 Gen 1 Standard-A×2基、USB 3.2 Gen 1 Type-C、DisplayPort Alternate Mode対応のUSB 3.2 Gen 2 Type-C、HDMI 2.1出力、ギガビット有線LANなどを網羅。ワイヤレス通信はWi-Fi 6とBluetooth 5.2に対応する。
2万回の開閉に耐える180度開閉ヒンジや、4万回のタイピングテスト、45.7cmからの落下試験、約60mlの液体をこぼす防滴テストなどをクリア。日々のハードな使用環境にも耐えうる卓越した頑丈さを備えている点が強調された。
王氏は「片手でスムーズに開閉できるVレールや、長時間の作業でも手首に負担がかかりにくいラウンド形状のパームレスト、背面突起(サーマルシェルフ)を省いたコンパクトなボディー設計を採用した。さらに最大100WのUSB PD(Power Delivery)充電にも対応しており、場所を選ばず活用できるため学生の方にもおすすめしたい」と語った。
構成と価格は以下の通りだ。
イベントの後半では、日本AMDの関路子氏(代表取締役副社長)が登壇した。同社が掲げるビジョン「AI Everywhere」と、それを具現化する最新プラットフォームの優位性について説いた。
関氏は、生成AIの爆発的な普及にともない、従来のクラウド依存型システムから、デバイス単体で処理を完結させるローカル(エッジ)環境へと需要が大きくシフトしている現状を指摘した。
その背景として、機密性の高いプライベートデータやリアルタイム性が求められる用途の増加に加え、クラウド運用に付随するトークンコストの発生や、消費電力の増大に対するユーザーの懸念が高まっていることが挙げられるという。
ローカルAIは、データを外部に送信せずセキュアに運用できる上、低遅延での応答が可能という大きな利点がある。実際の検証では文書作成で63%、画像生成で90%、アプリ開発で82%の作業時間を短縮した実績を挙げ、関氏は「クラウドベースの生成AIで発生しがちな待ち時間をローカル処理によって劇的に削減でき、生産性が向上する。あらゆる職種で確実なメリットを享受できる」と強調した。
AMDの製品ラインアップが今後“3桁”シリーズへと統一される方針を改めて説明。関氏は「100シリーズは『Everyday Computing』、200シリーズは『メインストリーム市場』、300および400シリーズは『プレミアム市場』向けだ。エントリーから最上位まで、あらゆるニーズを完全にカバーしている」と自社ポートフォリオの強みを解説した。
競合製品との比較では、「AMD Ryzen AI 9 HX 470」と「Intel Core Ultra 9 386H」を対比させ、マルチスレッド性能で1.17倍、コンテンツ制作で1.14倍、ゲーミングで1.27倍の高速処理を実現しているとアピール。さらに、高い省電力性によるモバイル適性の高さや、高速なNPUがもたらす優れたAI体験についても強調した。
最後に、AMD Ryzen AI 400シリーズの全ラインアップが紹介された。関氏は「下位の4コアから上位の12コアまでをサポートし、メインストリームからスーパープレミアムな製品までを網羅している。デルの新製品にも、Ryzen AI 7 445とRyzen AI 5 430を採用いただいた。いずれもNPU性能は50TOPSに達しており、現時点で最高クラスのAI体験を提供できると自負している」と締めくくった。
発表会場の実機展示コーナーには、新製品のDell 14S、Dell 16S、Dell 15に加え、Dell タワー、Dell スリム、Alienware 15 Gaming Notebookがそれぞれ出展されていた。
Dell 14SやDell 16Sは、フラグシップのXPSシリーズほどの高級感こそないものの、良好なキータッチを持つキーボードや、標準搭載されたOLEDディスプレイの鮮やかで美しい発色が非常に印象的だった。
エントリークラスに位置付けられる「Dell 15」は、ボディーに樹脂素材を採用しているものの、決して安っぽさを感じさせない落ち着いた仕上がりになっていた。
デスクトップの「Dell タワー」と「Dell スリム」は、頻繁に抜き差しする周辺機器の利便性を考慮し、主要なインタフェースをフロント側に集中配置している設計が秀逸であった。
Alienware 15 Gaming Notebookは、キーボードのRGBバックライトこそゲーミングPCらしさを主張しているが、ボディー自体は落ち着いたスタイリッシュなデザインにまとまっている。ゲーム用途にとどまらず、オフィスやキャンパスでの普段使いとして違和感なく持ち込める汎用性の高さを感じさせた。
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