レビュー
» 2012年05月07日 11時11分 UPDATE

ダイソンには訳がある:「ダイソンボール DC36」でゴールデンウィークを掃除し尽くした (1/3)

ダイソンが2011年10月に発売したキャニスター式クリーナー「ダイソンボール DC36」。ひょんなことから、DC36と過ごしたゴールデンウィークの日々をまとめてみた。

[王深紅,ITmedia]

人間、不幸と幸福は同時にやってくる

ht_1205da00.jpg ダイソンの「ダイソンボール DC36」

 不幸と幸福は同時にやってくる……。

 ゴールデンウィークを目前にした4月下旬、家の掃除機が予告なく突然壊れてしまった。ここ10数年、紙パック式オンリーで過ごしてきたが、今やサイクロン式からロボット掃除機まで選択肢は多岐にわたる。家をホコリまみれにするわけもいかず、まずは量販店をのぞいてはみたものの、あまりの種類の多さにめまいを覚えてしまい決断できずに帰宅してしまった。

 掃除機が壊れた時点で、選択肢として考えていたのは、ルンバなどのお掃除ロボット+ハンディ式のクリーナーという組み合わせか、サイクロン式のクリーナーだった。これまで使っていた紙パック式は、排気のにおいが気になることがあったほか、ホコリがたまると紙パックの吸引力が落ちる傾向にあり、できれば避けたかったのだ。そして今この時期に掃除機を購入するのであれば、お掃除ロボットを導入して家人の手間を軽減すると同時に、気になるところはコードレスのハンディタイプでやっつければいいという判断であった。

 紙パック式ではエレクトロラックスの「エルゴスリーオート」にも引かれたが、7〜8万円前後と高価で(そういう意味では、国内メーカーに紙パック式の最上位モデルというのが不在だった)、お掃除ロボットにしろサイクロン式にしろ値段は張る。このままでは、おいそれと勢いだけで買うのには説得力が足りないのだ。

 そこで、ゴールデンウィークが目前に迫った4月下旬、やむなく社内の“ダイソンマスター”ことS氏に教えを請うてみた。いろいろとこだわりが多い同氏だけに、細かなレクチャーを受けるのは必至と半ば覚悟していたが、驚いたことにわずか一言しか語らなかった。

「まずは、これを試してみましょう」

 そう、氏が渡してくれたのはダイソンの新製品である「ダイソンボール DC36」(以下、DC36)だった。とやかく言う前にまずは実機で試してみろ、ということらしい……。マスターらしいといえば、これ以上マスターらしい振る舞いもないだろう。

 数ある掃除機の中から、なぜ本機を推薦したのか、その謎を解くべく人生初のサイクロン式掃除機を体験してみた。

ht_1205da01.jpght_1205da02.jpght_1205da03.jpg “21世紀感”のあるお掃除ロボットの1つである「ルンバ」には心を引かれる(写真=左)。ハンディタイプのコードレス掃除機(ダイソン「DC35マルチフロア」)も選択肢の1つだった(写真=中央)。紙パック式で静音性の高いエレクトロラックスの「エルゴスリーオート」にも触手が伸びたが値段が高かった(写真=右)

意外とコンパクトで美しいフォルム

 ゴールデンウィークに入って自宅に届いたDC36を見て驚いたのは、意外なまでにコンパクトなパッケージだ。掃除機本体にキャスターが付いた古典的なキャニスター式クリーナーということで大型のイメージを勝手に抱いていたのだが、外箱は285×505×355ミリに収まっており、いざとなれば手持ちで持ち帰ることも可能なサイズだろう。

ht_1205da04.jpght_1205da05.jpght_1205da06.jpg 「DC36 カーボンファイバー タービンヘッド」の外箱(写真=左)。黒を基調としたデザインになっている。参考までに、高さ375ミリの「1/48 メガサイズモデル ガンダム ANAオリジナルカラーVer.」と比べてみた(写真=中央、右)

 このDC36シリーズは全3モデルがラインアップされており、今回試用した導電性カーボンファイバーブラシ搭載タービンヘッドが付属する「DC36 カーボンファイバー タービンヘッド」のほかに、ヘッド部分にモーターを内蔵したモーターヘッドが付属する「DC36 カーボンファイバー モーターヘッド」、さらにペットケア用のグルーミングヘッドを追加した「DC36 カーボンファイバー モーターヘッド ペットケア」が用意される。前者がフローリングや畳の部屋を想定シーンの中心にした製品に対し、後者2つはカーペットの部屋がメインであり、さらに愛犬をブラッシングするためのツールが付属したペットケアという構成だ。サイクロン部分のカラーが、それぞれオレンジ、パープル、ブルーに分かれており、一目で区別が可能である。

小回り動作の鍵を握る「セントラル・ステアリング構造」

 開封すると、ポリカーボネート素材のクリアビンに覆われたオレンジ色のサイクロンと、DC36のウリである「ボールテクノロジー」を採用した球形の車輪を備えた本体が目に飛び込んでくる。本体サイズは223(幅)×438(奥行き)×290(高さ)ミリとほどよい大きさで、サイクロンを包んだクリアビンとモーターなどを内蔵したボールが大部分を占めている。ちなみに、本体の重量は約4キロあり、ホースやクリーナーヘッドを取り付けた状態では約6.26〜6.59キロとなる。

ht_1205da07.jpght_1205da08.jpght_1205da09.jpg DC36の本体とメガサイズガンダムを比較。オレンジ色のサイクロンと、直径が約190ミリある球形の車輪が目立つ(写真=左、中央)。後ろから見ると、まさにボールの形をしているのが分かる(写真=右)

ht_1205da10.jpg ホースの結合部分にスプリングを備えた「セントラル・ステアリング構造」を採用する

 DC36の大きな特徴は、本体とホースの連結部にスプリングを内蔵した可動式の「セントラル・ステアリング構造」を取り入れていることだ。本体とホースの連結部が左右25度ずつ稼働するだけでなく、スプリングの弾性を利用することでヘッドの動きに合わせて回転半径が小さく済み小回りが効く。さらに重心が低いので安定感が高く、角の多い家の中でも転倒せずに動かすことができるのだ。

 実際、スプリングの弾性は強く、直径約40ミリの補助輪の動きと相まって方向転回は容易に行える。家具や柱などにぶつかりそうな部分にはクッションがついているのも気が利いている。試用した1週間のうち意図しない形で本体が転倒したのは数回しかなく、以前利用していた融通の利かない掃除機に比べて、スムーズな動作は驚嘆に値するほどだ。実測値で508センチある電源ケーブルもゆとりがある。

ht_1205da11.jpght_1205da12.jpght_1205da13.jpg 本体を底面から見たところ(写真=左)。本体上面に電源ケーブルの巻き取りスイッチと電源オン/オフスイッチがある(写真=中央)。背面に巻き取り式の電源ケーブルとクリーナーヘッドを差し込む溝がある(写真=右)

       1|2|3 次のページへ

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.