両氏によると、開発時にはロボット掃除機の利用シーンにも着目したという。ロボット掃除機を不在時に動かすという人が多い一方、自分がプライベートな時間を部屋で過ごしている時に、ついでに掃除するという人も多い。ただ、駆動音があまりにも大きいとなかなか難しいため、「ホームボット スクエア」は、約48dBと一般的な会社などのオフィスより静かになったという。
――どのように駆動時の音量を下げたのでしょうか
ボンギュ氏&ビュンドゥ氏: 一般的なロボット掃除機に比べて静かなのは、モーターの数を減らした点が大きいです。一般的なロボット掃除機が駆動部分や吸引部分などを合わせて6個ほどモーターを搭載しているのに対し、「ホームボット スクエア」は4個のモーターですべてを制御しています。
ボンギュ氏&ビュンドゥ氏: とくにブラシを動かす部分に工夫を施していて、サイドブラシ2つとセンターブラシ1つを連動させ、1つのモーターでこれらすべてのブラシを動かすことに成功しました。また、一般的な掃除機に比べ、ロボット掃除機の吸引力は弱いのは否定できませんが、「ホームボット スクエア」はセンターブラシやゴミボックスまで流路が短いため、かき集めたゴミを小さな力でも十分に吸い上げることができるのです。
いくら安価なモデルが増えたとはいえ、数万円はするロボット掃除機だけに、購入した後に後悔はしたくない。目先の価格だけでなく、個性をしっかりと理解した上で決めたいものだ。
取材後、実際に「ホームボット スクエア」を自宅で試用した。すぐに分かったのは、確かに音が静かであること。そしてリビングでも開けた場所のゴミをしっかり拾っているロボット掃除機の姿だ。ダイニングテーブルの下など、イスの脚が複雑に柱となって乱立する場所でも、一度目は中途半端で投げ出したものの、最終的にはそこに戻り、ゴミを拾い集めてくれた。戻る時、迷路のように曲がりくねったエリアを通って、キレイに戻ったのは、マッピング技術のたまものだろう。さらに、「ホームボット スクエア」1台が通るのがやっとの細い行き止まりも、戻れなくなることなくも、器用に方向転換していた。
ただ、途中で何度か止まり、「左側のホイールに異物がついたので、それを取り除いてください」とアナウンスされたが、車輪を確認しても、何も異常は見られない。そんなアクシデントがやや気になったところか。そのほかに特に問題はなく、また掃除後のゴミ処理も中央のボックスを引き上げるだけで、とても捨てやすく、音が静かということに加えて、かなり好感を持った。
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