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» 2004年02月10日 23時13分 UPDATE

デジタル手帳CLIEの進化形、「TH55」を試す (1/3)

“紙の手帳”を意識して設計されたのがCLIE「PEG-TH55」。新インタフェース「CLIE Organaizer」の採用で、これまでのどのPDAとも異なる使い勝手に仕上がった。ハードウェア、ソフトウェアの両面からTH55の使用感に迫る。

[坪山博貴,ITmedia]
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 320×480ピクセルの縦長液晶付きで薄型、キーボードなし──ありそうでなかったCLIEが登場した。それが「PEG-TH55」だ(2月3日の記事参照)。

 縦長液晶を効率よく使うため、ジョグダイヤルと左右ボタンは背面に移動。カバーを閉じたままでも情報にアクセスできるよう、アプリボタンの配置も工夫されている。

 “手帳のように使える”新インタフェース「CLIE Organaizer」にも注目だ。スケジュールやメモ画面上に、手書きで走り書きすることが可能になり、その日の情報はテキストだけでなく手書きメモや静止画像を貼り付けて多角的に管理できるようになった。

 この新感覚CLIE「TH55」を、ハードとソフトの両面から検証する。

縦長ディスプレイを生かす背面ジョグ

 CLIEとしては初めてマットな塗装が施されたというTH55は、ちょっとざらついた手触り。薄型ボディながら縦長液晶をフルに使った320×480ピクセルの大画面ディスプレイが特徴だ。下部に4つのアプリボタンがあるだけで、ほぼ全面を閲覧画面として使える。

 サイズは同じ解像度のディスプレイを備える「NX73V」(2003年5月の記事参照)より幅こそ1.4ミリ広いが、高さは10ミリ低く6.1ミリも薄い。重さは45グラムも軽くなっている。TH55を手にした感覚は、コンパクトな「TJ」シリーズに近く、このままシャツや上着のポケットに放り込んでも違和感がない。

項目 TH55 NX73V(参考)
サイズ 73.3×121.5×15.7ミリ 71.9×131.5×21.8ミリ
重さ 185グラム 230グラム


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 スイッチ類は左側面に集中してレイアウトされているため、左手で持つと親指だけでも操作できる
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 カバーを開くと前面のほぼいっぱいに縦長の大画面ディスプレイが現れる。片手で気軽に持てる重さで、一画面あたりの情報量が増えたのはやはり便利。この大画面は、スケジュール画面に手書き文字を書き込めるようになった「CLIE Organaizer」でも役立つ
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 専用クレードル(PEGA-UC55)は別売り。ACアダプタは直結できず、下部のコネクタに接続したアダプタに接続する。USBケーブルも同様だ

 「NX」シリーズでは側面、「TJ」シリーズでは全面下部にあったジョグダイヤルは背面上部に移された。一見すると不思議な位置にあるようにも思えるが、使い勝手は思ったほど悪くない。むしろ片手で操作するなら「TJ」シリーズより使いやすく、しっかり保持したまま操作できる。手にした直後にはBACKボタンを手探りで探してしまったが慣れるのは早く、見た目の印象よりはずっと使いやすい。

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 背面上部にジョグダイヤルと左右ボタンがあり、ジョグダイヤルの脇にBACKボタンを装備する。カメラユニットはスイッチに連動するカバー付きだ

 カメラはNX73Vや「UX50」(2003年8月の記事参照)と同等の31万画素CMOSを装備しているが、動画撮影には未対応。ただ動画の再生は可能で、バックライトがオンの状態でも最大約4時間の動画を再生できるようになった。これはNX73Vの約2倍という長さで、動画ビューワとしての使い勝手は向上したといえるだろう。

 CFカードスロットは搭載されていないが、通信手段として802.11bの無線LAN機能が内蔵された。バッテリーの動作時間も約5.5時間と長く、「NX」シリーズ+専用無線LANカードの約2.5時間に比べて倍以上長い。これは、省電力とパフォーマンスを両立させるべく独自設計された「Handheld Engine」が生かされた部分だ(2003年7月の記事参照)。

スタイラス操作をより便利にする「CLIE Organaizer」

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