NEC、Linux携帯を参考出展

» 2004年06月02日 15時00分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 NECは6月2日から東京ビッグサイトで開催中の「Linux World Expo」展示ブースで、OSとしてLinuxを搭載した携帯電話を展示している。

一見、従来と変わらないインタフェース。ニューロポインターで動かすポインターのアイコンが「×」印なのが、X Windowであることを主張している

 iモードなどインターネットやマルチメディアサービスが高度化するなか、携帯のソフトウェア開発難度が上がっている。この3年間でソフトウェア規模は5倍になるなど、開発期間の短縮とコスト削減が大きな課題になっていた。

 現在のNEC端末のOSはITRONベースのリアルタイムOSだが、Linuxを採用することで「開発者の多さを生かして、短期間で開発できる」(NEC)メリットが生まれる。

 RTOS(リアルタイムOS)に比べると、Linuxはリアルタイム性に弱みを持つが「弱みを含めてもプラスになる」(NEC)と、開発効率を重視した。

 試作端末は「N2051」をベースとしたもので、メニュー構成は現行のFOMA端末と同等。ただし画面はX Windowで描画されているなど、内部はLinuxで動作している。現状ではメニューの遷移速度や起動速度にもたつきも見られるが「カスタマイズで対処できる」(NEC)。Linuxのベースには、MontaVista Linux Consumer Electronics Editionを使っている。

2004年度中にもLinux携帯投入

 2004年度中にはLinux搭載の携帯電話を投入する予定だが、「あくまで開発効率の話」というように、OSがLinuxに変わっても、それを積極的にアピールする意図はない。気づいたら携帯でLinuxを使っていた……ということになりそうだ。

 開発ロードマップによると、商用機にLinux OSを導入すると共に、携帯向けプラットフォームのAPIを公開する予定。APIの標準化は組み込みLinuxの業界団体「CE Linux Forum」を通じて行う。Kernel、X Window、GTKなどを携帯向けにカスタマイズした成果をGPLに基づいてコミュニティに還元、APIを公開することで、「PCのパッケージソフトと同じような世界にしたい」(NECのLinux推進センター エキスパートの姉崎章博氏)。

 APIは組み込みソフトウェア会社向けに公開するもので、一般の開発者が自由にLinux上でアプリケーションを動作させるためのものではない。開発キット上ではコンソール画面も表示できるが、端末側ではあくまで現行のユーザーインタフェースを継承する。

進む携帯の汎用OS採用

 開発効率向上を狙って、ハイエンド端末では汎用OSの採用が盛んになってきている。NECとパナソニック モバイルコミュニケーションズが共同で開発を進めるLinux OSのほか、Nokiaを中心とし、国内でも富士通が採用したSymbian OS、MicrosoftのWindows Mobileなどが候補として挙げられる。また米Qualcommが推すアプリケーションプラットフォームBREWも、広い意味でのOSの一種といえそうだ。

 ドコモは、FOMA向けのOSとしてLinuxとSymbian OSの仕様を決めており(2003年12月3日の記事参照)、国内では高機能端末を中心に汎用OS採用が進むと見られる。

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