この春からKDDIの海外ローミングサービス「グローバルパスポート」が韓国でのEZweb利用に対応した。対応端末の「A5505SA」なら(3月17日の記事参照)、日本で使っているものをそのまま韓国に持ち出して、フォトメールやEZwebの閲覧を行える。
こうした海外向けサービスは、既に対応モデル2機種を出しているボーダフォンがさきがけているが(8月18日の記事参照)、同社の端末はW-CDMA/GSMのデュアル端末のため、CDMA方式のみを採用している韓国では利用できない。今のところ、韓国にそのまま持っていってWebもメールも通話もできるのは、auのA5505SAだけなのだ。
「使ってみたい」と思っていたものの、そう海外に行く機会があるわけでもない。半ばあきらめていたところ、「今年のTELECOM ASIA 2004は釜山で開催」との情報が。チャンス到来、A5505SAを引っ張り出して釜山に乗り込んだ。
A5505SAの設定は、以前使った「C1001SA」より簡単だ。C1001SAでは、どこの国で使うかを選んだ後に国際アクセス番号を登録する必要があったが(5月6日の記事参照)、A5505SAではエリア設定で「韓国」を選ぶだけでいい。ただA5505SAの場合、日本であらかじめEZwebから「PRL(ローミングエリア情報)」をダウンロードして更新する必要がある。
空港についてエリア設定を終えると、アンテナが3本立って、通信が可能に。海外で使うからといって操作が異なるわけでもなく、日本でEZwebを送るのとまったく同じだ。入国審査を待つ間にケータイITmediaを見て、「ふむふむ、ちゃんと更新してるな」と、イジワルな確認をすることも可能。更新本数が少なければ、その場で「どうなってるのー」と電話やメールでプレッシャーもかけられる。
ボーダフォンのVGSをイタリアで試したライターの野田氏が「拍子抜けするほどアッサリつながる」とコメントしていたが(7月7日の記事参照)、グローバルパスポートもまさに同じ感覚だ。
TELECOM ASIA初日の朝。もちろんA5505SAのアラーム機能で目覚める。3回までのスヌーズ機能も付いているので、寝過ごすこともない。会場入りして取材中の11時、編集部から「取材よろしくです」というメールが届く。HDD搭載端末がSamsungから出たので取材せよという指令だ。今回は、いくつか講演を聴く予定もあったので、連絡は電話よりもメールのほうがありがたい(9月7日の記事参照)。取材する際のポイントなども、その場で確認できるから、聞き漏れも減らせる。日本のイベント取材でやっているのと同じように、韓国でもメールで取材の進捗状況を伝え合えるのは、かなり便利だ。
記事書きでテンパっているときに、友達からメールが入ってきたりするのもうれしい。「ケータイがいっぱいでクソ忙しい、泣けるー」なんて愚痴をこぼしたり、「ボイスレコーダーにペイントしてもらっちゃった! スワロフスキーのちびラインストーンが付いてるのだー」(9月7日の記事参照)と自慢したり、気持ちが高ぶっているうちにフォトメールできる。
ただ、あまりに当たり前に近況のやりとりができてしまうので、“旅先で私はひとり”みたいな旅情に浸れないのは、少々寂しい。また、日本にいるのと同じ気分で大容量データのやりとりをしていると、請求書を見て泣くことになるから注意が必要だ。
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