5分で分かる、今週のモバイル事情10月20日〜10月26日

» 2007年10月29日 12時18分 公開
[ITmedia]

ドコモが新端末販売制度「バリューコース」と「ベーシックコース」を発表

 NTTドコモは10月26日、2008年3月期の中間決算発表会で、11月26日以降に発売される新端末ラインアップ905iシリーズから、新たな端末販売制度「バリューコース」と「ベーシックコース」を導入すると発表した。端末を新規契約または機種変更で購入する際、ユーザーがどちらかのコースを選択する。従来端末についてはこれまでと同様の方法で販売する予定。

 バリューコースは、端末を従来より高い店頭販売価格で購入する方法で、その替わり月額基本使用料(各種割引適用前)を1680円安くする「バリュープラン」(タイプSSバリュー、タイプSバリュー、タイプMバリュー、タイプLバリュー、タイプLLバリュー、タイプリミットバリュー、タイプビジネスバリューなど)を選択できる。また、端末購入時の代金を、これまでと同じ現金やクレジットカードによる一括払いに加え、分割払いでも払えるのが特徴。分割払いには金利は発生せず、支払い回数は12回か24回が選べる。

 ベーシックコースは、2年間の継続利用を条件に、端末価格を店頭販売価格から1万5750円割り引く「ベーシック購入サポート」を受けられるコース。料金プランは従来と同様。ベーシックコースで端末を購入後、2年以内に解約/利用休止/取替をする場合は規定利用期間の残月数に応じて「ベーシックコース解除料」の支払いが必要になる。

 バリューコースは分離プランと割賦販売を取り入れた販売手法、ベーシックコースは2年間の利用を条件に購入価格の一部をドコモがサポートするという従来型販売に近い販売手法となる。

 なおソフトバンクモバイルは同26日、ドコモ対抗料金プラン「ブループラン」に、ほぼ同等の料金体系を実現した新料金プラン「ブループラン・バリュー」を導入すると発表した。端末の販売方法は新スーパーボーナスを利用するが、基本料金や通話料がドコモのバリュープランより210円安区設定されている。

ドコモの中間決算は減収減益、9社統合で体制立て直し

 ドコモが10月26日に発表した2008年3月期中間決算は、営業収益が前年同期比2.4%減の2兆3251億円、営業利益が前年同期比21%減の4085億円で、税引前利益は同21%減の4109億円、中間純利益は同20.4%減の2465億円だった。

 2008年3月期の連結業績は、営業収益4兆6670億円(前年度比2.5%減)、営業利益7800億円(前年度比0.8%増)、税引前利益 7850億円(前年度比1.6%増)、純利益4760億円(前年度比4.1%増)を見込んでおり、2007年4月27日に発表した営業収益と携帯電話収入に関する予想を下方修正した。減収減益となった要因は、前年同期に2カ月繰り越しの失効見込額を収益計上する会計処理に変更したことや、「ファミ割MAX50」「ひとりでも割50」などの新しい割引サービスの提供開始に伴う収入の減少、端末販売数の増加にともなう販売奨励金の増加など。

 合わせてドコモは、2008年代2四半期をめどにNTTドコモおよび地域8社(NTTドコモ北海道、NTTドコモ東北、NTTドコモ東海、NTTドコモ北陸、NTTドコモ関西、NTTドコモ中国、NTTドコモ四国、NTTドコモ九州)で行う事業運営体制を見直し、全国1社に統合することを発表。ユーザーサービスのさらなる充実、強化および意思決定の迅速化、経営効率化を推進する。

ソフトバンクモバイルが2007年秋冬モデルを発表

 ソフトバンクモバイルは10月22日、2007年秋冬モデルのラインアップを発表した。新機種8製品に加え、従来製品のマイナーチェンジモデルや特別モデル2製品を用意したほか、従来機種のカラーバリエーション追加なども行った。

 ハイエンドモデルの900シリーズには、シャープ製、東芝製、Samsung電子製の3モデルをラインアップ。GPS以外全部入り、 3.2インチワイドVGAの新型モバイルASV液晶を採用した4代目AQUOSケータイ「920SH」、GPS搭載、録画予約機能にも対応したワイド VGAクリアスクリーン液晶搭載の「920T」、光学3倍ズームと顔認識AF搭載の5Mピクセルカメラ、QVGA表示の2.4インチ有機ELを採用した「PHOTOS 920SC」という顔ぶれ。

 800シリーズでは、従来どおり背面の印象を変えたシャープ製の兄弟端末「THE PREMIUM 820SH」「THE PREMIUM 821SH」や、4代目AQUOSケータイ920SHの廉価版に位置付けられるサイクロイドスタイルの「822SH」、パナソニックモバイルコミュニケーションズ製の兄弟端末「820P」「MIRROR 821P」をラインアップした。

 さらに特別モデルとして“シャア専用ケータイ”「913SH G TYPE-CHAR」もお目見え。ファンにはたまらないシャア専用ザクIIの形をした専用充電台が付属するほか、端末本体にもシャア専用ならではのコンテンツなどを用意する。

 ソフトバンクモバイル社長の孫正義氏は新ラインアップに「プレミアム感を込めた」と説明、安かろう、悪かろうではなく、料金の安さと端末の高級感・上質感を両立させていく考えを示した。

総務省が携帯業界向けの新たな競争促進政策を発表

 総務省は23日、携帯電話向けの電子メールアドレス提供や個人認証・決済サービスに、携帯電話キャリア以外の事業者が新規参入できるようにする新たな競争促進政策を発表した。

 携帯電話キャリアは、コンテンツ配信や課金代行などのサービスをすべて1社で手がけてきたが、総務省は、免許が必要な「通信」以外の部分は異業種との競争も必要と判断し、「新競争促進プログラム2010」を改定。メールや課金システムの技術仕様を事業者間で共通化したり、各社の料金プランを比べやすいような比較サイトの認定制度を設ける方針を盛り込んだ。

 2008年初めに有識者による研究会を設置し、1年以内に検討結果をとりまとめる。メールアドレスのポータビリティなどについても議論される予定。

イー・アクセスとイー・モバイル、HSDPAのMVNO事業を開始

 イー・アクセスとイー・モバイルが12月からHSDPA回線のMVNO事業を開始する。日本でHSDPAのMVNO事業を提供するのは、両社が初めて。

 HSDPAのホールセールを受けるのは、NECビッグローブ、ソネットエンタテインメント、ドリーム・トレイン・インターネット、ニフティ、ハイホーら提携ISP 5社。イー・アクセスは、他の提携ISP各社とも検討を進める予定だ。提携ISPはADSLホールセールと共通の接続設備や業務連携インフラ、付加価値サービスを利用して、モバイル向けMVNOサービスを開始する計画。

番号ポータビリティ開始から1年が経過

 KDDIは10月24日、番号ポータビリティ(MNP)制度を利用してKDDI(au)に転入した純増数を発表した。この数値はMNPを利用してauに転入した契約数から、auから転出した契約数とツーカーから転出した契約数を引いたもの。

 それによると、2006年10月24日から2007年10月23日までに、MNPを利用してauに契約した数からauを解約した数を引いたau単体の純増が約128万5700件で、ツーカーからの転出が約5万3500件。auの純増からツーカーの純減を引いた、KDDIとしての純増数は約123万 2200件だった。

 ドコモやソフトバンクモバイルは同様の数値は公表していないが、MNPに限ってはauが大幅に転入超過となった。

Googleモバイルがリニューアル、検索以外の機能も大幅追加

 グーグルは10月19日、モバイル向けサイト「Googleモバイル」をリニューアルした。2005年7月にスタートして以来、 2年ぶり以上の刷新で、「日本のケータイ向けに特化して、デスクトップ向けのものから逸脱した考えから作った」(グーグルシニアプロダクトマネージャー徳生太郎氏)という新Webサイトは、ケータイの利用シーンを考えて多くの機能を実装した。

 最大の特徴はケータイ向けとしてリッチな情報を提供するパーソナライズ可能な“マイページ”として生まれ変わったこと。「デバイスやマーケットに応じて情報を提供していく」との考えから、ニュースや天気予報、Gmailの新着メール、RSSリーダーのヘッドラインなどをユーザーが独自に設定できる。

富士通が携帯電話の製造・修理部門を分社化

 富士通は10月25日、携帯電話の製造・修理部門を分社化すると発表した。製造・修理体制を強化し、ユーザーや納入キャリアの要望に迅速に応えるのが目的。

 富士通モバイルフォン事業本部の生産部、製造統括部、カスタマーサービスセンターを分割し、2008年1月4日付けで100%子会社「富士通モバイルフォンプロダクツ」(栃木県大田原市、資本金1億円)を設立する。

ソフトバンクモバイルが障害者向けの携帯販売店を開設

 ソフトバンクモバイルは10月26日、東京都葛飾区に、障害者の携帯選びをサポートする専門の販売店「むくの木携帯販売店」を開設した。

 NPO法人自立支援センター「むく」と連携して、テレコムエクスプレスが運営するむくの木携帯販売店は、障害者の支援を目的とした専門のソフトバンク取次店。障害者への携帯電話の相談や販売を行う。こうした取り組みは、ソフトバンクモバイルとしては初めてのもの。

ドコモ、11月1日に新端末発表会を開催予定

 NTTドコモは10月24日、11月1日に新商品発表会を開催することを明らかにした。同社の株主・投資家情報ページで、発表会の模様をライブ配信すると予告しているほか、Second Life内のドコモSIMでも発表会を開催する。

 すでにKDDIが10月16日に新端末発表会を行い、ソフトバンクモバイルも10月22日に発表会を開催しており、ドコモもいよいよ905iシリーズの発表会を行う。

 新商品発表会のライブ中継は、11月1日の午後2時45分から。ドコモの取締役常務執行役員 プロダクト&サービス本部長の辻村清行氏が説明を行う。

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