かつて、メシマズなんていわれたのが悔しかったのか(悔しくないわけがないか)、とうとうXperiaに「料理自動認識」機能がついた。わたしが知る限り、シャープ、パナソニックに続いて3社目だ。料理モード自体は以前からあったけど、プレミアムおまかせオート時に料理を自動的に認識するようになったのだ。もちろん認識するだけでなく、料理がきれいに見えるよう撮ってくれる。
Xperiaがメシマズなんていわれた理由だけど、たぶん2つ。
もともとソニーのデジカメってホワイトバランスを強めに合わせる傾向があり、肉眼で見たイメージより少し青白く感じることがあった。料理は青っぽく見えるととたんにまずそうになる。もうひとつは明るさ。白いお皿に乗った料理は特に皿の白さにひっぱられて肝心の料理が暗く写ることがある。料理はちょっと明るめな方がいい。
料理を自動認識することでそれが解消されたか。気になるよねえ。
それも含めて、「Xperia Z4」のカメラ機能をチェックである。
Xperia Z4のメインカメラ(リアカメラ)は1/2.3型で2070万画素のセンサーを搭載。Z1以降、おなじみのものだ。
レンズはF2で画角は25ミリ相当。かなりの広角になる。
カメラを起動すると、直前にどのモードで撮影していたかにかかわらず、「プレミアムおまかせオート」モードで立ち上がる。ボディのカメラキーを長押しすると、スリープした状態からでもすぐ起動するのでなかなか快適。
基本はカメラ任せの「プレミアムおまかせオート」で撮りましょう、だと思っていい。
Z1からの伝統だが、プレミアムおまかせオート時は16:9のワイドなアスペクト比で「3840×2160」ピクセルが基本となる。かけ算をすると829万4400、約830万画素だ。イメージセンサーのアスペクト比は4:3なので、デフォルトで上下をトリミングした状態にである。
4:3も選べるが、多くの人は16:9のまま使っちゃうだろう。ちともったいない。
2070万画素をフルに使いたいときは「M」(マニュアル)モードにする必要がある。そうすると20Mモード(5248×3936)を選べるのだが、20Mモードだとシーン選択もHDRもダメ。8Mモードに落とさないと使えない機能があるのだ。相変わらずちょいとややこしい。
最初に2070万画素を搭載したZ1の頃ならともかくそろそろその辺のややこしさを解消してもいいんじゃないかとは思う。ただ、使用上の問題はない。ないどころか800万画素としては非常にハイクオリティな写真が撮れる。まあ800万画素か2070万画素かを気にすることはたぶんないだろう。
個人的には「ややこしい」のは気に入らないが、プレミアムおまかせモード時に800万画素相当になるのは悪くないと思う。
その辺を踏まえた上で画質チェック。
では撮る。
まずは風景っぽいところからということで、プレミアムおまかせモードでガスタンクを。こういうデカい人工物はディテールの描写力を見るのにいい。
続いて、M撮影モードで4:3。こちらがフル画素を使った絵になる。
両方のディテールを見比べてみると、当然2070万画素で撮った方がちょっと大きく写るのだが、よく見てみよう。
プレミアムおまかせオートの方は800万とはいえ、2070万画素のデータから800万画素の絵を作っているのでディテールがきゅっと締まってて800万画素としては非常によい。対して2070万画素の方は少しもやっとしてる。さすがに2070万画素分の描写力をキッチリ出すのは難しいのだ。
だから個人的にはプレミアムおまかせオートで800万画素で撮るのが、クオリティも高いし、データ量も増えすぎないしで一番よいと思う。
続いて、黄色い滑り台。16:9と4:3で。どちらもプレミアムおまかせオートで撮影した。
4:3が本来の撮影範囲。16:9時より上下が広く写っているのが分かると思う。
普段はどちらのアスペクト比を使うのか、決めておくのがよい。個人的には4:3の方がツブシが効くし(あとから上下をカットして16:9にしてもいいんだし)、撮るときも右側がシャッターを押す指で隠れない(16:9だと隠れちゃうので撮影時の構図の隅までチェックしづらい)からおすすめ。Instagramなどで正方形フォーマットの絵が欲しいときも、16:9より、4:3からの方が作りやすいしね。
お次はあずまや。デフォルトの16:9でどうぞ。かなり明るめの爽やかな感じで仕上げてくれた。
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