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» 2017年11月01日 16時10分 公開

LTEで通信OK:ソニーの犬型ロボット「aibo(アイボ)」復活 1月11日発売

ソニーの犬型ロボットが、約11年の時を経て復活する。LTEとWi-Fi(無線LAN)の通信機能を備え、スタンドアロンAIとクラウドAIが協調することで、よりユーザーに寄り添った“相棒”に育っていくという。

[井上翔,ITmedia]

 ソニーは1月11日(ワンワンワン)、犬型エンタテインメントロボット「aibo(アイボ) ERS-1000」を発売する。価格は19万8000円。販売はソニーストア(Web直販)限定で、11月1日の午後11時(ワンワンワンワンワン)から同ストアで先行予約を受け付ける。利用には別途「aibo ベーシックプラン」への加入が必要となる(詳細は後述)。

(記事中の価格は全て税別)

aibo ERS-1000 「aibo ERS-1000」(写真中の骨状アクセサリー「アイボーン」は別売)
aiboを手にするソニーの平井社長と川西執行役員 aiboを手にするソニーの平井一夫社長(右)と、同社の川西泉執行役員(左)

「AIBO」から「aibo」へ――約11年ぶりの新モデル

aiboを抱えて思いを語る平井社長 aiboを抱えて思いを語る平井社長

 1999年、ソニーは初代「AIBO ERS-110」を発売した。それ以来、さまざまなAIBOが世に送り出されてきたが、2005年発売の「AIBO ERS-7M3」をもって開発は終了。2006年には生産も終了し、2014年3月末には公式修理サポート(AIBOクリニック)も打ち切られた。

 AIBOの開発終了後も、同社はAI(人工知能)やロボット関連技術の研究開発を継続してきた。今回登場したaiboは、約1年半前から開発をスタート。約11年間の技術の進歩を取り入れた最新モデルとして登場する。

歴代AIBO 発表に合わせてソニー本社に展示された歴代のAIBO。aiboはこれらの“相棒”の最新モデルということになる
やってくるaibo 平井社長の呼びかけでやってきた3匹のaibo。発表会前に「機嫌を損ねて途中で止まってしまうかも」と担当者が説明していたが、無事社長のもとにやってきた

より親しみを感じるように「犬型」に 「瞳」は有機ELディスプレイ

川西執行役員 AIロボティクスビジネスグループのグループ長を務める川西執行役員

 新しいaiboは「ソニーで唯一、自律的に人に近づき、人に寄り添うプロダクト」(川西泉執行役員)をコンセプトとして、「ラストワンインチからゼロインチに近づく」(同)ことを目標に開発された。

 ぬくもりを感じられるようにするため、外観には丸みを持たせた。また、生命感を表現すべく、デザインは実際の犬に近づけている。従来のAIBOと比べると「親近感」を重視したデザインといえる。

外観デザイン 従来のAIBOとは異なり、外観デザインは実際の犬に近い

 感情表現をより豊かにすべく、aiboの「瞳」には円形の有機ELディスプレイを採用している。まばたきはもちろん、喜怒哀楽もしっかり表現できそうだ。

瞳は有機EL 瞳には、円形の有機ELディスプレイを採用

多数のセンサーを搭載 22軸のアクチュエーターで滑らかな動きを実現

 aiboには、ソニーが培ってきたセンシング技術がふんだんに盛り込まれている。

 鼻の部分あるカメラで読み取った表情、頭や背中にあるタッチセンサーで感じ取った感触、顔の横にあるマイクで聞き取った声や音……など、各種センサーが検知したものをAIで分析することで、自身の振る舞いに反映するという。ユーザーが働きかける前に、さまざまなしぐさをしてくれるということだ。

さまざまなセンサー aiboにはさまざまなセンサーを搭載

 そのしぐさを担うのが、合計22軸搭載された自社開発のアクチュエーター(動作機構)だ。「先代」のERS-7M3と比較すると2軸増えており、腰を振る動きや首をかしげる動きを新たに実現したという。

アクチュエーター 22軸搭載したアクチュエーターは自社開発。腰を振る動きや首をかしげる動きを新たに実現した

「本体×クラウド」のAI連携で個性的に 通信は「LTE」で

 新しいaiboでは、本体に搭載されたAIエンジンとクラウド(オンラインサーバ)のAIエンジンを連携することで、より個性を深められるという。

 本体のAIによって解析された情報は、ユーザーの同意をもとにクラウドにアップロードされる。複数のaiboから寄せられた「集合知」は、手元のaiboを「より賢くする」手助けとなる。ある意味で、1匹1匹のaiboがエッジコンピューティングを担うような形だ。

アーキテクチャ 新しいaiboのアーキテクチャ。aibo自身がエッジコンピューティングシステムの一翼を担うような形となる
本体とクラウドのAI連携 本体AIが収集した情報は、ユーザーの同意のもとクラウドAIで分析され、全てのaiboをより賢くするという

 オンライン連携が必要となることから、aiboにはLTEとWi-Fi(無線LAN)を介してインターネットに接続する機能が備わっている。

 本体にはソニーネットワークコミュニケーションズが提供するSIMカードがあらかじめ組み込まれており、買った瞬間からネットワークに接続できるようになっている。NTTドコモのXi(LTE)エリアであれば、どこでも通信できるという。Wi-FiはIEEE 802.11b/g/n(2.4GHz帯)に対応している。

 各種センサーの制御、「瞳」の表示やLTE/Wi-Fi通信は、スマートフォンでもおなじみのQualcomm製プロセッサ「Snapdragon 820」が担う。

Snapdragon 820搭載 本体のプロセッサには、スマートフォンでもおなじみの「Snapdragon 820」を搭載。アクチュエーターを動かすモーションプロセッサと連携して動作する

 aiboの管理はAndroid/iOS用アプリ「My aibo」か、同名のPC用Webサイトから行う。My aiboでは、aiboが撮影した写真を閲覧したり、aibo用追加コンテンツを購入したりできる。

My aiboなど aiboの管理は「My aibo」から行う。aiboのアップデートも、このアプリ・Webサイトから実行する

aiboの利用には「ベーシックプラン」が必要

 aiboを利用するには、ネットワークサービス「aibo ベーシックプラン」への加入が必要となる。このプランは3年契約で、自動データバックアップサービス、My aiboとの連携サービスやLTE通信の料金が含まれている。

 支払いは「月額」と「一括」から選択可能で、前者は月額2980円、後者は9万円となる。一括払いを選択すると、3年間で1万7280円(月額換算で480円)おトクとなる計算だ。

 これとは別に、任意のサービスとしてaiboの拡張サポート「aibo ケアサポート」も用意される。加入すると、契約期間中の健康診断(点検)費や修理代(診察費、パーツ代、破損・消耗部品の交換サービス)を半額で利用できる。

 契約期間は「1年」と「3年」から選択可能で、料金は前者が2万円(1カ月当たり1667円)、後者が5万4000円(1カ月当たり1500円)となる。

サービス aiboを利用するには「aibo ベーシックプラン」の加入が必須。治療費(修理代金)を抑えたい場合は、任意で「aibo ケアサポート」も加入しておきたい

 オプションとして、骨型アクセサリ「アイボーン」も別売する。販売価格は2980円だ。

アイボーン 別売アクセサリとして「アイボーン」も発売

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