ソニーモバイルコミュニケーションズは、CES 2018でSnapdragon 630を採用したミドルハイレンジクラスの新型スマートフォン「Xperia XA2」と「Xperia XA2 Ultra」を発表。販売先と範囲国は現時点では未定。日本ではXAシリーズが発売されていないことから、この2モデルも海外向けと考えられる。CES 2018のソニーブースで実機を展示しているので、早速触ってきた。
どちらも同じモデル名であることから基本的なスペックはほぼ同等だ。2017年2月にMWC 2017で発表されたグローバル向けモデル「Xperia XA1」「Xperia XA1 Ultra」の後継機となる。
XAシリーズは2016年発表の初代「Xperia XA」「Xperia XA Ultra」からMediaTekのプロセッサを採用していた。しかしXperia XA2とXperia XA2 UltraはQualcommのSnapdragon 630を採用し、全体的なパフォーマンスを引き上げている。
ブースでは大型ディスプレイを搭載したXperia X2 Ultraに大きな注目が集まっていた。Ultraの名の通り、6型フルHDディスプレイを採用しており、カメラは2300万画素を搭載する。しかし注目はインカメラで、Xperiaシリーズで初のデュアルカメラを搭載している。
本体背面には指紋センサーを搭載。またXperiaの各モデルは本体の側面に指紋センサーを搭載しているが、XA2 Ultraは最近各社が採用する背面カメラの下の位置というオーソドックスな配置となった。左右どちらの手で本体を握っても指紋認証しやすくなっている。
本体右側面にカメラキーがあるのはXperiaシリーズならでは。電源キーは小さい丸型で、その上にボリュームキーが並ぶ。また左側面はSIMピン不要で開閉できるSIM/microSDスロットを備える。なお説明員によると、デュアルSIMモデルも一部の国で発売されるとのこと。
サイズは80(幅)×163(高さ)×9.5(奥行き)mmで、前モデル「Xperia XA1 Ultra」より1.4mm厚くなった。また重量も221gと33g重くなっている。しかしバッテリーサイズは前モデルの2700mAhから3580mAhに増えている。本体上部には3.5mmイヤフォンジャック、下部にはUSB Type-C端子とマイク、スピーカーを備える。厚さが増したとはいえ、手に持ってみると握りにくいとは感じられなかった。
最大の特徴であるフロントのデュアルカメラは、800万画素の120度ワイドと、1600万画素の高画質標準レンズを組み合わせたもの。本体上部の「SONY」のロゴの左右にそれぞれのカメラが配置されている。XA Ultraシリーズは初代モデルから1600万画素のインカメラを搭載してセルフィーに注力していたが、XA2 Ultraではそこにワイド撮影を加えることで、集合セルフィー、いわゆる「Wefie」(ウィーフィー)も楽にこなせるようになった。
カメラを起動してインカメラに切り替えると、画面に人間1人と3人のアイコンが現れる。標準とワイド、つまりセルフィーとウィーフィーの切り替えはこのアイコンをタップするだけだ。ワイド側にするとかなり広いエリアが写るので、複数名の集合写真も楽に撮れるだろう。
アウトカメラは2300万画素で、Xperia XA1 Ultraから画素数は据え置きとなっている。
ディスプレイのアスペクト比は16:9で、最近各社が採用する18:9ではないため、横幅の80mmはやや幅広に感じられる。しかしデュアルカメラを使った自撮り時、特に複数人でわいわい楽しみながら撮影するシーンでは、大きいディスプレイの方が各自の顔の表情をプレビューしやすい。大画面モデルという一面を持ちながらも、XA2 Ultraはセルフィーをより楽しむモデルに進化したといえる。
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