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» 2018年04月03日 11時00分 公開

P20/P20 Proだけでなくポルシェデザインも Huaweiが一挙3製品を投入する理由

Huaweiの新製品は、今後のラインアップを大きく変えるものになる。春に「P」、秋に「Mate」と2つの製品の柱を持つHuaweiは、Pシリーズの縦展開を強化することで製品の幅をさらに広げようとしているのだ。

[山根康宏,ITmedia]

 Huaweiが3月27日に発表したPシリーズ2機種とMateシリーズ1機種は、同社が今後展開するスマートフォンのラインアップを大きく変えるものになる。春に「P」、秋に「Mate」と2つの製品の柱を持つHuaweiは、Pシリーズの縦展開を強化することで製品の幅をさらに広げようとしているのだ。

HuaweiHuawei Huaweiの「P20 Pro」(写真=左)と「P20」(写真=右)

カメラフォンとしてのラインアップを強化するPシリーズ

 新製品の「P20」と「P20 Pro」はカメラ機能に差をつけた別製品だ。過去のPシリーズは標準モデルと大画面モデルという、バリエーション違いの2つの製品をそろえた。2017年モデルでいえば「P10」は5.1型(1080×1920ピクセル)ディスプレイ、「P10 Plus」5.5型(1440×2560ピクセル)ディスプレイを採用。ストレージはP10が32GBまたは64GBで、P10 Plusは最上位モデルが128GBを搭載する。カメラは両者同じで1200万画素(RGB)+2000万画素(モノクロ)。Plusの方がディスプレイは高性能でメモリ容量も多いものの、カメラはP20/P20 Proほどの差はなかった。

Huawei 4000万画素カメラを含むトリプルカメラ搭載のP20 Proを手にするリチャード・ユーCEO

 これに対しP20とP20 Proは、カメラが1200万画素(RGB)+2000万画素(モノクロ)のP20と、4000万画素(RGB)+800万画素(RGB 3倍)+2000万画素(モノクロ)のP20 Proに分かれ、P20 Proの方がカメラ性能は大幅に引き上げられている。

 ディスプレイサイズの異なる2つのフラグシップモデルをリリースする端末展開は各メーカーが行っている。SamsungのGalaxy Sシリーズはもちろんのこと、日本上陸を果たした中国のOPPOやそのライバルVivo、そしてAppleのiPhoneも複数サイズの端末を提供している。最近のスマートフォンは大画面化が進んでいるものの、片手で持てるコンパクトなサイズを求める消費者の数も一定層いるからだ。

 だがP20シリーズではP20が5.8型、P20 Proが6.1型とディスプレイサイズを変えてはいるものの、より縦長になった18.7:9というアスペクト比では両者の本体サイズはあまり変わらない。P20は横幅が70.8mm、P20 Proは73.9mmとその差は約3mm。高さは149.1mmと155mmで約6mmの差だ。P10とP10 Plusのサイズ差が、幅が約5mm、高さが約8mmだったことを考えると、P20とP20 Proはディスプレイサイズの差を売りにした仕上げにはなっていない。そもそもP20の上位モデルは「P20 Plus」という名称ではない。

Huawei P20とP20 Proはカメラ仕様を変更、本体のサイズはあまり変わらない

 サイズの異なる2モデル展開は珍しいものではなく、ディスプレイの差程度では多くの消費者はPlusではなく価格の低い無印モデルを選ぶだろう。また2017年から各社が採用を相次いで進めているワイドディスプレイは、「大画面」と片手で持てる横幅の「コンパクトサイズ」を両立できている。つまりこれまでのように、大小2つのモデルを作り分ける必要性は薄れているのだ。

 Huaweiは今回、トリプルカメラの搭載で業界をあっと言わせた。しかしその分、価格は従来のPシリーズより大幅に上がってしまう。P20 Proは899ユーロ(約11万8000円)で、同じメモリ構成のP10 Plusの799ユーロ(約10万5000円)よりさらに100ユーロ高い。

Huawei 会場がどよめいた価格発表、しかしこのカメラ性能ならばむしろ安いかもしれない

 3つのカメラ搭載モデルは大きな魅力だが、価格の引き上げはユーザー離れも招いてしまう。またP10のデュアルカメラも十分高性能であり、それをトリプルカメラに完全に置き換える必要性はない。

 そこでP10の後継モデルとしてP20をリリースし、カメラ機能をさらに強化した製品としてプロフェッショナル仕様のP20 Proを用意、Pシリーズの中でさらに2つのラインに分割したわけである。ライカカメラ搭載で一気に注目を集めた「P9」以降、Huaweiはカメラに強いメーカーという印象を強めている。P20とP20 Proの2モデル展開を始めたことで、「P=Photography」、Pシリーズはカメラフォンであることをさらにアピールしようとしている。

Mateシリーズは高性能とデザインの両立へ

 今回の発表会で「One more thing」として出てきたといえるのが「Mate RS」である。Mateは秋に発表の大画面モデルだが、早くも春先に新製品が登場した。しかもポルシェデザインとのコラボ製品であり、スポーティーなデザインを身にまとった美しい仕上げとなっている。

Huawei ポルシェデザインのMate RSも登場

 Huaweiは過去にも「Mate 10」「Mate 9」のバリエーションモデルとしてポルシェデザイン製品を用意してきた。しかし今回はMate 11が発表されたのではなく、Mate RS単独での発表となったのだ。カメラ周りの性能はP20 Pro同等で3カメラを搭載。ディスプレイタッチの指紋認証センサーを内蔵し、高速ワイヤレス充電にも対応。ディスプレイ解像度も6型(1440×2880ピクセル)と、P20 Proの6.1型(1080×2244ピクセル)より高精細だ。Mate RSはMateシリーズとして登場したが、P20 Proの高性能版という製品である。

 過去2つのポルシェデザインモデルも、Mateの最上位モデルのメモリを強化したハイスペックモデルだった。Mate RSも同様に世界初の512GBのストレージ搭載モデルが用意されている。それに加えディスプレイ指紋認証センサーなどHuawei初の機能も搭載。さらにRSの名前はポルシェのスポーツカーからイメージされている。パフォーマンスと本体デザインはそのRSの名に恥じない仕上がりだ。512GBモデルは2000ユーロを超える2095ユーロ(約27万円)だが、実機に触れてみるとその価格には十分相応すると感じられた。

Huawei 2000ユーロを超える価格に見合う製品だ

 例年春のHuaweiはPシリーズを出してライカカメラの魅力をアピールしてきた。しかし2018年の発表会は、「ライカカメラフォンの正統進化モデル」「トリプルカメラのハイスペックカメラフォン」「パフォーマンスとデザイン両立のポルシェデザインモデル」と、一気に3種類の異なる製品を発表したのである。年明けから各社の新製品ラッシュが続くが、Huaweiはそれらの製品のお株を奪うように、魅力的な3モデルを投入。春夏商戦の主役として販売数を一気に拡大しそうである。

取材協力:ファーウェイ・ジャパン

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