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長期的にはAndroidの方が有望――モバイルアプリ開発者調査

» 2010年09月30日 08時20分 公開
[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK

 GoogleのAndroidの未来は、AppleのiOSよりも明るい――ソフトメーカーAppceleratorと調査会社IDCの調査に参加したモバイルアプリ開発者の大半はこのように考えている。

 9月に実施されたこの調査に参加した2363人のうち58.6%は、Androidの長期的な展望はiOSよりも明るいと思うと答えた。逆にiOSの方が素晴らしい未来があると思うと答えたのは34.9%だった。

 今回の調査では、6月時の結果と比べて差が10ポイント広がった。3カ月前にAppceleratorが同じ調査を実施したときは、Androidの方が未来は明るいと答えたのが54%、iOSが優勢と答えたのが40.4%だった。

 AppleとGoogleの対立関係が高まっていることを考えると、これは興味深い話題だ。Appleは米スマートフォン市場でResearch In Motionに追いつこうとしている。かたやGoogleは、Androidで今四半期にシェアを拡大し、iOSに手が届くところまで迫ってきている。

 6月以来、MotorolaのDROID XDROID 2、SamsungのGalaxy Sなど、人気のAndroidスマートフォンが登場しているが、Appceleratorは調査回答者が「Androidの組み込みデバイス、特にネットテレビのような新興分野における戦略的アドバンテージ」を挙げている点を指摘している。

 特に、72%はAndroidが「今後、多数の多種多様なネット対応デバイスに採用される上で最高のポジションにある」と確信しているという。iOSではこの割合は25%だった。

 Androidがオープンソースであり、どんなベンダーでも同OSを使ってシステムとデバイスを構築できる点は特筆すべきだ。iOSはAppleだけが利用できるプロプライエタリな技術であり、市場への露出は限られている。

 また開発者は、まだ市場に登場もしていないサービスやデバイスへの自信も示している。Webサーフィンとチャンネルサーフィンを合体させたネットテレビ「Google TV」はまだ発売されていない。

 Google TVは来月、ソニーとLogitechからリリースされる見込み。同製品は、Apple TV、Roku、Boxeeやその他のサービスに対するGoogleの答えた。これらのサービスはまだ大きな支持は得ていない。

 Apple TVは簡略化されたことが販売機会に貢献するはずだが、開発者はGoogle TVの方に分があると感じているようだ。44%の開発者が、Google TV向けのアプリの開発に「非常に関心を持っている」と答えている。Apple TV向けアプリを開発したい開発者は40%だった。

 Androidは、AppleのiPadに対抗するタブレットにも搭載されている。

 「62%の開発者がAndroidに強い関心を示しており、初期のiPadと同様に支持されている(1月にiPadは58%に支持されていた)」とAppceleratorは述べている。「Androidタブレットメーカーには朗報だ」

 ハイブリッド型デバイス「Dell Streak」に続き、Dellはさらにタブレットを投入する計画だ。Archosは複数のAndroidタブレットを製造している。SamsungのGalaxy Tabも間もなく発売される。シャープやMotorolaなどほかの企業も年内あるいは2011年初めにAndroidタブレットを投入する計画だ。

 もちろん、AppleとiOSがリードしている分野もあると、開発者は認めている。特に、収益という重要な点に関してそうだという。

 Appceleratorの調査では、開発者の全体的な感情――どういう意味であれ――という点ではiPhoneが依然先行していることが示されている。91%が、iPhone向けアプリの開発に関心を持っていると答えており、Android携帯向けアプリではこの割合は82%だ。

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