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» 2010年07月07日 11時00分 UPDATE

動画表示の違いをチェック:LGのフルHD液晶ディスプレイ注目機種――120Hz駆動の「W2363D-PF」と超解像の「E2350VR-SN」を試す (1/4)

LGエレクトロニクス・ジャパンから、動画性能に注力した液晶ディスプレイが続々と登場している。その中から今回は120Hz駆動モデルと超解像モデルを試した。

[林利明(撮影:矢野渉),ITmedia]

動画重視の液晶ディスプレイに注力するLGエレクトロニクス・ジャパン

 昨今は動画性能を重視した液晶ディスプレイが増加中だ。高速応答やオーバードライブ、動画向けの画質モード、ダイナミックコントラストといった機能は、多くの液晶ディスプレイが備えるようになった。さらに最新のキーワードとしては、“120Hz駆動”や“超解像”が挙げられる。

 120Hz駆動とは、従来は60Hzであった液晶ディスプレイのリフレッシュレートを120Hzに高めたものだ。俗に“倍速駆動”と呼ばれ、画面の書き替え回数を増やすことにより、動画表示の残像感を低減したり、NVIDIAの3Dシステムである「NVIDIA 3D Vision」に対応できるのが大きなポイントとなる(ただし、120Hz駆動の液晶ディスプレイならば、すべての製品でこうしたメリットが享受できるわけではない)。

 超解像とは、低解像度な動画を補正し、解像感を高めて表示する機能だ。超解像を実現する手法やチューニングは製品によって異なるが、基本的な効果は同じと考えてよい。低解像度の動画を単純に高解像度化したり、シャープネスを一様にかけるのではなく、アップスケールした場合に“ぼやけ”が目立つと思われる部分を重点的に補整する。これにより、ノイズなどの見た目の不自然さをそれほど感じさせずに、動画の解像感を大きく向上させられるのだ。

 こうしたトレンドの機能を積極的に搭載し、しかも高いコストパフォーマンスを実現していることで、最近国内市場での存在感を高めているのが、LGエレクトロニクス・ジャパンの「FLATRON」シリーズだ。今回は同社の液晶ディスプレイから、120Hz駆動に対応した「W2363D-PF」と、超解像に対応した「E2350VR-SN」を取り上げよう。

tm_1007lg01.jpg 120Hz駆動/NVIDIA 3D Visionに対応した23型フルHD液晶ディスプレイ「W2363D-PF」
tm_1007lg02.jpg 超解像に対応した23型フルHD液晶ディスプレイ「E2350VR-SN」

NVIDIA 3D Vision対応の120Hz駆動モデル「W2363D-PF」

 まずは「W2363D-PF」から見ていく。W2363D-PFは120Hz駆動に対応し、NVIDIA 3D Visionにも正式対応している。採用する液晶パネルはTN方式、画面サイズは23型ワイド(アスペクト比16:9)、画面解像度は1920×1080ドットのフルHD、画面の表面処理はノングレア(非光沢)タイプだ。

 そのほかの基本スペックは、最大表示色が約1670万色、輝度が400カンデラ/平方メートル、コントラスト比が1000:1(最大7万:1相当)、応答速度は黒→白→黒が5ms/中間調(グレーからグレー)が3ms、視野角は上下160度/左右170度となっている。

 本体サイズは555.5(幅)×205.95(奥行き)×419.2(高さ)ミリ、重量は約5.2キロだ。スタンド機能は、上15度/下5度のチルト機構のみで、スイベルや高さ調節、縦回転の機能はない。

tm_1007lg03.jpg 上15度/下5度のチルト調整に対応
tm_1007lg04.jpg ボディは背面も含め、光沢ブラックで統一されている

 インタフェースは、デュアルリンク対応のDVI-Dを1系統、HDMIを2系統備える。120Hz駆動にはデュアルリンクDVI-D入力端子にデュアルリンクDVI-Dケーブルをつなぐ必要があり、このケーブルはW2363D-PFに付属する。デュアルリンクDVI-Dで接続しないと、120Hz駆動にならない点は注意したい。なお、D-SubのアナログRGB入力がない点は覚えておこう。

 PC用のオーディオ入力とヘッドフォン出力(いずれもステレオミニ)もあるが、本体にスピーカーは内蔵していない。ただし、バーチャルサラウンド機能の「SRS TruSurround HD」を標準搭載しており、ヘッドフォン利用時にこれを適用できるのは気が利いている。オーディオ入力とHDMI入力の音声は、ヘッドフォン端子からスルー出力される仕組みだ。

tm_1007lg05.jpg 背面にデュアルリンクDVI-D入力、ステレオミニの音声入力を装備。電源は本体に内蔵する
tm_1007lg06.jpg 左側面に2基のHDMI入力を備える

tm_1007lg07.jpg 前面にタッチセンサー式ボタンを用意。その下には「TRU-LIGHT」機能の設定に用いるレバーもある

 OSDメニューの操作は、前面のタッチボタンで行う。MENUボタンでOSD表示、上下ボタンで設定項目/設定値の選択、SETボタンで決定だ。設定中にMENUボタンをタッチすると、上の階層に戻る。入力系統を切り替えるSOURCEボタンはトグル式で切り替わる。また、動画やゲーム向けの機能を設定するOSDメニューが別になっており、このメニューは「G-MODE」ボタン(ゲームコントローラーのアイコン)で呼び出す。

 画質に関するOSDメニューの設定項目を列挙すると、明るさ、コントラスト、ガンマ、色温度、画質(シャープネス)などだ。色温度の設定には、sRGB、6500K、9300K、およびRGB個別のカラーバランスが用意されている。6500K未満の値と、6500K〜9300Kの中間値にも設定できるのだが、ケルビン値が分からないので使いにくい(6500Kと9300Kは表示で分かる)。さらにHDMI接続では、黒レベル、色相、彩度も調整可能だ。

tm_1007lg08.jpg OSDのメインメニューは、4つのボタンで構成されている
tm_1007lg09.jpg カラーボタンを選択すると、色温度の設定が可能だ

 もう1つのOSDメニューであるG-MODEには、4つの設定がある。(1)2D表示時に画像処理をスキップしてフレーム描画の遅延を減らすスルーモードの有効/無効、(2)SRS TruSurround HDの有効/無効、(3)自動輝度調整の有効/無効、(4)2D表示時のスケーリング機能といった設定だ。スケーリング機能は、1:1(ドットバイドット)、ORIGIMAL(アスペクト比を保持した拡大)、FULL(フルスクリーン表示)の3通りが選べる。

 ユニークな機能としては、「TRU-LIGHT」(トゥルーライト)にも触れておきたい。前面の円形レバーを下げると、ゲーム、ムービー、音楽、オフというOSDの選択肢が表示される。これはプリセットの画質モードではなく、本体前面のLEDイルミネーションにおける発光モードを切り替える機能だ。表示/再生する映像や音に合わせて、本体のLEDイルミネーションが発光する。正直、それほど実用的とは思えないのだが、遊び心のある工夫としては面白い。

tm_1007lg10.jpg ゲームコントローラーのアイコンをタッチすると、ゲーム関連の設定メニューを集めた「G-MODE」が立ち上がる
tm_1007lg11.jpg 本体前面にはLEDイルミネーションを内蔵。コンテンツに応じて発光する「TRU-LIGHT」機能を持つ

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