「要求が厳しい日本で高い技術を養う」──LGエレ、ディスプレイ事業戦略説明会(1/2 ページ)

» 2010年02月18日 21時23分 公開
[長浜和也,ITmedia]

デザインとテクノロジーがLGをリードする

LGエレクトロニクス・ジャパンの代表取締役のリ・ギュホン氏

 LGエレクトロニクス・ジャパン 代表取締役のリ・ギュホン氏は、同社ディスプレイ事業の2009年実績と2012年に向けた目標について、「2009年は2000万台のディスプレイを販売し、グローバルでシェア2位を実現した。2012年にはグローバルでシェア1位を目指す」と述べ、LGエレクトロニクスの基本コンセプトである“スタイリッシュなデザイン”と“スマートテクノロジ”が、同社のディスプレイビジネスを引っ張っていると訴えた。

 リ氏は、日本市場の特徴を「ユーザーが品質にとても厳しい」ととらえると同時に、「その日本で事業戦略の発表会を行うことはLGエレクトロニクスにとって重要な意味を持つ」と語る。ユーザーの視点に立った製品開発を同社の高い技術力で実現することが、将来的に世界でNo.1になる近道だと主張するリ氏は、その一方で、「世界でNo.1になるより大事なのは、ユーザーに付加価値を与える製品を開発して、満足と感動を与えることで、それがLGエレクトロニクスにとって最大の課題」とも強調した。

“健全領域”にいるのはナナオとLGだけ

 続いて、LGエレクトロニクス 液晶モニター事業部長のブライアン・コン氏がビデオレターで登場、ユーザーの要求レベルが高く、かつ、多様化している日本市場で、LEDや超解像などの先進技術を採用した製品を先行して投入することで、高い技術力を養っていくと述べた。

 LGエレクトロニクス・ジャパンのマーケティング・マネージャー パク・ユングン氏は、同社の2009年実績とこれからの事業戦略を具体的に紹介した。同氏は、2008年から2012年(見込み)の年平均成長率が12%で、業界全体の平均伸び率2%をはるかに超え、グローバル市場におけるシェアは、2009年第4四半期で13%とSamsungに続いて2位だったと説明した。

LGエレクトロニクス 液晶モニター事業部長のブライアン・コン氏(写真=左)とLGエレクトロニクス・ジャパンのマーケティング・マネージャー パク・ユングン氏(写真=右)

ディスプレイ市場全体で平均2%の成長率とみられる2008年から2012年において、LGエレクトロニクスは平均12%の成長を実現するという(写真=左)。グローバル市場でのシェアは2009年第4四半期でSamsungに次いで2位を確保した(写真=右)

 次いでパク氏は、液晶ディスプレイの動向について紹介。アスペクト比16:9のモデルが急激に売り上げを増やす一方で、4:3のモデルは2009年で48%と高いシェアを示すものの、減少傾向であると指摘。コンシューマー市場において、ディスプレイサイズが21.5型ワイド以上のモデルに需要がシフトし、LEDバックライト採用モデルの比率も2010年には約20%、2011年には約35%に伸びるという予想を示した。

ディスプレイで求められる仕様はアスペクト比16:10、もしくは16:9へ(写真=左)、ディスプレイサイズも21.5型ワイド以上へと移っていくとLGエレクトロニクスは予想している(写真=右)

 このような市場動向の予測に基づいて、LGエレクトロニクスは、ディスプレイサイズが21.5型ワイド以上で価格を高めに設定できるモデルに注力している。そのおかげで、出荷台数では三菱電機(20万6000台)に次いで2位(18万5000台)、売り上げ金額では1位(5300万ドル、2位は三菱で4670万ドル)、平均販売単価はナナオ(3510万ドル)に次いで2位(2860万ドル)を確保している。ディスプレイ市場の規模が縮小傾向で、かつ、単価が減少している状況で、LGエレクトロニクスは売り上げ金額順位も平均販売単価順位もトップクラスにとどまっているが、この理由が、21.5インチワイド、アスペクト比16:9、LEDバックライト採用といった、需要が増加しているモデルに集中しているためとパク氏は説明する。

 さらにパク氏は、横軸に平均販売単価、縦軸に売り上げ金額をおいた相関グラフで、競合メーカーも含めた2006年から2009年における変化をまとめた。そこでは、ほとんどのメーカーが売り上げ金額と平均販売単価を減らして、LGエレクトロニクスが「健全領域」とする売り上げ金額5000万ドル、平均販売単価250ドルのエリアから外れてしまったのに対し、ナナオとLGエレクトロニクスが健全領域に残っている状況を示した。

2009年における出荷台数と売り上げ金額、平均販売価格のランキング。LGエレクトロニクスはいずれの項目もトップクラスにある(写真=左)。競合他社は平均販売価格を急激に下げ、(LGエレクトロニクスが主張する)健全領域から外れていった。ここにとどまるのはナナオと同社のみだ(写真=右)

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