レビュー
» 2012年08月01日 11時30分 UPDATE

液晶は極上だが、性能はどうだ?:“Retina”に最も近いUltrabook――「ZENBOOK Prime UX21A」を徹底検証する(後編) (1/3)

IPS方式の11.6型フルHD液晶が魅力的なUltrabook「ZENBOOK Prime UX21A」。画質面以外の実力はどれほどのものか、じっくりテストしてみた。

[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

初の11.6型フルHD/IPS液晶搭載Ultrabookを徹底テスト

 ASUSTeK Computerの「ZENBOOK Prime」シリーズは、他社に先駆けて、フルHD(1920×1080ドット)対応の13.3型/11.6型ワイド液晶ディスプレイをUltrabookに搭載した先進性が光る製品だ。しかも、広視野角で高輝度、発色もよい高品位なIPS方式の液晶パネルを採用しているのは見逃せない。

 特に11.6型モデルの「ZENBOOK Prime UX21A(UX21A-K1256)」は、190ppi(pixel per inch:1インチあたりのピクセル数)という高画素密度を実現しており、数あるUltrabookの中でも最もRetinaディスプレイに近い高精細表示が味わえる。

tm_1207_ux21a2_01.jpgtm_1207_ux21a2_02.jpgtm_1207_ux21a2_03.jpg 「ZENBOOK Prime UX21A(UX21A-K1256)」は、広視野角のフルHD液晶がウリの11.6型Ultrabookだ

 先に掲載したレビュー前編では、この魅力的な液晶ディスプレイを中心に、ボディデザイン、バッテリーやACアダプタの仕様、キーボードやタッチパッドの使い勝手をチェックした。今回のレビュー後編では、基本スペックをおさらいしたうえで、パフォーマンスやバッテリー駆動時間、動作時の発熱、騒音をテストしていこう。

Ultrabook定番の超低電圧版Ivy Bridgeを採用

tm_1207_ux21a2_04.jpg 底面のネジ(ヘックスローブ)をすべて外すと、カバーが分離でき、内部構造が見渡せる。内部のほとんどはバッテリーが占めており、その両脇にスピーカーが、上部にマザーボードが配置されている。CPUとチップセットの熱はヒートパイプを通じてファンで排出される仕組み。マザーボード下部中央にある横長の基板がSSDだ。4Gバイトのメモリはマザーボードの裏側にオンボードで実装されており、増設することはできない。

 基本システムは、2012年の夏モデルとして登場した他社のUltrabookと同様、Ivy Bridge(開発コード名)こと第3世代Coreプロセッサー・ファミリーの超低電圧版CPUを中心とした、Chief River(開発コード名)プラットフォームを採用している。

 CPUには2コア/4スレッド対応のCore i7-3517U(1.9GHz/最大3.0GHz)を搭載。13.3型モデルの「ZENBOOK Prime UX31A(UX31A-R4256)」をはじめ、他社のUltrabookでも採用例の多いCPUだ。

 チップセットはIntel HM76 Express、グラフィックス機能はCPUに統合されたIntel HD Graphics 4000を利用する。メモリ容量は4Gバイトだ。増設不可で8Gバイトを選択できないのは少々惜しいが、従来のPC3-10600よりも高速なPC3-12800 SO-DIMM(DDR3-1600)のデュアルチャンネルアクセスに対応しており、Ivy Bridgeのメモリコントローラ本来の性能をフルに引き出している。

 データストレージはSerial ATA 6Gbps対応のSSDを内蔵し、容量は約256Gバイトと余裕がある。今回入手したZENBOOK Prime UX21AのSSDを確認したところ、「SanDisk U100」だった。これはZENBOOK Prime UX31Aが搭載していたSSDと同じものだ。このSSDの公称スペックは、シーケンシャルリードが最大450Mバイト/秒、シーケンシャルライトが最大350Mバイト/秒、ランダムアクセスのIOPS(Input Output Per Second)が1200IOPSとなっている。

tm_1207_ux21a2_05.jpgtm_1207_ux21a2_06.jpgtm_1207_ux21a2_07.jpg CPU-Zの情報表示。CPUのCore i7-3517U(1.9GHz)は、第3世代Coreの中でもTDP(熱設計電力)が17ワットと低い超低電圧版だ(画面=左/中央)。デュアルコアCPUでHyper-Threadingに対応することで、4スレッドの同時実行を可能にしている。動作クロックはTurbo Boost 2.0により、最大3.0GHzまで上昇する仕様だ。4Gバイトのメモリは、PC3-12800 SO-DIMM(DDR3-1600)のデュアルチャンネルアクセスに対応する(画面=右)

2基のUSB 3.0を装備、サウンド面へのこだわりは健在

 本体装備の端子類は、厚みのある両側面の後方に集中している。左右に1基ずつUSB 3.0(右側面は電源オフ時の給電対応)を配置するほか、アナログRGB出力(Mini-VGA)、Micro HDMI出力(Type D)、マイク/ヘッドフォン共用端子を搭載し、Mini-VGA接続のD-Sub 15ピン変換アダプタとUSB接続の有線LANアダプタ(100BASE-TX)が標準で付属する。

 ボディサイズが一回り大きいZENBOOK Prime UX31Aと異なり、SDメモリーカードスロットを省いているのは従来通りだ。ボディの薄型軽量を重視し、本体内蔵の端子類は最小限にとどめている。

 液晶ディスプレイ上部には92万画素のWebカメラとデジタルマイクを内蔵。底面のステレオスピーカーに加えて、Bang & Olufsen ICEPowerとの共同開発によるオーディオシステム「ASUS SonicMaster」も搭載し、薄型軽量ボディとしてはしっかりしたサウンドが楽しめる。

 通信機能は100BASE-TX/10BASE-Tの有線LAN(付属のUSB変換アダプタが必要)、IEEE802.11a/b/g/nの無線LAN、そしてBluetooth 4.0を標準で内蔵している。従来同様、WiMAXやワイヤレスWANは搭載していない。

tm_1207_ux21a2_08.jpgtm_1207_ux21a2_09.jpgtm_1207_ux21a2_10.jpg 付属の有線LANアダプタはUSBポートへ、アナログRGBアダプタはMini-VGA出力へ接続して使う(写真=左)。液晶ディスプレイの上部には92万画素のWebカメラとデジタルマイクを内蔵(写真=中央)。本体両側面にUSB 3.0を1基ずつ装備しており、右側面のポートは電源オフ時にUSB機器の充電ができる「USB Charger+」に対応する(画面=右)

tm_1207_ux21a2_11.jpgtm_1207_ux21a2_12.jpg 先端の厚さが3ミリと薄い前面(写真=左)、液晶ディスプレイが回り込む背面(写真=右)には、端子類を搭載していない

tm_1207_ux21a2_13.jpgtm_1207_ux21a2_14.jpg 左側面には手前からマイク/ヘッドフォン共用端子、USB 3.0、アナログRGB出力(Mini-VGA)を配置(写真=左)。右側面には手前から電源のインジケータ、Micro HDMI出力(Type D)、電源オフ時の給電に対応したUSB 3.0、ACアダプタ接続用のDC入力を備える(写真=右)

 プリインストールOSは64ビット版のWindows 7 HomePremium(SP1)を採用している。付属ソフトはASUS独自のユーティリティを中心にコンパクトにまとまっており、Microsoft Office 2010付属モデルは用意されていない。

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