NVIDIA、シングルGPUの最強モデル「GeForce GTX TITAN」発表スパコンの力をゲームに!(1/2 ページ)

» 2013年02月20日 00時00分 公開
[長浜和也,ITmedia]

2688基のCUDAコアを搭載する“スパコン”GPU

Tesla K20と同世代のGPUコアを採用したGeForce GTX TITANを搭載するリファレンスデザイン

 NVIDIAは、2月19日にGPUの新モデル「GeForce GTX TITAN」を発表した。NVIDIAは、「スーパーコンピュータに相当する処理性能を初めてゲーミングPCに取り入れた」と訴求する。GeForce GTX TITANを搭載するリファレンスデザイングラフィックスカードの米国における実売予想価格は999ドルとなる見込みだ。

 GeForce GTX TITANは、シングルチップのGPUに2688基のCUDAコアを内蔵し4.5ギガフロップスの処理性能を実現する。28ナノメートルプロセスルールを採用し、構成トランジスタの数は71億個になる。ROPユニットは48基で2次キャッシュメモリの容量は1536Kバイトだ。GeForce GTX TITANを搭載するグラフィックスカードのリファレンスデザインでは、Base Clockを837MHz設定、そのほか、Boost Clockを876MHzをしている。グラフィックスメモリの転送レートはGDDR5の6008Mbps相当で、グラフィックスメモリのバス幅は384ビット。3-way SLIに対応するべく、2基のSLIコネクタを用意し、グラフィックスメモリはGDDR5を6Gバイト実装する。NVIDIAは、3-way SLIを構築した状態で、現在開発中のゲームタイトル「Crysis 3」が5760×1080ドットの解像度で表示可能と説明する。

 リファレンスデザインにおいて、クーラーユニットは、ヒートパイプをGPUに直接当てるVapor Chamber方式を採用する。また、2スロット厚の大型ヒートシンクを載せるほか、駆動電圧とファンの回転数を制御してGPU温度を最適化するファンコントロールを実装する。

 そのほか、リファレンスデザインの仕様は、TDPが250ワットで外部補助電源用に8ピンと6ピンのコネクタを用意する。映像出力インタフェースには、デュアルリンク対応のDVIを2基にHDMI、そして、Displayportを備える。バスインタフェースはPCI Express 3.0をサポートする。

 NVIDIAは、GeForce GTX TITANにおいて、その処理性能だけでなく、従来のハイエンドGeForce GTXシリーズと比べてリファレンスデザインにおける発生する音圧が減ったことで、ケース内部容積が少ないSmall Form Factorでも搭載可能であることも訴求する。これを受けて、世界の有力ゲーミングPCメーカーでも、ミニタワーからスリムケースを採用する新しいゲーミングPCのブランドを立ち上げるとNVIDIAは説明している。

GeForce GTX TITANのダイアグラム。CUDAコアを2688基搭載し、14ユニットのSMXを構成する。また、グラフィックスメモリとは、64ビット幅のメモリコントローラを6基実装することで384ビット幅を確保する

リファレンスデザインのフードを外すと大型のフィンで構成するクーラーユニットが姿を見せる。Vapor Chamber方式を採用するクーラーユニットを取り外すとGPUとグラフィックスメモリを見ることができる

3way SLIに対応するべくSLIコネクタは2基備える。外部補助電源コネクタは8ピンと6ピンを用意し、映像出力インタフェースでは、デュアルリンク対応DVIを2基とHDMI、そして、Displayportを設けている

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