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» 2014年09月26日 21時18分 UPDATE

インテル、“BayTrail Refresh”Atomの違いをアピール

Atom Z3700シリーズに加わった“C0”ステップのAtomは、グラフィックス性能が向上したほか、Haswell世代で導入した「S0ix」を利用できる。

[長浜和也,ITmedia]

C0ステップに進化したAtom Z3700シリーズ

 インテルは、9月26日に最新の「Atom Z3700」シリーズの特徴を紹介する説明会を行った。インテル クライアント事業開発部事業開発マネージャーの山中徹氏は、開発コード名「BayTrail Refresh」として開発してきたAtom Z3700シリーズの特徴として、「Cステップ化に伴うグラフィックスパフォーマンスの向上」「タブレット普及価格帯を想定したエントリーラインアップの登場」「64ビットOSへの対応」を挙げる。

kn_c0atom_01.jpgkn_c0atom_02.jpg “BayTrail Refresh”世代のAtom Z3700シリーズで導入した3つの特徴(写真=左)。Atom Z3745はほぼ同クロックのAtom Z3740と比べてグラフィックスベンチマークテスト(GFXBench 3.0)のスコアが20%向上している(写真=右)

 グラフィックス性能の向上では、C0ステップを採用したAtom Z3785で統合するグラフィックスコアの動作クロックが833MHzと、B2/B3ステップの680MHzから向上したことを紹介。エントリーラインアップでは、Atom Z3735D、Atom Z3735E、Atom Z3735F、Atom Z3735G、Atom Z3736F、Atom Z3736Gを投入。64ビット OSの対応では、Atom Z3795が64ビット版 Windows 8.1をサポートしたほか、そのほかのBayTaril Refreshでは、64ビット版 Android “Ready”となっている。

 Atom Z3700シリーズは、2014年9月時点で12モデルが登場している。インテルでは価格帯(250ドル以上のパフォーマンス/ミドルレンジ、150〜250ドルのバリュークラス、75〜150ドルのエントリークラス)と、仕様(サポートするメモリ、最大容量、表示できる最大解像度)で分類しているが、そのほかにも、エントリークラスのAtom Z3735F、Atom Z3735G、Atom Z3736F、Atom Z3736Gでは、6層基板に対応する「Type3」パッケージを採用する。

kn_c0atom_03.jpg 2014年9月におけるAtom Z3700シリーズのラインアップ。価格帯、メモリ規格、最大解像度が異なる12モデルがそろった。プロセッサーナンバー末尾に「F」「G」がついたモデルは6層基板に対応するType3パッケージを採用する

 説明会では、Atom Z3700シリーズを採用するタブレットとして、マウスコンピューターの「WN801」、ジェネシスホールティングスの10型ディスプレイ搭載タブレットと「WDP-71」、プラスワン・マーケティングの「freetel Gaia」を展示していた。

kn_c0atom_04.jpgkn_c0atom_05.jpg マウスコンピューターが9月26日に発表した8型ディスプレイ搭載Windows 8.1 with Bing導入タブレット「WN801」は、実売予想価格が税別で2万3800円だ

kn_c0atom_06.jpgkn_c0atom_07.jpg ジェネシスホールティングスの7型ディスプレイ搭載タブレット「WDP-71」(写真=左)とプラスワン・マーケティングの「freetel Gaia」(写真=右)

Windows OSで効果を発揮する「S0ix」

kn_c0atom_08.jpg S0ixは、S3より消費電力はわずかに増えるものの、復帰時間は大幅に短縮できる

 インテル モバイル&コミュニケーションズ事業部カスタマー・テクノロジー・ソリューションプラットフォーム・ハードウェア・エンジニアの平井友和氏は、省電力技術、特に「S0ix」ステートについて説明した。

 S0ixステートでは、スタンバイ状態における消費電力を従来の「S3」ステートの20〜40ミリワットからわずかに増やした30〜100ミリワットにすることで、スタンバイからの復帰時間を500ミリ秒と大幅に短縮することを可能にしている。S0ixステートには、S0i1、S0i2、S0i3と3つの異なる状態があり、それらをまとめてS0ixと称している。平井氏は、S0ixまでに移行するフローとS0ixそれぞれの定義を説明している。

 S0ixに移行するまでのフローでは、まず、すべてのCPUコアが“cc7”状態になると、次いでグラフィックスコアがRTD3(Runtime D3 State)に移行する。OSでは、ここまでステートを管理しており、この先のステート移行はOSから見ると同じ状態になる。

 その後、すべてのデバイスがRTD3に移行するが、オーディオ再生関連デバイスだけが電力を消費する状態をS0i1ステートと定義している。さらに、オーディオ関連もRTD3に移行した状態がS0i2、S0i3となる。この状態でも、ネットワーク関連デバイスは、30秒に1回ネットワークにアクセスして、メールチェックなどで電力を消費する。

kn_c0atom_09.jpgkn_c0atom_10.jpg S0ixに移行するフローと(写真=左)、S0i3における消費電力の変化(写真=右)

 平井氏は、WindowsとAndroidの電力管理における考えかたの違いとして、Winsdowsデバイスはビジネスで利用することを重視しているため、作業の継続性を優先しているのに対し、スマートフォンやタブレットの利用を重視しているAndroidは、電力供給をより積極的に止める傾向にあると説明する。

kn_c0atom_11.jpgkn_c0atom_12.jpg S0ixを実現するにはデバイス、電力管理ソフトウェア、BIOSなどが連携して最適化する必要がある(写真=左)。右のS0アイドル状態では液晶ディスプレイが消費電力の多くを占めているが、左のS0i3では、無線LAN関連の消費電力を抑えることが省電力に貢献する(写真=右)

 S0ixは、作業の継続性を重視するがゆえに、スタンバイ状態でわずかながらも電力供給を続けているが、この状態でもユーザーができる省電力対策として、平井氏は、S0i3状態で消費電力の18%をしめる無線LANの停止を勧めている。また、システムのS0ixステートを確認する方法として、コマンドプロンプトで使えるコマンド「powercfg.exe /batteryreport」や「powercfg.exe /sleepstudy」を紹介した。

kn_c0atom_13.jpgkn_c0atom_14.jpg 平井氏は、デバイスのS0ixをチェックする方法も伝授

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