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» 2014年10月28日 18時00分 UPDATE

やはりWindowsはキーボード操作が便利:「dynabook Tab S50/36M」徹底検証――専用キーボードで“はかどる”10.1型Windowsタブレット (1/4)

東芝の「dynabook Tab S50/36M」は、専用設計のBluetoothキーボードカバーを標準添付し、ノートPC並の操作感にこだわった10.1型Windowsタブレット。その実力をじっくりチェックしよう。

[フォレスト・ヒーロー,ITmedia]
ココが「○」
・ノートPC感覚のキーボードカバー
・キーボード込みで1キロを切る軽さ
・国内メーカー製品では比較的安価
ココが「×」
・キーボードカバーの固定が少々甘い
・液晶の解像度は1280×800と控えめ
・バッテリーの実駆動時間が若干短い

意外にも「10.1型Windows 8.1タブレット」は東芝初

 8型Windows 8.1タブレットを国内メーカーでは初めて投入した東芝だが、意外にも10型タブレットは後発だった。この「dynabook Tab S50」シリーズは、OSに32ビット版の「Windows 8.1 with Bing」を採用した10.1型タブレットだ。同社初の10.1型Windows 8.1タブレットとして2014年夏に登場し、この秋冬商戦も継続販売される。

tm_1410_s50_a.jpg 32ビット版のWindows 8.1 with Bingを採用した10.1型タブレット「dynabook Tab S50」シリーズ。店頭モデルのほか、Web直販では3年保証のモデルも用意されている(詳しくは後述)

 OSのWindows 8.1 with Bingとは、Internet Explorer(IE)の検索エンジンとして「Bing」が標準設定されているWindowsの低価格デバイス向けエディションだ。いくつかの条件をクリアすることで、PCメーカーがマイクロソフトに支払うOSのライセンス料が実質無料となるため、製造原価を抑えられ、結果として販売価格も安く抑えられるというメリットがある。

 もちろん、購入後にユーザーはIEの検索エンジンを任意に変更可能だ。それ以外は、既存のWindows 8.1と同じ機能を利用できる。つまりWindows 8.1 with Bingとは、Windows搭載機を安価に普及させ、先行するAndroidタブレットやiPadからシェアを奪うための戦略的な低価格エディションなのだ。

 さて、dynabook Tab S50シリーズの製品ラインアップは、内蔵ストレージ容量の違いとキーボードカバーの有無で3モデルを用意する。価格はいずれもオープンだ。Windows 8.1 with Bingの採用により、全モデルにOffice Home and Business 2013を搭載(Office Premiumではない)しながら、量販店での実売価格は5万円(税別)前後からに抑えられている。ハイエンド仕様ではないが、性能、使い勝手、価格のバランスが整ったシリーズと言える。

「dynabook Tab S50」シリーズ店頭モデルの概要
モデル名 S50/36M S50/26M S50/23M
液晶ディスプレイ 10.1型ワイド(1280×800ピクセル)
OS 32ビット版Windows 8.1 with Bing
CPU Atom Z3735F(1.33GHz/最大1.83GHz)、4コア/4スレッド
メモリ容量 2Gバイト(DDR3L-1333) ※交換不可
ストレージ容量 64Gバイト 32Gバイト
グラフィックス CPU統合(Intel HD Graphics)
キーボード Bluetoothキーボード
オフィススイート Office Home and Business 2013
バッテリー駆動時間 (JEITA 2.0) 約7時間
本体重量 約555グラム
キーボード装着時重量 約995グラム
実売価格(税別) 6万円台後半 6万円前後 5万円前後

 今回レビューする「dynabook Tab S50/36M」はシリーズ最上位モデル。ストレージ容量が64Gバイトで、3モデルのうち唯一、キーボードカバーが付属した構成だ。CPUは4コア/4スレッド対応のAtom Z3735F(1.33GHz/最大1.83GHz)を採用し、Intel HD Graphics(CPU内蔵)、2Gバイトのメモリ(DDR3L-1333 DRAM)、1280×800ピクセル表示の10.1型ワイド液晶を搭載する。量販店での実売価格は6万円台後半(税別)だ。

tm_1410_s50_01.jpg 写真は今回レビューするのは、キーボードカバー付きの最上位モデル「S50/36M」だ

 CPUのAtom Z3735Fを2013年12月発売の8型Windowsタブレット「dynabook Tab VT484/23K」に搭載されているAtom Z3470と比較した場合、バースト周波数やSDP(Scenario Design Power:利用シナリオに即した電力設計)、メモリサポートに若干の違いはあるものの、コア数や2次キャッシュ、動作周波数は変わらない。使用感もほぼんど同レベルだ。

インテルが公開しているAtom Z3735FとAtom Z3740の主な仕様
製品名 Atom Z3735F Atom Z3740
コア数/スレッド数 4/4
2次キャッシュ 2Mバイト
動作周波数 1.33GHz
バースト周波数 1.83GHz 1.86GHz
SDP(Scenario Design Power) 2.2ワット 2ワット
最大メモリ容量 2Gバイト 4Gバイト
対応メモリ規格 DDR3L-RS 1333 LPDDR3-1066
メモリチャンネル数 シングル デュアル
最大メモリ帯域幅 10.6Gバイト/秒 17.1Gバイト/秒
内蔵グラフィックス Intel HD Graphics
グラフィックス動作周波数 313MHz 311MHz
グラフィックスバースト周波数 646MHz 667MHz
最大画面解像度 1920×1200ピクセル 2560×1600ピクセル
※CPU自体の比較であり、実際の搭載製品が同じ仕様とは限らない

 本体サイズは横位置の状態で約258.8(幅)×175(高さ)×9(厚さ)ミリ、重量は約555グラム(実測値で545グラム)と軽く仕上がっている。実際に持ってみても、10型クラスのWindowsタブレットではかなり軽い印象だ。背面に凹凸はなく、どちらかと言えばツルツルしている感があるが、指紋がつきにくい処理がされており、両手で握ってソフトウェアキーボードも快適に打てる。

tm_1410_s50_02.jpgtm_1410_s50_03.jpg 10型クラスのWindowsタブレットでは軽量な約555グラムのボディ。両手で握ってソフトウェアキーボードも快適に打てる

主なAtom Z3000シリーズ搭載「10型クラスWindowsタブレット」の重量比較


 10.1型ワイド液晶ディスプレイは広視野角パネルを採用。アスペクト比16:10の1280×800ピクセル表示で、画素密度は約149ppi(pixel per inch:1インチあたりのピクセル数)となる。同時発表された8型Windows 8.1タブレット「dynabook Tab S38」シリーズと同じ解像度だが、8型の画素密度は約188ppiなので、数値上はかなり劣ってしまう。実際には、さほど表示の粗さは目立たないが、高精細表示を重視するユーザーには向かないだろう。

 プリインストールされているOffice Home and Business 2013を使って細かい編集作業を行うときは、やはり8型では画面が狭く、10型の大画面が活躍する。付属のキーボードカバーと合わせて、操作性と生産性を高められるのは、S50/36Mのメリットだ。また、動画観賞でもタブレットとしては大きめの画面と、左右両端に配置されたDOLBY DIGITAL PLUS対応のステレオスピーカーが相まってなかなか快適と言える。

tm_1410_s50_04.jpgtm_1410_s50_05.jpg ボディカラーは「サテンゴールド」のみの1色展開だ。本体サイズは約258.8(幅)×175(高さ)×9(厚さ)ミリ、重量は約555グラム(実測値で545グラム)。前面はWindowsボタンがないシンプルなデザインで、画面上部に約120万画素のカメラを内蔵している(写真=左)。背面は右上に約500万画素のカメラを内蔵し、左下に「TOSHIBA」のロゴ、右下にVCCIなど各種エージェンシーラベルを配置する(写真=右)。細かいところだが、S50/36Mはキーボードが付属するものの、ノートPCではなく、タブレットとしての扱いのため、PCリサイクルラベルがない(将来廃棄する際には、リサイクル費用をあらかじめ製造メーカーが負担しているPCリサイクルラベル付きの個人向けPCと違い、廃棄費用を各個人が負担する場合があり、各自治体の処理に従う必要がある)
tm_1410_s50_06.jpg 1280×800ピクセル表示の10.1型ワイド液晶ディスプレイを搭載。これは8型タブレット「dynabook Tab S38」シリーズと同じ解像度になる

 通信機能はIEEE802.11b/g/nの無線LAN、Bluetooth 4.0を標準搭載。センサー類は加速度、ジャイロ、デジタルコンパス、GPSを内蔵する。約500万画素のメインカメラ、約120万画素のインカメラ、microSDXCメモリーカードスロット(最大128Gバイト)、Micro USB 2.0、Micro HDMI出力、ヘッドフォン/ヘッドセット共用端子、ステレオスピーカー、モノラルマイクも備えており、このクラスのWindowsタブレットとして不足のない装備だ。

tm_1410_s50_07.jpgtm_1410_s50_08.jpg 横位置の状態。上面には電源ボタン、音量ボタン、Windowsボタン、マイクを配置する(写真=左)。10型クラスのWindowsタブレットで、画面の下ではなく、上面にWindowsボタンを備えている製品は珍しい。下面はストラップホールのみで、インタフェース類はない(写真=右)
tm_1410_s50_09.jpgtm_1410_s50_10.jpg 左側面には、ヘッドフォンおよびヘッドセット共用端子、左スピーカー、microSDXCメモリーカードスロット、Micro HDMI出力、Micro USB 2.0が並ぶ(写真=左)。右側面には右スピーカーを内蔵しているのみだ(写真=右)
tm_1410_s50_11.jpg 充電はMicro USB端子から行うため、市販のタブレット対応USB充電器なども利用できる。付属のACアダプタ(5ボルト/2アンペア出力)は小型軽量だ

 内蔵のリチウムポリマーバッテリーによるバッテリー駆動時間は約7.0時間(JEITA 2.0)、充電時間は約6.0時間(電源オフ時)だ。充電はMicro USB端子で行う。付属のACアダプタはサイズが27(幅)×43(奥行き)×43(高さ)ミリ、重量が本体のみで48グラム、USBケーブル込みで80グラムだった(いずれも実測値)。小型軽量なので、携帯してもじゃまにならない。

 付属のBluetoothキーボードは、約17.5ミリピッチ/約1.5ミリストロークのキーボードとタッチパッドを搭載している。タブレット本体に合わせた専用設計のキーボードで、スタンドとカバーも兼ねた仕様だ。これにより、ノートPCのようにも利用できる。


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