先月アップルはiPhone 6、iPhone 6 Plus、iPhone 5sのSIMフリー版各モデルを約1割値上げしました。円安の影響とみられています。
これまでにも、アップル製品が円安の影響を受け、価格改定したケースがありました。2013年5月末には、iPadシリーズが最大1万6000円値上がりし、同年6月にはiMac、MacBook Pro、iMac miniも値上げしています。
気になる現在の為替相場は、12月に入って円安がさらに加速。12月4日には一時1ドル120円台をつけ、約7年4カ月ぶりの円安水準に。1カ月ちょっとで10円ほど円安ドル高が進むハイペースです。
市場では今後も円安傾向の見方が強いとのことなので、近いうちにiPhoneだけでなく、iPadやMacシリーズの価格も引き上げられる可能性があります。また、App StoreやMac App Storeのレート改定も時間の問題かもしれません。
現在、アプリの最低価格は0.99ドル=100円ですが、過去にアップルは為替の変動にあわせ、アップル独自の為替レートである“アップルレート”も改定してきました。OANDAの為替レート履歴を参照しつつ、App Storeの価格改定を重ねてみましょう。
1、2008年7月 App Storeサービス開始 最低価格0.99ドル=115円
2、2011年7月 初めての価格改定。円高により、0.99ドル=115円→85円へ値下げ
3、2013年6月 開発者がアップルレートを0.99ドル=85円か100円で選択可能に
4、2013年10月 約2年ぶりの価格改定。円安により、すべてのアプリを0.99ドル=85円→100円へ値上げ
チャートからも分かるように、アップルレートは実際の為替レートから数カ月程度遅れて反映されます。最近の急激な円安傾向が今後どう反映されるか不明ですが、数カ月以内に0.99ドル=115円へ戻るか、新たに120円の価格設定がされる可能性もあります。
アップルレートは見直しが不定期にされ、突然価格が改定される点が特徴です。アプリの有料アドオンも同時にレートが反映されるため、ゲーム内課金やアプリ独自のコインのまとめ買い、Mac App Storeでの高額アプリの購入などは、時期を見極める必要がありそう。
現在の為替が119円台なので、0.99ドル=100円はかなり割安に感じられますね。アプリごとのセールは別として、ひとまず当分の値下げはありえないので、「買いたい時が買い時」と思い切ってもいいのかも?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.