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» 2015年03月02日 23時00分 UPDATE

Mobile World Congress 2015:Intel、LTEモデムも統合した“SoFIA”世代と14ナノ“Cherry Trail”世代の「Atom x3/x5/x7」を正式発表

「x3」「x5」「x7」と3系統に分かれたAtomの新世代ラインアップが登場。その処理性能は最大で従来モデルの2倍に達する。

[ITmedia]

ラインアップはSoFIAな「x3」とCherry Trailな「x5/x7」

 Intelは、スペイン・バルセロナで開催中のMobile World Congress(MWC) 2015にて3月3日(現地時間)、モバイルプロセッサ「Atom」の新しい製品ラインアップを正式発表した。Atomの新ブランドについては、2月25日(米国時間)に「Atom x7」「Atom x5」「Atom x3」の名称と、それぞれが想定するデバイスについて公開している。

 今回登場するAtomは、「Atom x3-C3130(3G)」「Atom x3-C3230RK(3G)」「Atom x3-C3440(LTE)」「Atom x5-8300」「Atom x5-8500」「Atom x7-8700」の6モデルだ。それぞれの主な仕様は以下の通りになる。

kn_atomx357_01.jpg Atom x3シリーズの主な仕様

kn_atomx357_02.jpg Atom x5とAtom x7シリーズの主な仕様

 Atom x3は、開発コード名「SoFIA」と呼んでいたシリーズで、低価格のスマートフォンやファブレット、タブレットへの搭載を想定している。64ビット長命令に対応し、長時間のバッテリー駆動が可能だ。プロセスルールは28ナノメートル。

 OSはAndroidまたはモバイル版のWindowos 10をサポートする。3GまたはLTEモデムをSoCに統合するほか、無線LAN、Bluetooth、GPS(GNSS)が利用できる。LTE対応のAtom x3-C3440ではNFCもサポートする。なお、統合するグラフィックスコアは、ARMのMaliシリーズを採用する。

kn_atomx357_03.jpg 新しいAtom各シリーズと搭載するデバイスの価格との関係。Intelは個人向けデバイスの購入選択において価格、ブランド、性能、ディスプレイサイズの優先度が高く、次いで利用できるモデム、カメラ、重さ、解像度、バッテリー駆動時間が続くと分析している

kn_atomx357_10.jpg Atom x3シリーズは、3G対応モデルとLTE対応モデルを用意する

 Intelが測定したベンチマークテスト「MobileXPRT 2013」では、MediaTekのMT6582(1.3GHz、4コア4スレッド)とQualcommのMSM8226(1.2GHz、4コア4スレッド)のスコアを1とした相対結果で、Atom x3-C3130は1.5、Atom x3-C3230RKは1.8を出している。また、QualcommのMSM8916(1.2GHz、4コア4スレッド)のスコアを1とした相対結果で、Atom x3-C3440は1.6に達している。

kn_atomx357_04.jpg MediaTekのMT6582とQualcommのMSM8226のスコアを1としたMobileXPRT 2013の相対結果

kn_atomx357_05.jpg QualcommのMSM8916のスコアを1としたMobileXPRT 2013の相対結果

kn_atomx357_06.jpg Atom x3シリーズを搭載した製品を予定しているベンダー

 Atom x5とAtom x7は、開発コード名「Cherry Trail」と呼んでいたシリーズで、ハイエンドタブレットや薄型軽量な2in1 PCへの搭載を想定している(Intelの構想では価格が350ドル前後からAtom x7シリーズで250ドル前後まで、Atom x5シリーズで200ドルまでのデバイス)。

 こちらも64ビット長命令に対応するほか、グラフィックスコアとして第8世代のIntel Graphicsを統合する。このグラフィックスコアでは、実行ユニットをAtom x5シリーズで12基、Atom x7シリーズで16基組み込む。

kn_atomx357_09.jpg “Cherry Trail”の構成図

 OSはAndroidに加えて、“フル機能”のWindowsも対応する。また、ともに外付けのモデムモジュールを用意して3GとLTEのデータ通信に対応する。LTEではカテゴリー6をサポートして、下り最大300Mbpsのデータ通信が利用できる。

 Intelが行ったベンチマークテストでは、Atom Z3795(1.59GHz/最大2.39GHz、4コア4スレッド)と比べてAtom x7-C8700(最大2.4GHz、4コア4スレッド)はGFXBenchで2倍、3DMark Ice Storm Unlimitedで50%増のスコアを出した。

kn_atomx357_07.jpg GFXBenchと3DMark Ice Storm UnlimitedでAtom x7-C8700とAtom Z3795のスコアを比較する

 Atom x5シリーズとAtom x7シリーズを採用するデバイスの開発は、現在ASUS、Acer、Lenovo、Dell、東芝、Hewlett-Packardで進めており、2015年第1四半期には最初の製品が登場する予定だ。その価格は119〜499ドルを想定している。

kn_atomx357_08.jpg Atom x5シリーズ、Atom x7シリーズを採用するデバイスの開発は主なPCメーカーで現在進んでいる

 また、Intelは、開発中のLTEモデムモジュール「Intel XMM 7360」の概要についても公開している。Intelとして第3世代となるLTEモジュールで、3xキャリアアグリゲーションに対応して下り最大450Mbpsのデータ転送が可能になる。さらに、LTE Broadcast (eMBMS)とVoice over LTE(VoLTE)、デュアルSIMもサポートする。Intel XMM 7360と搭載したデバイスは2015年第2四半期に登場する予定だ。

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