コンパクトなボディーにデスクトップ向けCPUを搭載している本製品だが、実際の性能はどうだろうか。ベンチマークテストで性能を確認してみよう。
評価機の構成は、Core i7-6700、CPUクーラーがNoctua NH-L9i、メモリ16GB、メインデータストレージが256GB SSD(Plextor M8Pe)、OSが64bit版Windows 10 Home(DSP版)という内容だ。
CINEBENCH R15のCPUスコアは817で、Core i7-6700を搭載したPCとして妥当なスコアだ。3DMarkのSkyDiverのスコアもやはり4724とCore i7-6700搭載機として十分なスコアが出ており、CPU、GPUともにパフォーマンスはしっかりと発揮できているといえる。
メインデータストレージに採用しているPlextor M8Pe(PX-256M8PeG)は、シーケンシャルリードが2000MB/秒、シーケンシャルライト900MB/秒といった公称スペックだが、CrystalDiskMarkのテストでもそれに近いスコアが出ており、こちらもやはりSSDの性能をしっかりと発揮できていると判断できる。
静音性も優秀だ。動作中はアイドル時でもファンはしっかり回っているが、感覚的には空調機器程度といったところ。CPUクーラーの吸気口の正面以外に向いていれば、意識すれば分かるという程度の動作音だ。高負荷をかけてもほとんど変化はない。
FINAL FANTASY XIV:蒼天のイシュガルドベンチマーク(DirectX11/標準品質/1280×720ピクセル)を15分ループ再生させて、GPU-ZでGPU温度(CPU)の変化を見てみたが、最高でも58度と低い水準に保たれており、その直後に実行したベンチマークのスコアも特に変化は見られなかった。Core i7-6700はBTOで選べる最高性能のCPUだが、放熱性能は十分に余裕が感じられ、無理して詰め込んだという印象はまったくない。サイコムが推奨するNoctua製CPUクーラーの性能の良さも大いに貢献しているのだろう。
前面最上部正面10cmの距離からの測定(室温26度) | |
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アイドル時: | 35.4dB |
低負荷時: | 35.5dB |
高負荷時(3DMark): | 35.6dB |
高負荷時(CINEBENCH): | 35.6dB |
評価機は、最高性能スペックの構成だったが、ベンチマークテストではだけでなく、放熱性能、静音性まで含めて優秀であることが確認できた。防じんフィルターや高性能CPUクーラーの採用も効果的で、Mini-STXフォームファクターのポテンシャルを生かし切り、完成度高く仕上がっている。
最小構成は税込で4万4360円(OSなし)から用意されている。10月31日までBTOオプションでCrucialのMX300(275GB/525GB)が割り引きになるキャンペーンも展開されており、買い得な価格で購入できるのもうれしい。これまで省スペースPCの性能や構成の自由度の低さに不満を感じていた方にはぜひ検討してもらいたい製品だ。
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