“2年縛り解け”ユーザーの獲得で明暗――9月契約数

» 2009年10月07日 15時36分 公開
[後藤祥子,ITmedia]
グループ名 2009年9月純増数 累計
NTTドコモ 6万6000
 2in1:−2900
5518万6500
 2in1:43万5300
KDDI 10万2300 3123万2700
ソフトバンクモバイル 10万8000
 ダブルナンバー:1300
2131万6900
 ダブルナンバー:2万5100
イー・モバイル 8万8200 189万7700
携帯総計 36万4500 1億963万3800

 電気通信事業者協会(TCA)が10月7日、2009年9月末の携帯・PHS契約数を発表した。携帯電話の累計契約数は1億963万3800。9月はドコモとauが導入した新販売方式の“2年縛り”が最初に解けるタイミングと重なり、これが純増や番号ポータビリティの利用状況にも影響した。

 各キャリアごとの純増数では、10万8000の純増を獲得したソフトバンクモバイルがトップを獲得。同社では、「iPhone 3GSの販売が変わらず好調であることや、ホワイトプランの基本料が最大10カ月無料になる『のりかえ割』が好評」(ソフトバンクモバイル広報)なことから、純増トップを獲得できたと見ている。

 2位は純増10万2300と、ソフトバンクモバイルに肉薄したKDDIが獲得。夏モデルが出そろったことや、月額390円で指定した3件までのauケータイへの国内通話料が24時間無料になる「指定通話定額」が好調に推移し、純増数を伸ばしたという。

 “2年縛り解け”で大きな影響を受けたのがドコモだ。同社は2年前の8月22日に新販売方式を導入し、この9月が契約更新月のタイミングと重なった。「契約更新時期がちょうど今のタイミング。解約が増加して純増数が伸び悩んだ」(NTTドコモ広報)。

 ただ、契約更新時期を迎えるユーザーの数は今をピークに減っていくことから、今後は影響も少なくなると見ている。また、9月中旬から開始した、端末全機種について最大1万5000円を割り引く「チェンジ割」などの施策で巻き返しを図るとしている。

Photo 純増数の推移
Photo 純増シェアの推移
MNP利用状況 差し引き
NTTドコモ −4万1000
KDDI 1万9600
ソフトバンクモバイル 2万1500
イー・モバイル −200

 番号ポータビリティの利用状況は、KDDIが1万9600、ソフトバンクモバイルが2万1500件の転入超過で、ドコモが4万1000、イーモバイルが200の転出超過となった。

Photo MNPの利用状況

PHSは4万2200の純減

ウィルコム 2009年9月純増 累計
PHS −4万2300 443万4900
WILLCOM CORE 3G 6900 5万9600
−3万5400 449万4400

 データ通信分野で厳しい競争が続いているウィルコムは、PHSが4万2200の純減。WILLCOM CORE 3Gは6900の純増だが、PHSの純減分を補いきれなかった。同社は紹介キャンペーンの延長や、高校生を対象とする「新ウィルコム定額プランS」のアピールなどで巻き返したいとしている

 なお9月には、モバイルWiMAX事業を展開するUQコミュニケーションズが初めて契約数を発表。9月末時点の契約数は2万1700となっている。同社は四半期ごとに契約数を発表する予定で、次回の発表は12月末になる。

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