躍進するAndroid端末、スマートフォンの3割に――ジーエフケー調べ

» 2010年10月27日 00時10分 公開
[ITmedia]

 ジーエフケー マーケティングサービス ジャパンが10月26日、携帯電話市場の販売動向を発表。これまでiPhoneの独壇場だったスマートフォン市場で、Android端末が存在感を示し始めていることが分かった。

 携帯電話の販売台数は、割賦販売制度の導入以降、2008年、2009年と前年比2桁減になるなど低迷していた。しかし、スマートフォンの好調な販売が市場を活性化させ、2010年の第1四半期(4〜6月)には約3年ぶりにプラス成長に転じた。2010年の第2四半期(7〜9月)も前年比1.3%増となるなど、市場は回復基調にある。

 市場を牽引しているのは、iPhoneやAndroid、Windows Mobile、BlackBerryなどのスマートフォン。2009年1月には、この4種のOSを搭載した端末のシェアは携帯電話全体の2%に満たなかったが、2010年4月には10%を越え、2010年9月には16%に達した。

Photo 携帯電話の総販売数に占めるスマートフォンの割合は、9月に16%に達した

 スマートフォン市場はiPhoneシリーズの発売以降、キャンペーン効果や認知度の向上で急成長を遂げ、2010年9月末時点の累計販売台数が、すでに2009年通年の総販売台数を上回っている。

 また、スマートフォンでキャリアメールが使えるようになるなど、ユーザーが乗り換えやすい環境が整ってきたことや、ソフトバンクモバイル、NTTドコモに続いてauがコンシューマー向けスマートフォンを投入し始めたことなどから、今後も市場の成長が期待できるとしている。

 フィーチャーフォン(従来型端末)については、販売台数の落ち込みが徐々に緩和されつつあるものの、依然として前年割れが続いており、第2四半期(7〜9月)は前年比7%減となった。スマートフォンが販売台数を押し上げ、市場全体は回復傾向を示しているが、フィーチャーフォンの減少傾向が続いていることから、ジーエフケーでは今後の携帯電話の市場規模について、年間約3500万台前後で推移すると予測している。

 販売チャネル別にスマートフォンのシェアを見ると、家電量販店では2010年9月に25%を超えたのに対し、携帯電話専門店では13.5%にとどまった。これは、家電量販店に情報感度の高いユーザーが集まっているためと推測される。携帯電話専門店についても、専門スタッフによるきめ細かいサービスが充実しており、スマートフォンの販売を伸ばすポテンシャルを十分に持つと考えられる。また、携帯電話市場の約7割を専門店が占めていることもあり、今後のスマートフォン市場の成長に大きな役割を果たすと予想される。

 なお、スマートフォンを携帯OS別にみると、ラインアップの増加に伴ってAndroid端末が急成長している。スマートフォンの中でAndroid端末が占める割合は、2009年第4四半期(1〜3月)には4%だったが、2010年第1四半期(4〜6月)には新端末の発売効果で40%に到達した。その後は30%弱で推移しているが、10月以降に各社がAndroid端末の新モデルを投入することから、今後のさらなる成長が見込まれる。

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