JAXAがまもなく13年ぶりの宇宙飛行士募集 宇宙コミュニティー「そらビ」の“宇宙飛行士部”とは?宇宙が身近になる時代(2/3 ページ)

» 2021年11月16日 08時51分 公開
[田中圭太郎ITmedia]

注目の部活動は「宇宙飛行士部」

 活動の柱となるのは、宇宙の分野で活躍している人による講演会などのイベントや、宇宙に関する部活動、それに情報発信だ。それぞれの活動の中心を「宇宙報道部」「宇宙カルチャー部」「宇宙飛行士部」の3つの部活動が担っている。

 「宇宙報道部」では、宇宙に関する情報などを発信。取材や記事の書き方を学べるほか、イベントに参加したゲストのインタビューなどを実際に記事化している。「宇宙カルチャー部」は自分たちで考えた企画でイベントを実施するもので、誰でも参加しやすい活動を目指す。

 3つの部活動の中で、最も本格的といえるのが「宇宙飛行士部」だ。JAXAの宇宙ステーション補給機こうのとりのフライトディレクターで、13年前の宇宙飛行士選抜のファイナリストでもある内山崇氏が顧問になり、未来の宇宙飛行士を輩出するための講座を実施している。

 設立イベントでは「レッスン0」として、宇宙飛行士を目指すために必要なことについて知ってもらおうと、内山氏によるトークセッションを開催。目標を達成するために必要な項目を可視化するマンダラチャートを使って、宇宙飛行士に必要な要素を8つに分解した。

 内山氏が提示した8つの要素は、自分の軸となる得意分野、オペレーションスキル、言語スキル、チームワークのスキル、精神力、体力、人間性、発信力。特に宇宙飛行士を目指すにあたって、得意分野を持つことの重要性を次のように説明した。

 「得意分野は宇宙飛行士になる前から、自分を支える軸になっているものです。この専門性で宇宙飛行士として活躍するという軸を1本持っていることが大事だと思います。科学者、技術者、医者、パイロットなどの仕事や研究などで、世界レベルを目指してほしいですね」

 このあと、会場を訪れた家族連れやオンラインの参加者は、マンダラチャートの作成を体験。内山氏が提示した8つの要素から1つを選んで、その要素を高めるために必要なことを3つだけオンラインの入力フォームに記入。数人の参加者のマンダラチャートを内山氏が講評した。

内山氏によるトークセッションを開催

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