薄いけど頑丈〜「A5405SA」、中身の秘密(2/2 ページ)

» 2004年04月20日 16時13分 公開
[後藤祥子,ITmedia]
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パーツや背面パネルの色にもこだわり

 一見すると盛り上がったように見える2色の背面パネル、背面パネルとおそろいの色のリングが付いたダイヤルキーなど、個性的なデザインのパーツ類も、こだわって作られている。

 背面パネルは奥行き感を出すために、透明なアクリルパネルの表と裏にフィルムを貼りつけるダブルインモールド成形という工法を採用した。イメージ通りの色になるかどうかは、表と裏に貼るフィルムの色の組み合わせが重要になるが、なかなか思った色に近づかなかったと佐古氏。「色の調整を指示すると、1時間後くらいにサンプルが上がってくる。それをまた調整して……という作業を繰り返した。最後には、裏からさらにシルク印刷を施して微調整を行っている」。

 外周に0.4ミリのリングが付いたダイヤルキーは、樹脂で成形した内側のキーにもう一度外周を作る、インサート成型方式で作られている。リングが付いたフィルムをキーに印刷する方法もあったが、リングが細すぎて少しでもずれると均質に見えず量産には向かないため、部品メーカーとあたためてきた新しい工法が採用された。

  • 透明感のある白は難しい〜INFOBARの「ANNIN」

 INFOBARの新色「ANNIN」も、出すのが難しい色だという。「白は透けて見える色なので、普通に印刷してパネルをかぶせただけだと、中の基板が透けて見えてしまう。透けるのを防ぐために、重ねて塗装したり別の素材で印刷してから処理するなどといった作業が必要になる」(モバイル通信技術部モバイル通信企画課の山下隆弘課長)。

 ANNINでは透けないようにシルバーの印刷をしているが、上から見ると最初は白だったのがグレーになってしまったりと、ANNINの透明感のある白を出すのは至難の業だったと話す。

 また白は、ほこりやくすみ、ゴミなどが目立ちやすく、「一番難しかったNISHIKIGOIの赤でOKなものも、白ではNGになってしまう」(山下氏)など、開発者だけでなく製造担当者も泣かせたようだ。

 そんな苦労を経て登場するANNINに「auさんも難しい色を選んでくれました(笑)」と山下氏。ただ、「ざらついたマグネシウムに高光沢な塗装をするのはタブーと言われる中、それをINFOBARとして製品化した実績がある。うちだからANNINを作れた」という自負は強い。

デバイスありきではなく

 A5405SAは、カメラは31万画素で背面液晶はモノクロ、メインディスプレイも流行のQVGA液晶ではない。スペックだけを見ると、今時の端末としての派手さには欠ける半面、ソフトの作り込みやデザインは、ターゲットの利用シーンを考えてこだわりぬいている。

 「最近の携帯電話は、カメラだったら画素数争い、液晶はいかに大きくて高精細か、バックアップのメモリは何を積んでるのか──などに注目が集まり、高スペックなデバイスだけを集めてきたような商品が氾濫している。ただ、本当にユーザーは、そればかりを求めているのか」(モバイル通信技術部モバイル通信課の長谷順子主任企画員)

 A5405SAは、そうした風潮に対する三洋マルチメディア鳥取の回答ともいえる端末だ。

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