5分で分かる、今週のモバイル事情5月29日〜6月4日

» 2004年06月04日 22時13分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

FOMA新モデル 3機種が発表

 NTTドコモはFOMAの新モデル、「N900iS」「P900iV」「F900iT」の開発を発表した(6月1日の記事参照)。従来の900iシリーズの後継機というよりも、N900iSはマイナーチェンジモデル、そしてP900iV、F900iTは特殊なハイエンドモデルに位置づけられている。

 F900iTは、Bluetooth機能とタッチパネル液晶を搭載。感圧型のタッチパネル液晶は、付属のスタイラスペンや指先での操作が可能。お絵かきや手書きメモなどが行える(6月1日の記事参照)。

 PDA型端末やPHSを除き、ドコモが携帯にBluetoothを内蔵するのは初めて。運転中の携帯利用の罰則を強化した改正道交法が成立したことで(6月3日の記事参照)、Bluetooth機能を使ったハンズフリー通話の必要性が増してきている。ドコモは、同社ブランドのBluetoothヘッドセットも発売する予定。

 今後ドコモは、非接触ICチップFeliCaを内蔵した“iC”シリーズも投入予定(4月15日の記事参照)。既に「P506iC」「SH506iC」「P506iC」の3機種がJATEの認定を取得している(6月2日の記事参照)。

広範囲に影響〜NTTコムの通信障害

 NTTコミュニケーションの電源設備に障害が発生し、数多くのサービスが5月31日から半日もの間、停止した(5月31日の記事参照)。

 約2万回線に及ぶ企業向けデータ通信サービス、約34万番号におよぶIP電話サービス、そして個人向けでもOCNやHOTSPOT、さらにドコモの定額制PHSサービス「@FreeD」にまで影響が及んだ(5月31日の記事参照)。ネットワークの重要性と、リスク分散の必要性が改めて認識された障害だった(6月4日の記事参照)。

ソニー、PDA海外市場から撤退

 来日した英Symbian CEOの「PDAは死んだ」という言葉を裏付けるかのように、ソニーは海外のPDA市場からの撤退を発表した(6月2日の記事参照)。

 ソニーはPalm OSを搭載した「CLIE」を発売しており、Palm OS開発元のPalmSourceにとって、ソニーは2番目に大きなライセンシー。

 世界的に、高機能なスマートフォンの市場が成長するなか、PDA市場は停滞が続いている(6月2日の記事参照)。

Linux携帯がついに登場

 携帯電話の機能向上に伴うソフトウェアの開発コスト・開発期間の増加を食い止めるため、各端末メーカーはアプリケーションのプラットフォームを整備、共通化しようとしている。

 英Symbianが提供するSymbian OSは、携帯の汎用OSとして強固な地位を築きつつある(6月3日の記事参照)。国内では、富士通と三菱電機がFOMA向けに採用することを発表している(3月24日の記事参照)。

 NECは、Linux OSを搭載した携帯電話の試作機を展示した(6月2日の記事参照)。あくまで開発コスト削減と開発期間の短縮が目的であり、ユーザーはLinuxを意識せずに利用できる。NECはパナソニック モバイルコミュニケーションズと共同で開発を進めており、2004年度中には商用化の予定。

さて、来週は?

 6月10日には、「モバイルマーケティングカンファレンス」が開催される。iモード企画部長の夏野剛氏の講演も予定されており、間近に迫ってきた“iCシリーズ”の片鱗も明かされるかもしれない。一部報道によると、先日行われた講演で、NTTドコモで端末開発を担当する千葉耕司氏から、FeliCa対応となる最初のFOMAは「F900iC」だという言葉も飛び出したという。

 また来週末には、“ロンドンシックなデザイン”を特徴とした東芝製au端末「A5506T」の発売も予定されている。

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