ITmediaで毎週お届けている「携帯販売ランキング」、今回は特別版として“年間ランキング”を掲載しよう。
記事作成にあたっては、マーケティング会社GfK Japan調べによる全国3500店舗の量販店のPOSデータを集計した。なお集計の都合上、1月1日から11月31日までのデータになっている点は了承いただきたい。
順位 | 機種名 | メーカー | 発売年月日 |
---|---|---|---|
1 | N505iS | NEC | 2003/12/10 |
2 | P900i | パナソニックモバイル | 2004/2/29 |
3 | N900i | NEC | 2004/2/22 |
4 | N505i | NEC | 2003/7/4 |
5 | P505iS | パナソニックモバイル | 2003/11/1 |
6 | F672i | 富士通 | 2003/9/5 |
7 | SH505iS | シャープ | 2003/12/12 |
8 | SH900i | シャープ | 2004/3/20 |
9 | SO505iS | ソニー・エリクソン | 2003/12/12 |
10 | N252i | NEC | 2003/10/31 |
ドコモのランキングでトップに立ったのは、昨年末にリリースされた「N505iS」。NEC初のメガピクセル携帯であり、撮った顔写真が簡易アニメになる「フェイス機能」なども備えた端末だ。
505iSシリーズが発売された頃は、携帯のカメラが進化を続ける最中。例えば「D505iS」が“ついに200万画素ケータイ登場”(100万画素スーパーCCDハニカム)ともてはやされるなど(2003年10月3日の記事参照)、カメラの画素数が話題になった。
そんな流れの中で、NEC伝統ともいえるオーソドックスな折りたたみスタイルに、メガピクセルカメラを搭載してヒットしたのが「N505iS」。「N505i」でも採用された“ディズニーモード”を継承し、ディズニーファンにも人気があった。販売ランキングでも、9月頃までトップの座を保つなど(9月17日の記事参照)、まさに「一時代を築いた」端末といえるだろう。
2位には、900iシリーズの「P900i」が入った。オートフォーカス機能付きのメガピクセルカメラを搭載し、カスタムジャケットの採用が話題になった端末だ。
900iシリーズ向けには「ドラゴンクエスト」「ファイナルタンタジー」を始め、ファミコン時代の懐かしいゲームが携帯アプリとして多数移植された。「携帯スペックの高機能化」を、ユーザーにまざまざと見せつけた端末群といえる。それまでいまひとつだったFOMA人気の“火付け役”となったシリーズでもあり、FOMAの歴史を語る上で欠かせない存在になった。
メーカー別にランキングを見ると、NECとパナソニック モバイルコミュニケーションズの一騎打ちといった様相。ただし、一部の調査結果ではNECが第3四半期の国内携帯出荷台数でシェアを落とすなど(12月14日の記事参照)、不振もささやかれている。来年もヒット端末を出せるか、注目だ。
順位 | 機種名 | メーカー | 発売年月日 |
---|---|---|---|
1 | A5503SA | 三洋電機 | 2003/12/1 |
2 | A1402S | ソニー・エリクソン | 2004/2/1 |
3 | A1304T II | 東芝 | 2004/1/1 |
4 | A5405SA | 三洋電機 | 2004/3/1 |
5 | A5403CA | カシオ計算機 | 2003/12/1 |
6 | A5401CA II | カシオ計算機 | 2003/11/1 |
7 | W21H | 日立製作所 | 2004/3/1 |
8 | A5506T | 東芝 | 2004/6/5 |
9 | A5501T | 東芝 | 2003/10/1 |
10 | A1303SA | 三洋電機 | 2003/7/1 |
auのランキングは、「A5503SA」がトップの座に就いた。日本初となる“FMチューナー内蔵ケータイ”であり、BREWアプリに対応、EZナビウォークにも対応したハイエンドモデルだった。多機能ながら厚さ20ミリと薄型に仕上げた点も注目された。
ドコモが505iSシリーズや900iシリーズで話題を振りまく中、KDDIが2003年の冬モデルとして打ち出したのが「EZナビウォーク、FMラジオ、そしてデザイン」だった。A5503SAはその思想をくんだ代表的な端末として、ユーザーの人気を博した。ITmediaの販売ランキングで見ると、カラーバリエーション登場の効果もあってか発売7カ月後の7月から10月にかけてトップを獲得するなど、息の長い人気となっている。
KDDIは同機種の開発にあたり、ラジオ放送局とも協調した取り組みを見せた(2003年12月12日の記事参照)。これは、後にKDDIが1セグメント放送などで放送事業者と提携を目指す際の、一種のモデルケースとなった。その意味では、いわゆる「通信と放送の融合」の先駆けだったともいえる。
2位には、今年2月に発売の「A1402S」が入った。発売時のうたい文句は、「QVGA液晶を搭載しながら、世界最小サイズのケータイ」。“重ね着感覚”の「Style-upパネル」にも対応しており、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製らしいスマートなデザインがユーザーの支持を集めた。
カメラは34万画素CMOS、EZナビウォークにも非対応と、決して機能面でハイエンドのモデルではなかったが、小柄なデザイン+QVGA液晶で勝負できることを示した。「INFOBAR」「talby」などデザイン重視の機種をリリースした、KDDIらしい端末だったといえるかもしれない。
メーカー別に見ると、三洋電機と東芝が3機種ランクイン。三洋電機は5月末の実績で、「auトップシェア」であることをうたっている(7月22日の記事参照)。
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