実験開始で、見えてきた「イー・アクセスの携帯」(2/2 ページ)

» 2005年01月06日 14時48分 公開
[杉浦正武,ITmedia]
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 音声通話が定額にできない理由は、イー・アクセス発の通話が特定の事業者の網に着信すると、そこで事業者間の接続料が発生してしまうためだ。

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 逆にいえば、通話がイー・アクセスの網内で完結すれば、料金は抑えられるということ。イー・アクセスユーザー同士の通話は定額制、というサービスも期待できそうだ。

 コンテンツは、以前話題になったように“オープンプラットフォーム”“非囲い込み戦略”を標榜する(2004年10月21日の記事参照)。イー・アクセスはあくまでプラットフォーム事業者で、コンテンツのレイヤーは水平分離するという考え方だ。

 ただし、それが「キャリアとしてコンテンツ課金プラットフォームを提供しないということか」との質問には、「まだ結論を出していない」(種野氏)と話すにとどめた。

2005年免許取得、2006年開始

 サービス開始のスケジュールは、番号ポータビリティ開始の年でもある2006年を予定している。「順調にいけば、今年中には(1.7GHz帯の)免許が取れることになる」(千本氏)。免許が取得できた段階で、モバイルを担当する企画会社イー・モバイルを事業会社化し、サービスを開始する考えだ。

 帯域は、従来の主張どおり1.7GHz帯を利用し、800MHz帯は要求しない。「ソフトバンクのように、新規参入があるごとに周波数割当を全部やり直せといっていたら、周波数政策は成立しない」(同)。

 帯域は確かに不利になるかもしれないが、その分既存キャリアとローミング契約を結ぶようにするなり、基地局の設置されている鉄塔を新規にも開放するなりして、対等な競争条件は整備できるはずだとした。

 ちなみに、イー・アクセスは当初東名阪など大都市を中心にサービスを開始する予定でいる。もちろん最終的には全国展開するつもりだが、当面は地域を限定したサービスになる見込み(2004年12月27日の記事参照)。そのため、既存事業者とのローミングを望んでいるという事情がある。

ファイナンスで3000億円を調達へ

 イー・アクセスは現在、黒字経営を実現している(2004年11月12日の記事参照)。累損も一掃し、有利子負債を圧縮して「無借金経営に近いところまできた」(千本氏)。だが、移動体事業への進出は、新たな借り入れを必要とする。

 同事業に投じる金額は、従来「数千億円の下の方」とアナウンスされていたが、今回千本氏の口から「3000億円ぐらいは覚悟している」という数字が出た。これは、全国の9割をカバーできるサービスを想定しての数字という。

 同社エリック・ガンCFOは「現在はファイナンスの計画はない」とコメントする。あくまで免許が下りてから、資金調達を行うようだ。一部上場企業となった今、借りられるかどうかは心配していない様子。「イー・アクセスには、現預金が400億円ある。フリーキャッシュフローは80億円から100億円程度。レバレッジ(=てこの作用。少ない資金で大きな取引をする)をかけられると考えている」(同)

 千本氏は、移動体の市場は現在8兆5000億円あり、今後さらに10兆円の市場になるとにらむ。事業開始後は、この市場で「10%のシェアを目指す」と意気込みを見せた。

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