ではG'zOne W42CAのカメラ機能を改めて確認しよう。
基本的なテイストはW41CAと同じだが、カメラ位置が背面のディスプレイ裏に移ったことや、ディスプレイがワイドではなく普通のQVGAということから、よりシンプルなものとなっている。なおカメラの起動は2秒弱となかなか早い。
画面構成は、カシオ計算機製端末おなじみのインタフェースで、VGA以上の画像サイズでは横位置の撮影となる。
W21CAからW41CAの流れと少し違うのは、選択できる撮影画像サイズが少なくなり「PCモード/ケータイモード」という区別がなくなったこと。G'zOne W42CAでは、1つのモードで画像サイズを切り替えて使用する。
端末を横に向けて撮影するときは側面のシャッターボタンが使えるが、半押しによるAFロックはなくなった。こちらは基本的に横位置でもセンターキーを押して撮ると思えばいいだろう。なお[EZ]キーがAFロックに割り当てられているので、これを上手に使うべし。
撮影モードは、カシオ端末らしく「ベストショットモード」や「ビジネスショット機能」が用意される。ビジネスショットは矩形のものを撮ると自動的にエッジを検出し、回転・トリミングしてくれる機能で、名刺や時刻表などをメモがわりに写真を撮っておきたい場合などに便利だ。
撮影までにかかる時間もほどよく短めだ。シャッターを押すとすぐ保存画面になる(自動保存:オフの場合)。保存までにかかる時間は、UXGA(1600×1200ピクセル)/FINE設定で約9.5秒。SXGA(1280×960ピクセル)では約7.5秒、VGAでは約2.5秒となる。VGA以下のサイズなら、ほとんどストレスなくさくさく撮れる感じだ。
G'zOne W42CAで注意すべきは記録メディアだ。
たいていは内蔵メモリ(約50Mバイト)で済むだろうが、UXGAサイズでどんどん撮りたいときは外部メディアを使いたくなる。ただし、メディアはminiSDよりさらに小さなmicroSDカードを用いる。microSDカードはカード単体で手にしたら10秒でなくしそうなほど小さい(2006年6月2日の記事参照)し、バイト単価や現在の普及率を考えるとちょっと敬遠したくなる。
しかもカードスロットはバッテリーを外したその中にある(防水性能確保のため)。そのため日常的に着脱することはほとんど考えられていない。撮影画像をPCに取り込みたい場合は、大容量のmicroSDを本体に差し、PCと本体をUSBケーブルで接続して行うのが得策だろう。なお、KDDIのPC向けライブラリソフト「au MusicPort」(2006年1月20日の記事参照)を使えば、容易に画像も取り込める。
そのようなわけで、G'zOne W42CAは防水&タフネス性能を重視した端末だからといって、カメラ機能を犠牲にはせず、それどころかW41CAよりよいところも多数あった。
もちろん207万画素と特別に高機能というわけではなく、一般的なデジカメと比べてしまうと画質面は劣る。しかし季節柄、アウトドアの友として写真撮影を行うには、けっこう遊べそうなカメラ機能を持っているといえるだろう。
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