これでなんとか「航海に使えるハンドコンパス」相当の使い勝手をG'zOne W42CAの電子コンパス機能に持たせることができた。しかし、もう1つ改善しておきたいポイントがある。それは、TYPE-Rで電子コンパスを使ったときに感じた「夜間は液晶パネルの輝度が明るすぎて、肝心の目標を捉えられなかった」と書いた欠点だ。
G'zOne W42CAには「配色設定」が用意されていて、その中の「ブラック」は黒を基調とした配色がなされている。このモードなら夜間でもまぶしくないと思ったのだが、実際に使ってみると白い文字が輝いてどうしても視界を遮ってしまう。この状況は輝度が微灯モードになっても変わらない。
そこで、ここにも「ひと工夫」を加えてみる。といっても具体的な作業内容は「測的目標捕捉照準」ほどではない。単に“赤いフィルター”でディスプレイを覆うだけである。
このカスタマイズで赤いフィルターの素材が入手できたのなら、一緒にLEDライトにも同じような工作を施しておきたい。G'zOne W42CAには撮影補助用のライトが内蔵されているが、この輝度が夜間航海で海図を見るのに十分“すぎる”ほど明るい。都合のいいことに、膨張型ライフジャケットのポケットにG'zOne W42CAを入れて液晶ディスプレイの部分だけ出した状態でLEDを点灯させるとちょうど手元の部分が照らされるうえに両手が自由に使えるので、夜間の作業灯として実に重宝する。
ただし、白色のLEDで照らした海図を見ているとLEDを消したときに視界がまったく利かなくなってしまう。通常、暗い作業場所で照明を使うときは目に刺激の少ない「赤灯」を利用する(戦争映画の軍艦や潜水艦でこのようなシーンを見ることが多いだろう)。そこで、この部分にもメインディスプレイと同じように赤色フィルターを被せることにする。
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