ドコモがHSDPAならではのサービスとして投入したのが「ミュージックチャネル」。あらかじめ聞きたい番組を登録しておくと夜中に番組がプッシュ配信され、いつでもどこでもラジオ感覚でトークや音楽を楽しめるというものです。
今回は、このサービスの概要や使い勝手、auの同様のサービス「うたキャス」との比較をリポートします。
ミュージックチャネルは、トークの合間に音楽が差し挟まれる、ラジオのDJ番組のようなコンテンツです。9月25日の時点で8番組がラインアップされています。
番組名 | 配信 |
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アーティスト公式チャネル | 土曜日更新 |
iまるステ新曲キキ放題 | 水曜日更新 |
avex♪ミュウモ・チューン | 金曜日更新 |
BEING GIZAチャネル | 水曜日更新 |
MUSIC HYPER MARKET | 土曜日更新 |
USENエンタメランキング | 火曜日更新 |
レコ直♪エンタメランキング | 木曜日更新 |
World Music Param | 木曜日更新 |
J-WAVEのDJ番組をそのまま配信する「MUSIC HYPER MARKET」に登録してみたところ、予想以上に音質がよく、ふだんラジオを聴く機会が少ない私には楽しめるものでした。データが端末内に保存されるため、電波状況を気にせず楽しめるのも便利です。
ミュージックチャネルのデータは区切りのいいところにチャプターが入っており、十字キーの左右でチャプター間の行き来が可能。端末を閉じた状態でもサイドキーの長押しでチャプター間を移動できます。
ながら機能については、着うたフルやSD-Audio用のオーディオプレーヤーと同等で、ミュージックチャネルを聞きながらのメールの送受信やiモードサイトの閲覧、フルブラウザによるPCサイトの閲覧が可能。ただiアプリは起動できないので、iアプリゲームやサードパーティ製のフルブラウザアプリを利用しながら番組を聞くことはできません。
ミュージックチャネルを聞いているときにメールや通話が着信すると、それぞれの着信音に切り替わって番組は中断されます。通話やメールが終わっても自動で再生は再開しないので、決定キーを押して再開する必要があります。
なお、番組の再生については、再生可能な期間を設定している場合と再生回数を制限している場合があり、再生回数を制限している番組では、番組の途中でプレーヤーを終了させると、それが1回とカウントされてしまうので注意が必要。メールや通話、iモードなどを利用する分にはマルチタスクでミュージックチャネルを一時停止にしておけばいいのですが、iアプリを利用するとなるとミュージックチャネルを終了させなければならず、これが1回とカウントされてしまうのは、不便なところです。
じつはKDDIも、同様のサービス「EZトークコレクション」(4月5日の記事参照)を今年の4月から提供しています。端末にコンテンツをダウンロードして聞くというスタイルは同じですが、力のいれ具合ではEZトークコレクションに軍配が上がりそうです。
コンテンツのラインアップを見ると、EZトークコレクションの音楽コンテンツは「ラジオ・トーク」が4サイト、「音楽」が4サイト。ミュージックチャネルとサイト数は同じですが、配信しているコンテンツの数はEZトークコレクションのほうが多く、内容も多彩です。ユーザーインタフェースもEZトークコレクションのほうが凝っており、コンテンツ購入をプレーヤー上のボタンから直接行えるなど工夫しています。今のところミュージックチャネルが勝っているのは、1コンテンツ当たりの時間が40〜50分と長いところでしょうか(EZトークコレクションは1コンテンツ約10分程度)。
ミュージックチャネルはまだ始まったばかりのサービスであり、今春に始まったEZトークコレクションと比べるのは酷かもしれませんが、ラインアップ次第ではHSDPAならではのコンテンツの1つになりうる気もします。今後のラインアップの拡充に期待したいところです。
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