データ通信カード「WS008HA」がExpressCardになった理由:「WS008HA」開発陣インタビュー(1/2 ページ)

» 2006年12月04日 20時37分 公開
[平賀洋一,ITmedia]

 ウィルコムが11月16日に発売したハギワラシスコム製のデータ通信カード「WS008HA」は、接続インタフェースExpressCard/34を用いる初のAIR-EDGE端末だ。また、W-SIMを使用するWILLCOM SIM-STYLE対応としては初めてのカードスロット型でもある。

 製品にはW-SIM「RX410IN」が付属し、最大4xでのパケット通信(128kbps)が可能だ。また、今後発売される予定のW-OAMに対応したW-SIM「RX420AL」にも対応。さらに、WS008HA単体の販売も行い、手持ちのW-SIMも利用できる。

 さまざまな新しい面を持つWS008HAについて、ウィルコム 営業開発部 企画マーケティンググループ 課長 満尾雄二氏と、同 企画マーケティンググループ 係長 清水亮司氏に話を聞いた。

photo ウィルコム 営業開発部 企画マーケティンググループ 課長 満尾雄二氏(右)。同グループ 係長 清水亮司氏

なぜ、ExpressCard/34なのか?

photo 「WS008HA」

 同社のデータ通信端末(AIR-EDGE)には、PCカード型のさまざまな製品があるほか、USB接続タイプの「DD」、SDカードスロットを用いる「AH-S101S」がある。なぜ、WS008HAではExpressCard/34を採用したのだろうか?

 「各メーカーから、カードスロットとしてExpressCardを搭載したPCが数多く登場しています。中にはExpressCardしかついていないという製品も出てきた。これからのカードスロットはExpressCardが中心になります。そこで、新しい規格に対応する先取り感のある製品として企画しました」(満尾氏)

 「発表後にWPC TOKYO 2006に出展しましたが(10月18日の記事参照)、来場されたほとんどの方に“なんでExpressCardなの?”“PCカードタイプはないの?”と聞かれました(笑)。ただ、ユーザーが思っている以上にExpressCardは普及していて、ほとんどのPCメーカーがExpressCardの搭載を進めています。PCカードと併設する場合もありますが、コンシューマ向けに出荷するノートPCはすべてExpressCardのみ対応というデルやアップルのようなメーカーもあります。こういった状況ですから、ある程度のラインアップを用意しているPCカード型ではなく、今後の普及が期待できるExpressCard型の製品を考えました。また、ExpressCardにはスロットの幅によってExpressCard/34とExpressCard/54の2つのタイプがありますが、どちらでも使えるExpressCard/34を採用しています」(清水氏)

photophoto スロットとW-SIMカードを装着したところ

 新しいPHSのあり方を提言するSIM-STYLEとしては、新しいカードスロット規格であるExpressCardがふさわしいという判断のようだ。しかし、PCカードスロット搭載のノートPCを利用する身としては、PCカード型SIM-STYLE端末を期待してしまう。

 「WS008HAの売れ行きによっては、PCカード型の発売も検討したいと思います。まずは、WS008HAの動向をみて市場性を探りたいですね」(満尾氏)

 「技術的には難しくありませんから、W-SIMを利用するPCカード端末の販売も十分にありえます。すでに出荷されているノートPCでは、ほとんどがPCカードスロットを搭載していますから。それに、SIM-STYLE端末のバリエーションも広がりますので」(清水氏)

 すぐに登場するわけではなさそうだが、SIM-STYLEのPCカード型端末が登場する可能性がゼロというわけではないようだ。

新しいことずくめの「WS008HA」が目指すものとは?

photo PCに接続。本体の白色部分がPC側面から出っぱることになる

 WS008HAは初のExpressCard対応のAIR-EDG端末であり、SIM-STYLEに対応する最初のカードスロット型端末でもある。そして、内蔵メモリを搭載したはじめてのAIR-EDGE端末だ。内蔵メモリの総容量は256Mバイトで、ドライバソフトやランチャーソフトの「ウィルコムメニューバー」などが格納されたROM領域約45Mバイト、そのほかのソフトが格納され、ユーザーのデータも保存できるリムーバブル領域の約200Mバイトに分かれている。

 リムーバブル領域には、増速ユーティリティの「MEGA PLUS」、無線LANスポットで自動的にログインする「ウィルコム無線LANオプション設定ソフト」(Windows用のみ)といったユーティリティや、メールソフトの「Thunderbird」(Windows/Mac用)、ウイルス対策ソフト、セキュリティソフトなど11のソフトが付属する。これらのソフトで166Mバイトを使っているが、不要なものを消せば使用できる領域はさらに増える。なお、すべて削除すれば約200Mバイト使えるものの、出荷時の状態でしか提供されないソフトもあるので注意が必要だ。

photophoto 付属ソフトを呼び出せる「ウィルコムメニューバー」。ランチャー機能のほか、RSSリーダーとしても利用できる
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