日本通信とドコモの相互接続問題、総務大臣が裁定

» 2007年11月30日 23時23分 公開
[平賀洋一,ITmedia]

 日本通信は11月30日、NTTドコモとの3Gネットワーク相互接続について下された総務大臣の裁定に対して声明を発表した。

 日本通信は2006年8月以来、ドコモの3Gネットワークを利用したMVNOサービスの実現に向けてローミングに関する協議を重ねてきたが、条件面で合意に至らなかったため、総務大臣の裁定を求める申請を7月9日に行っていた(7月9日の記事参照)。

 MVNOに関して日本通信は、(1)MVNOがサービス内容を決定できること、(2)MVNOがサービスの料金を設定できること、(3)接続料金がエンドエンド料金として提供されること、(4)接続料金は帯域幅課金とすること、(5)接続に必要な開発費用と開発期間が、合理的に適切な水準であることの5点を主張。9月21日には総務大臣から電気通信事業紛争処理委員会へ裁定案が諮問されたことから、同委員会が意見聴取を行ったほか5回に渡る審議を重ね、11月22日に総務大臣に答申および勧告を行っている。

 今回下された大臣裁定では、(2)、(3)、(4)について日本通信側の主張が認められた。(1)についての裁定は行われなかったが、日本通信は自身の主張が誤っていないことを確認したという。また、(5)の裁定が降りなかった件について日本通信は、ドコモ側が判断材料となる料金水準を提示しないため、裁定が降りなかったという見解を示した。

 総務省には電気通信事業紛争処理委員会から、MVNOとMNOが円滑な協議を行えるよう適時適切な検討を行い、所要の措置を講じる勧告されている。日本通信は今後、ドコモの3G網を使ったMVNOサービスの実現に向け、建設的な協議の進展を期待しているという。

 今回の裁定について日本通信社代表取締役社長の三田聖二氏は、「MVNO市場の開拓には新規事業者の参入による拡大が必要。そのためには約款で料金等が公表され、手続きの透明性、料金の適正性、および接続後の条件の安定性が確保された相互接続の仕組みが必なければならない。また、当社との相互接続を行って良かったと、MNO側に思われる結果を出したい」と語った。

 また、一方のドコモ広報部は、「一部で当社の意見が認められず残念。今回の裁定をもとに今後も協議を重ねていきたい。日本通信の主張をそのまま受け入れたのでは、自社ネットワークがひっ迫しているにもかかわらず、MVNO側に提供した回線に余裕があるということも考えられ、公平かつ平等なサービスの提供に支障がでる恐れがある」とコメント。ただし、MVNOへの回線提供には前向きであるとし「組み込み用途など一部企業が行っているMVNOには回線を卸しており、まったくMVNOに協力しないわけではない。既存ユーザーが不利とならないような条件とルール作りを行っていきたい」とした。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月05日 更新
  1. ドコモがほぼ全ての料金プランを値上げ それよりも端末の値上げが気になるこの頃 (2026年10月03日)
  2. KDDIのローミング終了で楽天モバイルはどう変わる? 心もとない700MHz帯、独り立ちのカギは5Gにあり (2026年10月03日)
  3. 高市首相がAppleに要請――「自殺防止機能の搭載を」 生成AIへの相談増加を受け (2026年10月03日)
  4. ドコモがRCSで同意未取得の不備 約1万6000件に影響、対象ユーザーは利用停止に (2026年10月04日)
  5. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  6. あなたの街の「スマホ決済」キャンペーンまとめ【2026年10月版】〜PayPay、d払い、au PAY、楽天ペイ (2026年10月03日)
  7. ahamoがついに料金プランを改定。段階制へ――「40GB」が業界の新たなスタンダードになるのか (2026年10月04日)
  8. 「Androidのマイナンバーカード」は10月20日スタート予定 今の「スマホ用電子証明書」と何が違う? (2026年10月02日)
  9. WAON POINTやAEON Payのキャンペーンまとめ【10月4日最新版】 ポイント10〜20倍の獲得チャンス多数 (2026年10月04日)
  10. 免許証画像が漏れると何が“ヤバい”のか タイムズカーで最大約660万件の個人情報漏えいで考えられる「3つのリスク」 (2026年09月29日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー