モバイルSuicaで新幹線!に乗ってみた(9個の疑問編)(2/4 ページ)

» 2008年05月02日 15時55分 公開
[吉岡綾乃Business Media 誠]

Case 2:車掌にチケットの提示を求められたら……

 取材が終わった帰り、東京へ向かう新幹線車内でのこと。座席に座っていると、車掌に「その席で合っていますか?」ときっぷの提示を求められた。

 紙のきっぷなら見せるだけだが、なにしろ座席情報を取得するには、Case 1のような操作が必要だ。慌ててアプリを立ち上げて通信を始めるも、東北新幹線は山をくりぬいたトンネルをいくつも通り抜けるため、圏外になる区間が長くてなかなかサーバにアクセスできない。焦る筆者に「あれ、携帯で買ったんですか。ここから先はトンネルが続いてしばらく圏外なんで、後でまた来ますね。がんばってください」と言って、車掌は隣の車両へ去っていった。

 焦りながら携帯電話と格闘すること約10分。ようやく座席番号を確認すると、本当は窓際E席なのに、間違って通路側のC席に座っていたことに気が付いた。慌てて荷物を抱えて正しいE席へ移動すると、車掌が戻ってきた。

 「ごめんなさい、C席とE席を間違っていたみたいです」と言うと、「携帯を貸してもらえますか?」と車掌。おサイフケータイを渡すと、車掌はバッグから取り出した端末におサイフケータイをかざして「あ、こちらの席で合ってますね」と一言。心の中で「その端末で確認できるなら、最初からそうしてくれればいいのに」と思ったのだった。

車掌におサイフケータイを渡して、きっぷの方法を確認してください

 ご指摘の通り、車掌が持っている端末におサイフケータイをかざせば、チップの中に書き込まれたきっぷの座席情報を確認することができます。

 もし、車内で車掌にきっぷの提示を求められたら、携帯電話を車掌に渡して、座席情報を確認してもらってください。(JR東日本広報部)


Case 3:2人で隣の席に乗りたいときはどうするの?

 モバイルSuica特急券は1人で使うことを想定しており、2人分以上の座席を一緒に予約することはできない。

 古川での取材が終わり、東京に戻ろうとした帰り道のことだ。神尾寿氏と筆者は仙台まで一緒に行って打ち合わせをし、その後神尾氏は仙台に1泊、筆者は新幹線に乗って東京に帰ることにした。

モバイルSuica特急券できっぷを買う場合、シートマップで空きを確認しながら(左)、あるいは座席番号を指定して(右)買うと便利。とくにほかの人と一緒に座りたい場合は、シートマップで空き状況を確認し、座席番号を伝えあって買うしかないようだ

 筆者は古川から仙台までと、仙台から東京まで列車を分けて予約した。モバイルSuicaのシートマップで見ると、古川から仙台までの東北新幹線・やまびこはがらがら。神尾氏もモバイルSuica特急券を使い、筆者の隣の座席を指定して仙台までの新幹線を予約しようしたのだが、途中から先がなぜかうまくいかない。仕方がないので、古川駅のみどりの窓口で新幹線のきっぷを買おうとしたところ、筆者の隣の席は埋まっていて買えないという。結局、同じ車両の離れた席に座ることになった。

 おそらく、神尾氏が隣の座席を押さえた状態でモバイルSuica特急券の予約操作をやめてしまったため、「席は空いていないがきっぷは取れていない」という形になったのだと思う。しかし2人以上で一緒に乗りたい場合にどう座席を予約するかは課題だと思った。

 全員で同じ時間にモバイルSuicaを使っているとすれば、空き座席を確認しながら相談する必要がある。アプリを立ち上げながら電話をかけたりメールをしたりはできないので、これはかなり面倒だ。

 モバイルSuicaを使っていない人がいる場合はもっと面倒だ。みどりの窓口に並びながら、モバイルSuicaを立ち上げて、空き座席を確認しながらきっぷを買えばいいのだろうか? それはあまりに間抜けすぎる……。

座席番号を伝えてきっぷをとってください

 残念ながら、モバイルSuicaで2枚以上のきっぷをまとめて取ることはできません。モバイルSuica特急券では、座席の空き状況をシートマップで見ながら座席の番号を確認することができるので、2つ以上並んで空いている席を確認して、電話などでその座席番号を伝えてきっぷをとってください。

 携帯電話で話しながらモバイルSuicaで新幹線のきっぷを取ることはできないか? いや、それは無理※です……。(JR東日本広報部)


※ドコモの(FOMA)端末の一部機種では、通話をしながらiアプリを起動できるものがあります(マルチタスク機能)。編集部のD905iで試したところ、「モバイルSuicaアプリを立ち上げる」→「他の携帯に電話をかける」→「通話を維持した状態でアプリに戻る」→「モバイルSuicaアプリを操作」が可能でした(5月4日追記)

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