ケータイが積み重ねた歴史を“層”で表現――「カドケシ」デザイナーが作った「PLY」とはau design projectのコンセプトモデル

» 2008年07月31日 15時18分 公開
[後藤祥子,ITmedia]

 au design projectの最新コンセプトモデルの1つとして公開された「PLY」は、28個の角を持つケシゴム「カドケシ」のデザインなどで知られるプロダクトデザイナー、神原秀夫氏が手がけた端末だ。同氏は、au design project コンセプトモデルの展示で空間デザインを手がけたほか、INFOBAR 2 コンセプトモデル発表時のアートディレクションも手がけるなど、auケータイとの縁も深い。

 そんな神原氏がコンセプトモデルのテーマに選んだのは「層」。機能や技術、デザイン、色など、さまざまな要素の積み重ねで進化してきたケータイを“層”で表現した端末だ。

 昔からの技術やデザインが積み重なって、今の携帯電話がある。これもまた、層の一部となって新しいものが作られていく――。神原氏のコンセプトを、KDDI コンシューマ商品企画本部 プロダクト企画部 コンセプト企画グループで主任を務める堀田久美氏は、こう説明する。

Photo 同系色の色を積み重ね、機能ごとのタブをつけた「PLY」。タブが付いた形状は、システム手帳のようにも見える

Photo タブはキーになっており、「カチッと押せるようになっている」と堀田氏。発話や終話、ロック、カメラなどの機能をそれぞれのタブ(キー)に載せている

Photo タブとメインメニューの表示

昔の機械が持っていた“愛着のわく”ギミックをケータイに

 PLYの特徴の1つは、“層というデザインだからこそ”できる、さまざまなバリエーション展開だと、KDDI コンシューマ商品企画本部 プロダクト企画部 プロダクト企画グループ課長補佐の砂原哲氏は話す。展示されたコンセプトモデルも、縦型スライドあり、全面ディスプレイあり、ゲームの操作キーを搭載したものありとさまざまだ。

Photo 「全面タッチパネルモデル、スライドモデル、昔のインスタントカメラのようなギミックを採り入れたモデルなど、多彩な展開ができる」(砂原氏)

 KDDIの小野寺正会長が会見で、「一部はいい端末もあったが、出した端末が必ずしもお客様にとって魅力のある端末ではなかった」と、春商戦を振り返ったように、ユーザーの好みが多様化する昨今、魅力あるケータイ作りが難しくなったといわれている。

 こうした中、KDDIはデザインやユーザービリティの観点から、どんなアプローチができると考えているのか。

 砂原氏は、2007年からau design projectのコンセプトモデルにインタラクションを取り入れたことを例に挙げ、「実際の形(デザイン)だけでなく、“操作する中での楽しさ”に力点を置いていこうと考えている」という。もう1つのコンセプトモデル「ガッキ ト ケータイ」は、まさにそれを前面に打ち出した格好だ。「PLYはプロダクトデザインの要素も強いが、タブ的なインタフェースの提案や、プロジェクターが出てくるギミックは、操作する楽しさを意識したもの」(砂原氏)

 PLYに搭載されたプロジェクターは、昔のオペラグラスや、インスタントカメラ「ポラロイド SX70」をイメージしながら開発したといい、「昔の機械が持っていた、愛着がわくようなギミックを携帯電話に付けたらこんなふうになる、という提案」だと説明する。「開いたときに出てくるのは、カメラでもいいし、デジタルオペラグラスでもいい。そういう発想もここには入っている」(砂原氏)

携帯業界のトレンドを知りたいと思ったら→+D Mobile「業界動向」へ
  • 各キャリアの発表会リポート
  • 国内外の携帯市場動向
  • 通信業界のキーパーソンインタビュー
  • 携帯事業者別シェア/携帯出荷台数
  • 携帯関連の調査リポート記事

携帯業界のトレンドや今後を把握するのに必要な記事だけを集めたのが“+D Mobile 業界動向”。記事はトピックや連載ごとにアーカイブされ、必要なときにまとめてチェックできます。
今すぐアクセス!


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年01月04日 更新
  1. 筆者が「楽天モバイル+日本通信+povo2.0」を併用しているワケ あえて複数回線を契約してお得に運用 (2026年01月03日)
  2. 新感覚の折りたたみ「HUAWEI Pura X」レビュー 開くとまるで“ファブレット”のサイズ感、動画も大画面で楽しめる (2026年01月04日)
  3. 鉄道駅における「時刻表掲示」が減っている件 仕方ない面もあるからこそ工夫が必要 (2026年01月03日)
  4. Pebble、円形表示のスマートウォッチ「Round 2」を199ドルで発売へ CESに出展 (2026年01月03日)
  5. 「OPPO K13 Turbo Pro 5G」レビュー:空冷ファンや大容量バッテリー搭載で4万円前後、驚異のコスパでXiaomi「POCO」のライバルに (2026年01月02日)
  6. メモリ価格の高騰はスマホにも影響あり? スマホを買うべきタイミングはいつか (2026年01月01日)
  7. なぜ今、小型スマホなのか? 5.3型「Mode1 Pocket」誕生の舞台裏 あえて本体を厚く、5G非対応にしたワケ (2025年12月29日)
  8. 年末年始に買うべきスマホはコレ! 「一括1円」モデルからiPhone/Pixelが「月々1円」のキャリアまで (2025年12月30日)
  9. 「iPhone 16e」と「iPhone 16」は意外と違いが多い 外観やスペックの差をチェック (2025年02月20日)
  10. “激安”の「日本通信SIM」はどれだけお得? メリットや注意点、通信速度を検証 (2024年12月12日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年